講義のテーマ 1. 確率変数と確率分布 2. 離散型確率分布と連続型 確率分布 3. 二項分布の紹介 5-1 はじめに ビジネス、保険、その他多くの現実社会において、起 こり得る全ての事象に対して確率を想定し、結果を評 価して意思決定が行われている 例1.ある日のある商品の売上が0個、1個、2個、そ れ以上となる確率 例2.ある家計が車を0台、1台、2台、それ以上保有 する確率 5-2 確率変数 変数:様々な値をもつという特性 確率変数:偶然に決定される変数 確率変数の例:サイコロの目、コインの表と裏、気温 5-3 2種類の確率変数 離散的確率変数:変数の値が数または記号で表せる 例: サイコロの目、試験問題の番号 連続的確率変数:ある2つの値の間に存在する全ての 値からなる 例: 身長、収入、気温 離散的確率変数のデータは通常数えることが可能、 連続的確率変数のデータは測定可能 5-4 確率分布 確率分布において、ある変数がとる値と、この値の 確率の関係 例1:離散型確率分布 1年に行うヘアカットの回数 0.25 0.20 0.15 0.10 0.05 0.00 2 3 4 5 6 7 8 9 10 12 5-5 確率分布 例2:連続型確率分布 身長 .06 .05 .04 .03 .02 .01 .00 150 155 160 165 170 175 180 185 HEIGHT 5-6 確率分布の特性 P( X ) 1 0 P( X ) 1 5-7 離散的分布と連続型分布の比較 離散的分布 連続型分布 確率 棒グラフの高さ 確率密度関数の下 の、一定幅の面積 全ての確率 の合計 棒グラフの高さの 確率密度関数の下 合計 の全面積 全ての確率の合計値 1である 1である 5-8 平均の計算 X 1 P( X 1 ) X 2 P( X 2 ) ... X n P( X n ) n X i 1 i P( X i ) 5-9 確率分布の分散 ( X i ) P( X i ) n 2 2 i 1 2 5-10 二項分布 確率的な問題の多くは、二つ の結果だけが存在 例: (1)コインを投げて表か裏か 、 (2)正誤二択の試験問題、 (3) 赤ちゃんの性別など 5-11 ベルヌーイ・トライアル ベルヌーイ・トライアルは、次のような条件をみたす確 率的試行である: 1. 各試行には、二つの結果のみ(成功か失敗) 2. 試行回数には限界がある 3. 各試行の結果は、お互い独立 4. 各試行において成功の確率は変化しない 5-12 ベルヌーイ・トライアル(続き) ベルヌーイ・トライアルの結果とその結果の確 率は、二項分布で計算される 5-13 二項分布を表わす表記方法 p 成功確率 q 失敗確率 (q = 1-p) n 試行回数 x 成功回数 5-14 二項分布の確率密度関数 ベルヌーイ・トライアルにおいてn回の試行中に x 回成功する確率は、次式で表わせる f ( x) x n Cx p q n x n! x n x p (1 p ) (n x )! n ! 5-15 二項分布の特性 平均 np 分散 2 n p q 標準偏差 n p q 5-16
© Copyright 2024 ExpyDoc