統計の基礎 第11回 サンプリング/中心極限定理 7月1日 復習 散らばりの指標 • 標準偏差 s、σ • 偏差平方の平均の平方根 • 偏差平方=偏差×偏差 偏差平方和=偏差平方の合計 分散=偏差平方和/個数 (偏差平方の平均) 標準偏差=分散の平方根 分布の標準化 • Z値 • Z=(x-m)/s チェビシェフの不等式 • Sのk倍より外側 1/(k*k) 以下 期待値 • 確率変数と確率の積和 大数の法則 • 標本数(n)を大きくすれば、平均(μ)が一定の 誤差内に収まる確率が1に限りなく近くなる。 確率変数と確率分布 今後の学ぶ課題 • 最もらしい値(点あるいは区間)を推定する • 確率分布の想定を検定する 正規分布の確率変数と確率分布 • Z値を使い確認 Z値 ←→ 確率分布 • Excelで確認 【時間末レポート】6月24日 A. B. C. D. E. F. 平均60点、標準偏差10、得点45点 Z値? Z値 2.5 右側確率? Z値 -3 左側確率? Z値 -2~2 中間確率? 右側確率 0.025 Z値? 中間確率 0.9 Z値の区間? G. 1,000人が受験した試験で、平均70点、標 準偏差10点の場合、85点の人は、上から何番 目程度と考えられるか。 サンプリング/中心極限定理 【目標】 • 中心極限定理を説明するとともに、標本平均 の標準偏差を求めることができるようになる。 【構成】 1.サンプリング (1) サンプリングの必要性 (2) ランダムサンプリング (3) サンプリングの歴史 (4) コホート研究とケース・コントロール研究 2.中心極限定理 (1) サンプル平均とサンプル標準偏差 (2) 中心極限定理 1.サンプリング (1) サンプルの必要性 ○サンプリング論(標本抽出論) • 母集団を的確に推定するための標本抽出 する方法に関する論理 • 標本から母集団の変数の平均値や標準偏 差値等を推定する ○サンプリングの必要性 • 全数調査(悉皆調査)は経費・時間がかかる • 抽出調査の実施は、調査の価値と経費 (広義)のバランス • 悉皆調査の例 国勢調査 ○ユニバース(母集団) • 関心となる対象全体 明確な定義が必要 • 国際大生の意見か日本の大学生の意見か • マーケティングでは関心者のみがを対象とす ることもある ○フレーム • 実際に標本抽出する(できる)対象全体 歪んだ調査意図により フレームを故意にずらすこともある 関心者(関係者)のみによる調査 道路満足度調査 インターネット調査 森作り税調査 イベント参加者 狭義での調査 ホームレス調査 回収率の配慮 回答拒否者は偏っていないか ○なぜサンプリングで全体像が • 味噌汁の味 • 風呂の温度 • よくかき混ぜて一部を取り出す この操作がうまくできるかどうかが問題 (2) ランダム・サンプリング (無作為抽出法) ○確率論の基礎 • すべての根元事象が同様に選ばれる可能性を 持っていることが前提 • 標本抽出でもこの前提がないと、 確率論を基礎にした統計学が利用できない。 ○ランダム性の確保 • 乱数表 • 乱数の検証 必ずしも容易でない • 乱数表の利用 (3) 歴史 アメリカ大統領選と世論調査 • アメリカ労働省調査 国内人口の10%以下が国民所得の40を占め ている 商工会議所の非難 労働人口の0.5%以下を対象、しかも無作 為 どうやって証明できるか 川崎市調査 何千サンプル どうして証明できるかのクレーム 大新聞 神戸市調査 悉皆調査 なぜそこまで必要か (4)コホート研究と ケース・コントロール研究 • コホート研究(前向き研究) 調査対象を複数の群に分け、その集団を一定期 間に渡って追跡し、ある疾患の発生など、将来に おける影響を検討する方法。 • ケース・コントロール研究(後ろ向き調査) ある疾患の発生があった集団に相当する人々 (ケース群)に対して、性別や年齢等の可能性のあ る要因をマッチングした対照群(コントロール群)を 設定し、起こっている影響を検討する方法。 2.中心極限定理 (1) サンプル平均とサンプル標準偏差 • 記号法 ユニバースの代表値はギリシャ文字 サンプルの代表値はローマ字 m S μ σ サンプル標準偏差と 全体集団の標準偏差の違い • 母集団の平均値に比較して、サンプルの平 均値はサンプル側に偏っており、各偏差は小 さめになる。 分散を求めるには n-1 で除す。 Excelの関数の使い分け 全体(母)集団の場合はPが付く ・標本平均の分布 • 「標本平均」の分布であり、「標本」の分布で はない!! (2) 中心極限定理 Excelでのシミュレーション • 連続分布 • ベルヌーイ試行 【時間末レポート】7月1日 売上平均11万円/日、標準偏差3万円/日の時、 9日間の売上の平均が10万円以下となる確率 はいくらか。
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