トルコ及び中欧からの人の移動と そのEU加盟問題に与える影響 総合政策学部3年 吉光 諭史 問題の所在 EUの加盟基準 – 民主主義、法の支配、人権及び少数民族の 尊重・保護を保障する安定した国家機構 – 機能する市場経済及びEU内の競争圧力・市 場の力に対処する能力 – 政治統合・EMUの目標堅持を含む加盟国と しての義務を負う能力 問題の所在 人の移動はEU加盟条件ではない 人の移動の自由化がもたらす影響 外国人排斥運動の存在 トルコ及び中欧の人の移動の質の違いの 比較 外国人の定義 EU諸国民 アジア・アフリカ系定 住外国人 東欧・旧ソ連人 アジア・アフリカ系「難 民」「不法入国者」 人の移動の経済的側面 一人当たりGDP 各国GDP値 ハ チェ ン コ ポ ガリ ー ー ラ 中 ン 欧 ド 平 均 トル フ コ ラ ン ス ドイ イ ツ ギ EU リス 15 カ 国 30000 25000 20000 15000 10000 5000 0 名目値 PPP値 失業率 失業率 14.0% 12.0% 10.0% 8.0% 6.0% 4.0% 2.0% 0.0% コ コ ス ス 国 ツ ー ンド 均 リ ル イ ン ド チ ガリ ラ 欧平 ト ラ ギ 15カ ー フ イ EU ン 中 ポ ハ ェ 労働コストと労働組合組織率 各国の労働組合組織率 労働費用の国際比較(試算・製造業) ス フラ ン ドイ ツ 西 旧 イギ リス メリ カ ア 日 本 160 140 120 100 80 60 40 20 0 40.0% 35.0% 30.0% 25.0% 20.0% 15.0% 10.0% 5.0% 0.0% アメリカ ドイツ イギリス フランス 直接投資と経済援助 直接投資と経済援助 のもたらすもの 中欧のケース 1500 トルコのケース ドイツからの直接投資 1000 ポーランド チェコ ハンガリー 500 0 1994 1995 1996 1997 人の移動の政治的側面 二国間協定とローテーション政 策Ⅰ トルコの場合Ⅰ – 導入の背景 • 東西冷戦の激化とベルリンの壁の建設 • 賃金上昇圧力の高まり – トルコ人労働者のドイツ連邦共和国への職業 斡旋に関する協定、滞在許可と労働許可 – ローテーション政策の失敗 • 帰国インセンティブの低下 • 企業側の要因 • 家族の呼び寄せ 二国間協定とローテーション政 策Ⅱ トルコ人の流入数 250000 200000 150000 100000 1980 1978 1976 1974 1972 1970 1968 1966 1964 1962 1960 50000 0 二国間協定とローテーション政 策Ⅲ 中欧諸国の場合 – Aussiedlerの流入 – 東欧革命以降の流入 • 4つのプログラムによる流入 • 回転系数と移民率に見る中欧に対するローテー ション政策の成功 ドイツ中道左派政党と法改正 従来の法体系 – ドイツでの出生による国籍付与はない – 極めて厳しい帰化条件 SPDの下での法改正 – 出生による国籍の付与を認める – 帰化条件の緩和 – 外国人の制度面での統合 人の移動の社会・文化的側面 半分を過ぎました。 つまんないからって 寝ないでくださ~い。 おねがいしま~す。 ドイツにおける移民人口 1500.0 1000.0 500.0 計 欧 合 ェ 中 ン チ ガ リー ド ハ コ 0.0 ラン – Iij=G・Mi・Mj/d 2000.0 ポ ー 1991年の国籍別人口 コ トルコからの移民の 圧倒的多数 中欧からの移民は比 較的少ない ドイッチュの統合理論 トル 宗教的相違 ーキリスト教とイスラム教 文明の衝突 – EU・ドイツ国民 →西欧文明圏 – トルコからの移民 →イスラム文明圏 – 中欧からの移民 →西欧文明圏 空間的セグリゲーションの形成 西ベルリンの事例 その他の事例 インナーシティーへの集中 工業地区への集中 実際は他の外国人と大差はない 言説が語られる理由 – 文化・宗教の違いによる心理的隔絶感 遠隔地ナショナリズムの台頭 遠隔地ナショナリズムとは? 遠隔地ナショナリズムの生まれる要因 – 外国人の特定地区への集積 – 情報技術の進歩 トルコ人特有の要因 – クルド人問題 – オジャラン党首をめぐるドイツ国内の動き 国際・国外問題の国内問題化 結論 Revolutionary Thresholdを通じて いよいよ山場で~す。 Revolutionary Thresholdとは何 か? 個人の存在 Revolutionary Threshold Threshold Sequence Size 一例として理念的国民国家 – Nation={50,50,60,60,70,70,80,80,90,90} S=5 人の移動がRevolutionary Thresholdに与える影響Ⅰ 経済的側面がRevolutionary Thresholdに 与える影響 – Nation={50,50,60,60,70,70,80,80,90,90} S=5 ↓ – Nation={X1,X2,X3,X4,X5,X6,X7,X8,X9,X10,50, 50,60,60,70,70,80,80,90,90} S=5 人の移動がRevolutionary Thresholdに与える影響Ⅱ 政治的側面がRevolutionary Thresholdに 与える影響 – Nation={X1,X2,X3,X4,X5,X6,X7,X8,X9,X10,50, 50,60,60,70,70,80,80,90,90} S=5 ↓ – Nation={X1t,X2t,X3t,X4t,X5t,X6t,X7t,X8t,X1m,X2m ,50,50,60,60,70,70,80,80,90,90} S=5 人の移動がRevolutionary Thresholdに与える影響Ⅲ 社会・文化的側面がRevolutionary Thresholdに与える影響 – Nation={X1,X2,X3,X4,X5,X6,X7,X8,X9,X10,50, 50,60,60,70,70,80,80,90,90} S=5 ↓ – Nation={101t,102t,103t,104t,205t,206t,307t,308t ,401m,402m,50,50,60,60,70,70,80,80,90,90} S=8 トルコ及び中欧からの人の移動 のEU加盟に与える影響Ⅰ 移民の数よりもその質が大きな問題 国内の不安定要因となりうるトルコからの 移民 それほど大きな不安定要因とならない中 欧からの移動 短期的には中欧は人の移動の自由をある 程度制限した形でのEU加盟。トルコは不 可能、もしくは人の移動は厳しく規制した 形での加盟 トルコ及び中欧からの人の移動 のEU加盟に与える影響Ⅱ 中・長期的には中欧は人の移動の完全自 由化の方向 トルコ – クルド人問題の解決 – ドイツ・トルコ双方からのRTを低下させる努力 が現在なされており、これが奏効すれば人の 移動を認めた形でのEU加盟も可能
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