福井地震 02T3056C 永井 綾 福井地震とは? 発生年月 1948年(昭和23年)6月28日16時13 分 震央地名 福井県北部(丸岡町付近) 震源位置 東経36.17度、北緯136.20度、深さ 0km 震源規模 M7.1 断層 北北西-南南東、左横ズレ 福井地震の震度分布(気象庁1983) 福井地震時の震央と地震断層 旧磯部村(春江町)定重の直線農道 道幅が約1メートル以上ずれた食い違い現象 福井地震による被害 ・人的被害 死亡者3,769名 負傷者22,203名 ・住宅被害 全壊36,184戸 半壊11,816戸 ・液状化 福井平野の河川流域 で多数発生 ・津波 発生せず ・火災 焼失3,851戸 ・山地崩壊 砂丘地帯で発生 福井地震の特徴 ・ 戦災より三年あまりが経過し、ようやく復興なりかけたこ の時期にあってはいまだバラック建てが多く、不安定な構 造であったことが全壊率をこれほどまでに高くした。 ・ この震災を契機として、五〇年には建物の難燃化を含む 「建築基準法」が制定されることになった。 ・ 地割れに呑み込まれて死亡する事故や、重力波現象、の ちの新潟地震で注目される液状・流動化現象など、福井地 震は以後「直下型地震」の代表的な例として知られることに なる。 ・ 被害は福井平野およびその付近に限られましたが、震源 が人口の集中する平野の直下でしかも浅かったため、地震 の規模に較べて極めて大きな被害となりました。 全壊率分布 等高線のような線は、建物の 全壊率分布であり、例えば80%の 線の内側にあった部落では、100 等のうち80棟以上が倒壊したこと を示す。 軟弱な沖積層が厚く堆積する平 野部の被害が大きいことがわかる。 特に坂井郡丸岡町、磯部村、春 江町などの町村では全壊率 100% となった。 隣接する福井信託銀行(左)と大和デパート(右) 鉄筋コンクリート造りの高層建築では、大 和百貨店の大破壊があるだけであり、その他 は壁が壊れるものはあっても倒壊はなかった。 大和百貨店を除けば、それに隣接する福 井信託銀行の例のように、鉄筋コンクリート 造りの耐震性が確かめられた地震であるとも いえる。 なぜ大和百貨店は倒壊したのか? 大和百貨店は震災で焼けた経歴があり鉄筋が弱くなっ ていた 地盤が埋立地であった 基礎が貧弱であった この百貨店の崩壊の主原因は不同沈下で、昔の堀を埋 めた跡の基礎が70cmも不同沈下した(大崎順彦 地震 と建築) それぞれの建物の基礎の形状 • 下図より、福井信託銀行の基礎に較べて、大和百貨店 は建物の規模が大きいにも拘らず基礎が貧弱であった ことが分かる。 その他の被害の様子 中角橋の落橋状況 福井平野東部の土石流災害
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