大阪府子ども総合計画(仮称)の基本的な目標について

資料(2)-4
地域福祉を取り巻く
社会情勢の変化
1.地域福祉を取り巻く社会情勢の変化 (分析)
○ 人口・世帯構造の変化
(家庭・地域の問題解決能力の低下)
◇ 総人口の減少
大阪府の人口推計:(平成22年)約887万人
→(平成32年)約865万人
◇ 高齢化の進行
府の65歳以上人口割合推計:(平成22年)22.4%
→(平成32年)28.5%
◇ 少子化の進行
府の14歳以下人口割合推計:(平成22年)13.2%
→(平成32年)11.6%
(1)要援護者の増加
◇地域福祉セーフティ
ネットの強化
◇権利擁護の推進
◇福祉人材需要の増加
◇虐待リスクの増加
◇災害時の対応
○ 経済情勢の悪化
◇ リーマンショック以後の
景気低迷
○ 地方分権の
推進
府世帯所得200万円以下世帯割合
平成19年:22.7%
→平成24年:24.6%
◇ 生活保護受給者の増加
府生活保護開始件数
平成19年度:9,031件
→平成23年度:13,654件
○ 大阪における
新たな大都市
制度の検討
◇ 非正規雇用の増加
府:42.9%、全国34.8%
(2)制度の隙間の
クローズアップ
(3)生活困窮者の
増加
(4)市町村との
連携強化
◇速やかな発見
(アウトリーチの支援)
◇生活保護からの脱却
◇府→市町村への
権限移譲
◇第2のセーフティネット
◇個別制度間の連携
(コーディネート機能)
◇地域福祉の担い手
の開発
◇就労支援の強化
◇新たな大都市
制度への対応
◇貧困の連鎖の防止
◇福祉サービスの質の
確保
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2.地域福祉を取り巻く社会情勢の変化(まとめ)
(1)要援護者の増加
〇 人口・世帯構造の変化に伴い、地縁や血縁で支える要援護者を支える力が弱
まっているため、要援護者の増加・制度の隙間がクローズアップされており、
ボランティアや職業的な支えなどの地域福祉セーフティネットの強化が必要
となっている。
〇 児童、高齢者、障がい者が虐待を受け、しかもそれが発見されにくいリスクが
高まっており、権利擁護の取組みと合わせ、防止策を講じなければならない。
〇 近い将来、地震や津波などの大規模災害の発生が予想されており、東日本大震
災以降、平時の発見・見守り・支援とともに、災害時の速やかな要援護者支援
の体制づくりが求められている。
(2)制度の隙間のクローズアップ
〇 援護を要する方の増加とともに、それぞれの方が抱える問題も複雑化・多様化
が進み、公的制度の枠組みの隙間に陥るケースが増加している。そのため、
アウトリーチ型の支援などによる速やかな発見と制度間の連携をコーディネー
トする機能や、コーディネーター間の連携の構築による漏れや重複の無い支援
策を講じなければならない。
〇 今見えていない新たな制度の隙間や課題に対応できる、地域福祉の担い手の開
発も検討が必要である。
(3)生活困窮者の増加
〇 生活保護受給者の生活保護からの脱却に向けた取組みとともに、生活保護受給
に至る前の支援のより一層の強化が求められている。
〇 生活困窮家庭の子どもが引き続き生活困窮に陥らないような支援も必要である。
(4)市町村との連携強化
〇 地方分権の推進により、福祉においても従前都道府県所管であった事務の多く
が市町村に移譲されている。
○ 移譲によりサービスが低下することがないよう市町村に引継ぐとともに、広域
自治体として市町村間の格差が生じないよう支援していく必要がある。
3.地域福祉をめぐる国の動き
(1)生活困窮者支援のための新制度
国において、生活困窮者対策及び生活保護
制度の見直しに総合的に取組むとともに生
活保護基準の見直しを行っており、生活困
窮者自立支援法(案)や生活保護法改正
(案)について今年中の成立を目指している。
(2)災害時の要援護者支援の推進
要援護者の名簿作成のネックとなっていた
個人情報保護との調整について、利用や情
報提供先、本人からの同意の必要性につ
いて、災害対策基本法を改正し明記した。
(3)虐待防止への取組み
児童、高齢者に続き、障がい者の虐待防止
のため、障がい者虐待防止法を制定した。
(4)地域移行の推進
障がい者や高齢者が地域で生活できるよう、
障害者総合支援法(旧障害者自立支援法)
や介護保険法を制定・改正し、各分野でさ
まざまな制度改正や新サービスを実施して
いる。
(5)地方分権の推進
地域住民が自らの判断と責任において地域
の諸課題に取り組むことができるようにす
るため、地域の自主性及び自立性を高める
地方分権一括法が制定され、社会福祉法、
民生委員法、その他関係法令が改正された。
(6)社会保障・税一体改革
(1)(4)をはじめ、各種社会保障制度
の方針を定め、それぞれの法制度化を進め
た。
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