地震と噴火は必ず起こる巽好幸新潮選書教育学部総合科学課程総合科学専攻 1年後藤星菜新潮選書 ◆本の構成  第１章日本列島からの恩恵と試練  第２章日本列島の変動とプレートの沈み込み  第３章なぜ地球にはプレートテクトニクスがあるのか？  第４章日本列島に暮らすということ ▶第1章日本列島からの恩恵と試練 ▶日本列島周辺におけるプレートの配置と運動 ○日本列島周辺にはプレートが４枚ある。１北米（北アメリカ）プレート２太平洋プレート３フィリピン海プレート４ユーラシアプレート ○あるプレートが、他のプレートの下に沈み込む境界が、海峡やトラフと呼ばれる場所である。 6000メートルより深い窪地が海峡で、それより浅いのがトラフである。  温泉地熱大国日本 ○温泉の種類は２つあり、火山の熱が原因で出来たものを火山性温泉、それ以外を非火山性温泉という。 ○温泉のでき方火山性温泉：火山の源であるマグマに含まれている水などの揮発性成分が上昇して冷える。 ↓ マグマと分離し、数百度の高温「マグマ水」となる。 ↓ さらに上昇し気体と液体に分離する。火山のでき方（火山性温泉）続き ↓ 分離した気体が地表付近の地下水と反応する ↓ （酸性）泉となる。 ▶第２章  日本列島の変動とプレートの沈み込みプレート運動は回転運動 ○日本列島は、地球表面を覆うプレートが内部へと沈み込む場所、「沈み込み帯」に位置する。 ○プレートとは、地球の表層を構成する地殻とその下にあるマントルの一部が一体となった板である。 ○プレートの下には流動するマントル（アセノスフェアー）が存在するため、プレートが動くことができる。 ○沈み込むプレートには下向きに重力が作用し、これがプレート全体を引っ張ることでプレートが動く。  なぜ地震は起こるのか？ ○東北や西南日本ではプレートの沈み込みの角度が小さい。また、陸側プレートとの結合が強い。そのため、日本列島に大きなストレスがかかり、歪みが蓄積される。 ○歪みが限界に達すると、断層運動が起こり地震が発生する。その際の海底地盤の変位が津波を引き起こす。  なぜ火山は噴火するのか ○沈み込み帯にある火山で爆発的な噴火が起こるのは、もともと沈み込むプレートからもたらされた水分が、近くの中にできるマグマだまりの中で発砲するからである。 ○日本列島に地震と火山が集中するのは、海嶺で誕生したプレートが冷却して重くなり、地球内部へと沈み込む必然の結果である。 ▶第３章  なぜ地球にはプレートテクトニクスがあるのか？マントルは対流する ○地球の中心は約5500℃、マントルの底でも4000℃近い。 ○一方地球表面はほぼ０℃である。この温度差によりマントル対流は駆動される。対流によって熱を中から外に運び、温度を均一にしようという動きである。 ○地球を特徴づけるプレート運動はマントル対流の表れの１つである。  なぜ地球にだけ海が存在するのか ○太陽系内の惑星の中で、その表面に液体の水が存在する水惑星は地球だけである。これは、太陽との距離と星の大きさが適切であったためである。 ○液体の水が存在したことにより、プレートテクトニクスが作動した。 ○プレート沈み込み帯ではマグマが固まり、大陸ができた。海では、大陸に比べて重いマグマが作られたため、より低地を形成した。 ▶第４章  日本列島に暮らすということ地震は予知できるのか ○予知とは、発生する地震の場所、日時、規模をあらかじめ知ること。 ○予知を使う場合が多いが、他にも語彙はあり、「予測」→「予知」→「予報」左から順に信憑性が高くなっていく。地震予知１：緊急地震速報・Ｐ波の観測の解析をもとに、地震の規模・位置を瞬時に測定し、より大きな揺れを起こすＳ波の予告を行う。・Ｓ波襲来までの猶予時間を知らせる。・心の準備,火元確認,必要最小限の避難に役立つ。地震予知２：地震予知計画・科学的に前兆現象を検知して、地震予知の実用化を目指した国家プロジェクト。・今は前兆現象よりも地震現象の全過程の基礎研究に重点を移している。地震予知３：中長期予想・活断層の過去の活動記録から周期を測定し、それぞれの規模と合わせて断層活動を予測する。・ただ、信頼性はあまり高くない。 ○結論：地震予知自体が非常に困難であり、的中したとしても、地震の発生自体は止められるものではない。方向的には、地震の被害を最小限に抑えることに重点をおくべきで、そのためには首都圏の人口・社会機能の集中を避けることが１番である。画像引用：http://blog.livedoor.jp/aritouch/archives/3980525.html :http://www.asahi-net.or.jp/~ue3tcb/bbs/special/sience_of_hotspring/sience_of_hotspring_7-2-4.htm :http://www.jmanet.go.jp/sapporo/bousaikyouiku/mamechishiki/jikazanknowledge/jikazanknowl edge1_1.html :http://kazan-net.jp/hotvolcanology/No1petispot/petitspot.html