作物学実験

母分散が既知あるいは大標本の
平均に関する統計的検定
標本平均は標本の大きさが十分に大きければ,正規分布に従う
例: A農場で出荷する桃の重さの標準偏差σは20gである.桃
の重さの平均が150gとなるように出荷する.ある日の調査
では100個の桃の重さを量ったところ,平均145gであった.
桃の重さの母平均は150gではないのかを検定せよ.
帰無仮説H0:
「桃の重さの母平均は150gである」
対立仮説H1:
「桃の重さの母平均は150gでない」
p-値:今回のデータの得られる確率
1.ある決まった平均に対する検定
標本数
標本平均
標本標準偏差
母平均
100
145
20
150
有意確率p-値
0.012419
検定結果
したがって,帰無仮説 
 150 が成り立つとき,今回の標本
x  145, n  100 が得られる確率は0.012である.
有意水準(危険率)5%では帰無仮説は棄却される
(有意水準5%で有意である)
有意水準5%で桃の重さの母平均は150gではない
有意水準(危険率)1%では帰無仮説は棄却されない
(有意水準1%では有意ではない)
有意水準1%で桃の重さの母平均が150gでないとはいえない
予習問題
C村は塩分の濃い食事で有名であり,寿命が短いといわれる.
村民の平均寿命は100人調べたところ,70.2歳,標準偏差は
0.9歳だった.平均寿命が70歳であるかを有意水準5%で検定せよ