原子で書いた文字「PEACE ’91

化学科2年生クラス会
•日時: 1月9日(水) 12:30~13:40
•場所: 11号館8階ラウンジ
•参加費: 無料
•内容: 昼食を取りながら,教員と学生および学生間の
交流を行う.
基本的に全員参加のこと!
昼休みに用事がある人は遅れてもよいので参加のこと.
クラス会終了後に2年生の化学実験の後片付けを行う.
1
今後の予定
12日目 12月21日 講義(熱機関の効率、まとめ、班討論)
2回目口頭報告の割当日の決定
13日目 1月 11日(金),12日(土) 口頭報告2回目
※ 1月12日(土)は1・2時限目,21522教室
試験対策講座(質問受け付け)
1月16日(水)5・6時限目,21501教室
14日目 1月18日(全学的には休講日) 予備テスト
15日目 1月25日 定期テスト
•前回の講義への質問等
•本日の課題
2回目口頭報告の準備
エネルギーに関係する技術についてインターネット等で調べ,
要約と感想を書け.(i-sysで提出)
2
自由エネルギーとは何か?
G  H  TS
定温定圧条件下における自発的変化では
自由エネルギーは減少する.
定温・定圧変化では...
G  H  TS
S univ  G / T
冊子p100
3
定温定圧条件下で自由エネルギー
最低の状態(熱力学的な最安定状態)
が実現しないことがありえるか?
ありえるとすれば,どのような場合か?
冊子p104 質問6-3
4
触媒
触媒は活性化エネルギー
を変化させる.
始状態と終状態は変わら
ない.
始状態
終状態
5
エコカイロ
酢酸ナトリウム水溶液 ⇒ 酢酸ナトリウム三水和物(結晶)
G
過冷却液体
結晶
G  H  TS
「過熱」は起こらない
液体
融点
T
6
砂糖を加熱すると,どうなるか?
加熱したものを冷やすと,どうなるか?
G
G  H  TS
ガラス
×
過冷却液体
結晶
液体
融点
p104 図6-3
T
7
質問6-4
H 2  I 2  2HI
という反応の自由エネルギー変化は負で
あるのに,反応は完結せず,質量作用の
法則で決まる組成で止まるのはなぜか?
2
[HI]
K
[H2 ] [I2 ]
冊子p105
8
A → B
H
S
x
G
x
x
図6-4 気相反応の途中のエンタルピー,
エントロピー,自由エネルギー
冊子p106
9
A
B
S
x
図6-4 気相反応の途中のエンタルピー, 冊子p106
エントロピー,自由エネルギー
10
A → B
H
S
x
G
x
x
図6-4 気相反応の途中のエンタルピー,
エントロピー,自由エネルギー
冊子p106
11
dG
0
dx
 PB 
 G  / RT
Kp   
e
 PA  equil
12
なぜ高温から低温に熱が流れるのか?
S univ  0
13
なぜ高温から低温に熱が流れるのか?
高熱源
TH
Q
低熱源
TL
S univ  S H  S L
Q
Q
    0
TH
TL
14
エンジンの効率に限界はあるか?
S univ  0
15
エンジンの効率に限界はあるか?
QH
QL
高熱源
エンジン
低熱源
TH
TL
W
力学的周囲
QL  QH  W
S univ  S therm,H  S therm,L
QH
QL
 
  0
=
TH
TL
16
高熱源
QH
QL
低熱源
エンジン
TH
TL
W
力学的周囲
QL  QH  W
最大効率のエンジンでは...
S univ
QH
QL
 
  0
TH
TL
w
QH  QL
TH  TL
効率    QH
QH
TH
熱源の温度差が大きいほど効率が良くなる.
17
高熱源
QH
エンジン
TH
低熱源
TL
W
力学的周囲
どんなにがんばっても QH  W は無理.
(第二種永久機関は実現でいない)
18
まとめ
19
化学変化の進む方向はどのようにして決まるのか?
宇宙(熱力学的世界)のエントロピーが増大する方向に
変化が進む.
(エントロピー増大の法則 or 熱力学第二法則)
定温・定圧過程では,
系の自由エネルギーが減少する方向に変化が進む.
(自由エネルギー減少の法則)
G  H  TS
H  E  PV
p70
20
ポテンシャルエネルギーと力の関係
落下・上昇にともなう重力ポテンシャルエネルギー変化
力に従って落下
→ EP減少
力に逆らって上昇
→ EP増加
重力
力が大きいほどEP の
増減は大きくなる.
P32
図2-5
21
ポテンシャルエネルギーと力の関係
F:正の大きな値
EP
F:正の小さな値
EP
傾き:負の大きな値
傾き:負の小さな値
r
r
F=0
EP
F=0
EP
傾き=0
傾き=0
r
r
dE P

