復習 単純移動平均の周波数特性 • 位相は変化しない • 振幅特性(ゲイン)は 1 G 2f 2(1 cos 2f ) ただし t : サンプリング間隔 fs : サンプリング周波数( f : 信号周波数 M : 移動平均点数 : Mt [ s ] 1 / t ) 相関法 • 2つの時系列信号x(t), y(t)の関係の深さ、類 似度を表す 音の伝播 相関利用の例 A B A点で観測 B点で観測 この遅れ時間の測定に相関を利用する 相互相関関数 1 (m) x(i) y (i m) N N 1 xy i 0 m=0の時 x x(0) y y(0) 10 20 10 20 Φ(m) m 相互相関関数 1 (m) x(i) y (i m) N N 1 xy i 0 m=5の時 x x(0) y y(5) Φ(m) 10 20 m 相互相関関数 1 (m) x(i) y (i m) N N 1 xy i 0 m=10の時 x x(0) y y(10) Φ(m) 10 20 m 相互相関関数 1 (m) x(i) y (i m) N N 1 xy i 0 m=15の時 x x(0) y y(15) Φ(m) 10 20 m 計測工学21 相関関数 相関法の注意点 • 相関法を行う前に、データの平均を0にしておく(データから平均を差し引いておく =オフセットを除去する) x(t ), y (t )は平均0のデータであるとする 今、オフセットのある 。 データ X (t ) x(t ) C , Y (t ) y (t ) D を観測したとする。こ 1 XY (m) N N 1 X (i)Y (i m) i 0 N 1 1 N x(i) C y(i m) D 1 N N 1 1 N i 0 x(i) y(i m) Dx(i) Cy (i m) CD i 0 N 1 1 x(i ) y (i m) D N i 0 1 N となり、オフセットが xy (m) C (1)上式第 (2)第 の時、 X (t ), Y (t )で相関を求めると N 1 1 x(i ) C N i 0 N 1 1 y (i m) CD N i 0 N 1 1 i 0 N 1 y(i m) CD i 0 大きい場合、 3項CDが大きく、相関関数の 変化が埋もれて見えに くくなる 2項の値が0とならず、 などの影響が出る。 mによって値が変わるた め、相関関数の形その ものがかわる 自己相関関数 • 相互相関関数の式におけるy(t)をx(t)に置き換え、自分自身 との相関をみる N 1 1 xx (m) N x(i) x(i m) i 0 相互相関関数(2つの波形の相関関数) 自己相関関数(1つの波形の相関関数) x(i) x(i) m y(i+m) x(i+m) 自己相関関数の性質 • 自己相関関数の性質 – 偶関数 Φxx(m)=Φxx(-m) -m m – m=0で最大(2つの波形の類似度最大) – 不規則信号では、Φxx(0)以外はΦxx(m)=0 – 周期関数に対しては、Φxx(m)も周期関数 (Φxx(m)が最大となるところで、関数の周期がわかる) 計測工学22 フーリエ変換、DFT 周波数領域における信号解析 フーリエ級数展開 繰り返し波形 周期 T b1 sin 基本波 2 t T 2 b2 sin 2t T 2 a2 cos 2t T 2 b3 sin 3t T a1 cos 高調波 2 t T フーリエ級数展開 式 • 周期Tの繰り返し波形x(t)は a0 2 2 2 2 x(t ) a1 cos t b1 sin t a 2 cos 2t b2 sin 2t ・・・ 2 T T T T a0 2 2 a n cos nt bn sin nt 2 n 1 T T となる フーリエ係数の求め方 T 2 a0 x(t )dt T 0 直流分 2 2nt an x(t ) cos dt T 0 T T 2 2nt bn x(t ) sin dt T 0 T T 例) a1 n=1のとき基本波 n>1のとき高調波 2 a 2t 2t 2 2t a1 0 a1 cos b1 sin a2 cos ・・・ T 0 2 T T T T 2t dt cos T 2 a0 2t 2t 2t 2t 2t cos dt a cos cos dt b sin cos dt ・・・ 1 T 1 T T 2 T T T 0 0でない 0 演習 • Excelのシート「フーリエ級数基礎」で、正弦波 どうしの積が、同じ周期同士の場合のみ0で ないことを確認する。(演習1) • また、sin(2πft)+sin(2π3ft)の波形についてフー リエ級数展開を試み、フーリエ係数を求める( 演習2) 離散フーリエ変換 • フーリエ級数展開 – 繰り返し波形を基本波と高調波の和として表す • フーリエ変換 – 繰り返しでない波形についても各周波数成分の和として 表す – フーリエ級数展開における周期Tが∞になったと考えても よい(基本波の周波数が1/∞に低くなり、周波数の間隔が 1/∞に小さくなり、周波数成分は連続になる) • 離散フーリエ変換 – サンプリングした波形についてフーリエ級数展開 – サンプリングしたデータの繰り返し波形についてのフーリ エ級数展開 – サンプリング周波数fsに対してfs/2までの周波数成分でサ ンプリングされたデータを表す。 離散フーリエ変換 フーリエ級数展開(離散有限フーリエ逆変換(IDFT)) a0 N / 21 2km 2km aN / 2 2 ( N / 2)m xm ak cos bk sin cos 2 N N 2 N k 1 ただし、 m 0,1, 2・・・ , , ( N 1) 離散有限フーリエ変換(DFT) N 1 2km , k 0,1, 2・・・ , N 2 ak N m 0 2 bk N 2km xm sin , k 0,1, 2・・・ , N m 0 xm cos N 1 N , 2 N , 1 2 演習 • Excelのシート「離散フーリエ変換(DFT)」の 演習3を行い、DFTを計算してみよう。 • 練習問題をやってみよう。
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