マクドナルドの低迷 ~現状と今後の展開~ 3年 太幡 誠 ●目次 1.はじめに 2.マクドナルド低迷の要因 3.類似ケース「ユニクロ」の考察 4.ユニクロとマクドナルドの低迷の共通点 5.マクドナルドの展望 6.おわりに 1.はじめに 研究テーマ マクドナルドの急激な失速について焦点を 当て、失速した原因と今後の展望について 考察しました。 研究方法 マクドナルドと並びデフレ時代の勝ち組み と称されてきたユニクロを取り上げ、比較研 究を行いました。 2.マクドナルド低迷の要因 BSE(狂牛病)の影響 値下げと値上げを繰り返したことによる信用 の低下 ●マクドナルドの経常利益推移 億円 400 ハンバーガー 平日半額開始 300 BSE 狂牛病問題 200 マクドナルド ハンバーガー 平日半額停止 100 0 98 99 00 01 02 2.マクドナルド低迷の要因 BSE(狂牛病)の影響 値下げと値上げを繰り返したことによる信 用の低下 過剰出店による自社競合・顧客の“飽 き” 競合の激化 マクドナルドの店舗数の推移 店 4000 3000 2000 1000 0 98 99 00 01 02 03 見込み 3891店から3790店へ ・創業以来初となる店舗数の純減 2.マクドナルド低迷の要因 BSE(狂牛病)の影響 値下げと値上げを繰り返したことによる信 用の低下 過剰出店による自社競合・顧客の“飽き” 競合の激化 単なるマーケティングの失策ではない 画一的な店舗を大量出店する 創業以来のビジネスモデルの限界 類似ケース「ユニクロ」 ユニクロを取り上げた理由 ①他業種ではあるが、マクドナルドと並び低価格で 高品質な商品を提供する形をとっているため ②現在はマクドナルドと同じく低迷をしているため ③最近、回復の兆しがあるため 3.類似ケース「ユニクロ」 ユニクロとは 事業内容 商品企画・生産・物流・販売までの自社一貫コントロールにより、 高品質・低価格の衣料品を提供する製造小売業(SPA) 戦略 カジュアル、定番商品に絞り、中国等の委託工場で大量生産を してコストダウンを図る 躍進した背景 ・フリースの大ヒット → 国民の3人に1人がフリースを着る ・首都圏への出店 → ブランドとしての認知を確立する ユニクロの経常利益の推移 百万 1200 1000 800 600 経常利益 400 200 0 94 95 96 97 98 99 00 01 02 ユニクロが低迷した理由 過剰出店 フリースの次に来る新商品を欠く 顧客の嗜好の変化によるベーシックへの飽き ユニクロの改革① 商品がベーシックに偏りすぎたことで、消費者に 飽きを招き、消費者離れを招いた。 『ベーシック』からの脱皮 ◎具体的な施策 ・創造力や時代対応性を高めるために、02年4月にデザイン 研究室を設立 ・来店促進や店頭での消費意欲を喚起するため、2ヶ月単位で 商品を用意。 ・素材メーカーとの共同商品開発推進 ユニクロの改革② ◎成長戦略の3本柱 ・国内販売 ・海外進出 ・新規事業開発による多事業軸化 →中でも多事業軸化に力を入れる 米国キャリア女性向けブランド「セオリー」の 経営権取得 4.ユニクロとマクドナルドの低迷の共通点 市場を創出したため、過剰出店をしてしまった 顧客の嗜好の変化を把握した、新商品の創出が出 来なかった 消費者のニーズの変化に対応できなかった ◎顧客視点での経営 作った物を売るのではなく、売れる物をいかに 早く作るか 5.マクドナルドの展望~改革~ 過去の戦略を「全否定」消費者離れをくい止める ◎新戦略 ・低価格イメージの払拭 ・立地特性に合わせた個店ごとの店舗開発 ・出店ペースの鈍化 ・商品力の強化 “量”から“質”への大転換 6.終わりに 今回、マクドナルドの失速について、ユニクロ を取り上げて考察を行った結果、現代の企業 は消費者ニーズに合わせて、迅速に変化対 応が出来るかがポイントになってきていること を学びました。 そして、現代の企業は自社の戦略に固執する ことなく、顧客視点での抜本的な変革を迫ら れていることを感じました。 参考文献・引用URL 日経エコノミスト 2003.10.7 週刊ダイヤモンド 2003.4.5 2003.4.19 ユニクロホームページ http://www.uniqlo.co.jp
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