三島圏域地域連携クリティカルパス(患者用) (様式2) 狭心症・心筋梗塞のため経皮的冠動脈形成術を受けられた患者さんへ 今回あなたは狭心症あるいは狭心症のため入院し加療をうけました。今後は三島医療圏での地域連会パスに 乗っ取り継続加療を受けていただきます。概略は下図に示します。病気の内容や注意点につき下記に示しまし たので参考にしてください。 狭心症・心筋梗塞について 心臓の筋肉に血液を送る血管(冠動脈)が動脈硬化で狭くなると、心臓の筋肉に十分な血液が届かなくなり、 運動をしたり興奮したときなどに「胸がしめつけられる」「胸が圧迫される」「胸が重苦しい」などの症状が 起こります。みぞおちや下顎、左肩が痛む場合もあります。通常は運動をやめてじっとしていると数分でおさ まります。これが狭心症です。狭心症の症状はいろいろで、症状だけで判断するのはたやすくありません。し かし、指で指せるくらいの狭い範囲の痛みや、押さえると痛む場合、体を動かすと痛みの強さが変わる場合、 数秒間のキリキリ・チクチクなどの針で刺すような痛みは狭心症ではないことが多いです。 狭くなった冠動脈が血の固まり(血栓)で詰まると、血液の流れが完全に止まってしまい、心臓の筋肉が壊 死します。これが心筋梗塞で、運動に関係なく起こります。この発作で命を落とすこともあります。 狭心症の中でも心筋梗塞になりやすいのが不安定狭心症で、冠動脈が血栓で詰まりかけている状態です。い ままで胸の症状がなかったのに急に発作がでたり、発作の痛みが強くなったり、回数が増えたり、今までと比 べて軽い運動で発作が出たり、じっとしている時に発作が起こることもあります。不安定狭心症になった場合 は、入院して適切な治療を行う必要があります。そうる事により心筋梗塞になるのを防いだり、心筋梗塞の程 度を軽くすることができます。 狭心症の発作が起こったときは、ニトログリセリンの舌下錠を舌の下に入れて溶かしてください。スプレー 式のお薬もあります。3~5分たっても効果がないときは1錠追加してください。それでも治まらず15分以上 発作が続くときは心筋梗塞の可能性がありますので、急いで経皮的冠動脈形成術を受けた病院を受診してくだ さい。冷や汗が出たり、顔面蒼白になったり、意識がもうろうとなってきた場合は救急車を呼んでください。 今後の治療について あなたは、狭心症または心筋梗塞のため、この病院で治療を受けられました。今後は、動脈硬化が進行しな いように、喫煙、高血圧、高脂血症、糖尿病など動脈硬化の危険因子の中に当てはまるものがあれば、その治 療を継続する必要があります。また、冠動脈の狭くなった所や、ステントを植え込んだ所に血栓をできにくく するため、抗血小板薬と呼ばれる薬を服用する必要があります。この薬は重要な薬ですので忘れないように内 服してください。また薬によっては副作用の注意が必要なものもあります。かかりつけ医の指示に従い適宜検 査を受けてください。 動脈硬化が進行したり、経皮的冠動脈形成術を行ったところが再び狭くなって、狭心症や心筋梗塞が再発し た場合は、できるだけ早く入院して治療を受ける必要があります。定期的に心電図検査やレントゲン検査を受 けていただくとともに、あなた自身が自覚症状に注意をはらってください。 今後は、これらの検査や治療をかかりつけの診療所とこの病院が協力して行います。その際に、かかりつけ の先生の参考になるように、検査・治療内容などについて記載した治療計画書を作成しました。 退院後のおおまかな予定は以下の通りです。 ① 冠動脈治療を受けた患者さんは、数か月後に再検査が必要です。病院からの指示に従い受診してください。 ② 病状に変化があった場合にはかかりつけ医の先生に相談し必要があれば病院を受診します。 ③ 病状が安定していても1年に1度は病院での定期的な検査を受けます。 地域連携 クリティカ ルパス 病院 診療所 急性期の治療が終了し病状が安定しているときはかかりつけ医で定期的なチェックを受けてください
© Copyright 2024 ExpyDoc