確率・統計Ⅰ 第2回 確率変数、確率分布 ここです! 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 13. 確率論とは 確率変数、確率分布 確率変数の独立性 / 確率変数の平均 確率変数の平均(続き)、確率変数の分散 確率変数の共分散、チェビシェフの不等式 ベルヌイ試行と二項分布 二項分布(続き)、幾何分布など 二項分布の近似、ポアソン分布、正規分布 正規分布とその性質 i.i.d.の和と大数の法則 中心極限定理 統計学の基礎1(母集団と標本、確率論との関係) 統計学の基礎2(正規分布を用いた推定・検定) 確率変数、確率分布 1. 数学としての確率論 2. 確率変数 3. 確率分布 数学としての確率論 数学の役割について たとえば物理学(力学)を例にとると、 物理的現象(力学)と数学 本質の抽出 ニュートンの法則 物体の運動 (物理的仮定) 実験と比較 直観 × 数学 解 (数学的結論) 証明 微分方程式 (数学モデル) 偶然現象と数学(確率論) 本質の抽出 偶然現象 物体の運動 (硬貨投げな ど) 実験と比較 ニュートンの法則 表の出る確率は1/2 (物理的仮定) (偶然の中の法則性) × 直観 × 数学 解 定理・結論 (数学的結論) 証明 微分方程式 確率空間 (数学モデル) 確率変数、確率分布 1. 数学としての確率論 2. 確率変数 3. 確率分布 確率変数とは 確率変数の直感的表現 偶然的変動を含む量を確率変数と呼ぶ 種々の値をとる確率が定まる変量を確率変数と呼ぶ 試行(実験・観測・調査等)の結果を表す変数 X のこと 決定論的に定められないすべての未知の変数 問題とする変量がいかなる値をとるか確定的には予測で きないとき、その不確定変量を確率変数と呼ぶ 確率変数とは • 変数…いろいろな値をとる文字 例 ある物体が動き出してからの時間を t とする x=f(t) t=1 t=1.5 t=2 … 確率変数とは • 確率変数…いろいろな値をとる「確率」が定 まっている文字 例 サイコロを10回投げるとき、 1の目が出る回数 X 2の目が出る回数 Y 「値が確定しない」というイメージはよくない。 事象が決まれば、それに対応して値が「定まる」。 確率変数 X がたとえば k という値をとる確率(定まってい る)を、 P(X=k) と書く。 P (X = k) ↑X が ↑k になる ↑確率 例 サイコロを1回投げて出る目の数を X とする P ( X = 3 ) = 1/6 P ( X=1 または X=4 ) = 2/6 = 1/3 P ( X=1 かつ X=4 ) = 0 P ( 1≦X≦4 ) = 4/6 = 2/3 P ( 0.5≦X≦4.2 ) = 4/6 = 2/3 確率変数、確率分布 1. 数学としての確率論 2. 確率変数 3. 確率分布 確率分布 実際上、確率変数 X についてのいろいろな確率が計算 できるためには、 X 1 確率 1/6 2 1/6 3 1/6 4 1/6 5 1/6 6 1/6 上のように、各 r に対する P(X=r) = f(r) の値がすべて 決まっていればよい。この「決まり方」 f(r) が「確率分布」。 X の値が離散的な場合は、上のような表を「確率分布」と 思ってよい。 ※ X の値は離散的とは限らない。 例 区間 [0,1] にランダムに針を落とす。 落ちた位置を X とする。 0 X 確率 0 ? 0.3 ? 0.5 ? 0.7 ? 0.8 ? 1 1 ? これでは不十分。 このように、X のとる値が無限個で、連続的な場合は、 任意の a,b に対して P ( a≦X≦b ) = F(a,b) が定まっていれ ばよい。 X が連続的な場合、ふつうはその分布は定積分で与えられる: b P(a X b) f ( x)dx f (x) a a b x この f (x) のグラフが、前の離散的な場合の分布表と同じ役 割を果たす。 f (x)を 確率密度関数という。 ( f(x)dx が確率になる ) まとめ 確率分布 離散的確率変数 連続的確率変数 P ( X = r ) = f (r) P ( X ∈dx ) = f (x) dx b P ( a X b) f ( r ) r a f (r ) 1 r 分布関数 F (x)=P (X≦x ) F ( x) f ( r ) rx b P(a X b) f ( x)dx a f ( x)dx 1 x F ( x) f ( x)dx メニューに戻る メニューへ
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