F
dr
P34
図2-6
22
内部エネルギーの内訳
E  EK  EP  Eel
分子
電子
ポテンシャルエネルギー:EP
電子エネルギー:Eel
分子
運動エネルギー:EK
原子核
P44
図3-7
23
分子の運動エネルギー
加熱
E  EK  EP  Eel
P38
図3-1
24
分子間ポテンシャルエネルギー
E  EK  EP  Eel
P39
図3-2
25
ポテンシャルエネルギーと力の関係
落下・上昇にともなう重力ポテンシャルエネルギー変化
力に従って落下
→ EP減少
力に逆らって上昇
→ EP増加
重力
力が大きいほどEP の
増減は大きくなる.
P32
図2-5
26
電子エネルギー
E  EK  EP  Eel
結合状態の水素分子
解離状態の水素分子
P40
図3-3・4
27
H
H
エネルギー
発熱
H-H
結合エネルギーと発熱
P41
図3-5
28
E  EK  EP  Eel
系
E
EK

K, trans
3
 k BT
2
T により
変化
(Tに比例)
EP
分子集合
状態に
より変化
Eel
化学反応
により
変化
P50
図3-12
29
重り = 力学的周囲
宇宙
(熱力学的世界)
= 系
+熱的周囲
+力学的周囲
系
系=現在注目している部分
恒温槽 = 熱的周囲
P59 図4-2
30
力学的周囲 Emech
w
系
系
q
E
熱的周囲
E P
Eel
w   PV
q  H
H  E  PV
K, trans
3
 k BT
2
Euniv = 0
定圧過程では
E
E K

Etherm
宇宙
T により
変化
(Tに比例)
分子集合
状態に
より変化
化学反応
により
変化
31
モデル図
等温条件で気体を圧縮した場合
力学的周囲
圧縮
熱的周囲
宇宙
系
理想気体
等温
エネルギー図
力学的周囲
宇宙
E mech
w
系
E
q
熱的周囲
E therm
E univ= 0
E = 0
32
様々なエネルギーの値の比較 (p63)
•共有結合: 約500 kJ/mol → Eel
水素の燃焼熱: 約500 kJ/mol
•水素結合: 約20 kJ/mol → Ep
水の蒸発エンタルピー: 40 kJ/mol
•ファンデルワールス力: 約1 kJ/mol → Ep
アルゴンの蒸発エンタルピー: 6.5 kJ/mol
•PV仕事(300 K,1 atmで1 molの気体発生): 2.4 kJ/mol
•分子運動のエネルギー(300 K,RTの値): 2.4 kJ/mol
多くの場合
H  E  PV  E
33
<エントロピー>
S  k lnW
エントロピーは乱雑さの指標である.
S  S 空間配置  S エネルギー
 k B ln W空間配置  k B ln Wエネルギー
p72
34
Smech = 0
重り
= 力学的周囲
力学的周囲の
エントロピー
変化は常にゼロ
力学的周囲
系
系
Smech = 0
Stherm = -H/T
系
S
H
熱的周囲
宇宙
Suniv
= S + Stherm+ Smech
熱を放出すると
エントロピー減少
熱を吸収すると
エントロピー増加
p80 図5-14
35
H2O → H2 +(1/2)O2
Smech,2 = 0
Smech,1 = 0
力学的周囲2
(電池など)
力学的周囲1
(PV仕事)
Stherm = ‐q/T
宇宙
(全世界)
Suniv < 0
q = H
系
S
熱的周囲
Suniv = S+Stherm
36
H2O → H2 +(1/2)O2
Smech,2 = 0
Smech,1 = 0
力学的周囲2
(電池など)
力学的周囲1
(PV仕事)
Stherm = ‐q/T
宇宙
(全世界)
Suniv < 0
q = H‐w2
w2
系
S
熱的周囲
Suniv = S+Stherm=0 とすると
w2=H‐TS=G
37
生命は熱力学法則に従うか?
• エネルギー保存は成り立つか?
• エントロピー増大成り立つか?
• 散逸構造
壁
対流
伝導
弱く加熱
流体
壁
強く加熱
38