光・放射線化学

光化学 2章 Ver 1.0
FUT
原 道寛
1/23
問題
•
•
•
•
•
•
ギリシャ文字を小文字で記入せよ。
プサイ = _A__
カイ
= _B__
シグマ = _C__
デルタ = _D__
ファイ = _E__
2 /23
問題
• エチレンの分子構造を記入せよ。
A
• アルデヒドの分子構造を記入せよ。
B
• 電気陰性度とは?
C
3 /23
問題
• σ σ*遷移、ππ*遷移、nπ*遷移のエネルギー
の関係を示せ。(0.1pt*100=10pt)
4
光化学I
序章
1章
2章
•“光化学”を学ぶにあたって
•光とは何か
• 分子の電子状態
• 2.1エチレンの分子軌道
• 2.1.1π結合
• 2.1.2σ結合
• 2.1.3σσ*とππ*遷移
• 2.2カルボニル化合物の分子軌道
3章
•電子励起状態
4章
•分子と光の相互作用
5章
•光化学における時間スケール
6章
•分子に光をあてると何が起こるか
7章
•光化学の観測と解析
8章
•どのように光を当てるか
9章
•光化学の素過程
10章
•光化学反応の特徴
5 /23
2章分子の電子状態
分子内の化学結合と電子状態についての理解
原子価
結合
分子軌道
エチレン
•A
ホルムアルデヒド
•B
6 /23
2.1エチレンの分子軌道
分子軌道
エチレンとは
F
A
B
の重ね合わせの原理
つの炭素原子と
つの水素原子
G
基本となる波(基底関数)の一次結合
H
=
I
(2Pz)+
J
(2Pz)
電子の総計
基底関数の選び方
C
個x2+ D個x4= E 個
多種の
K
7 /23
を基底関数に
A
C-C結合を
C
3つの
D
2.1エチレンの分子軌道
まで分離
B
基同士を接近
軌道
1つの
E
軌道
二つの結合が生成
F
結合(sp2)
G
結合(2pz)
8 /23
2.1.1π結合
A
軌道に電子1個ずつ用意
隣合った二つの炭素原子
B
(2pz)
(2pz)
関数の基底関数(basis set)
D
ψ=
C
E
(2pz)+
F
(2pz)
9 /23
2.1.1π結合
A
B
C
D
E
S
F
G
H
重なり積分
10 /23
2.1.1π結合
電子
エネルギーの低い方の
A
(ψ1)
電子
エネルギーの高い方の
エネルギー的に安定
元の炭素2pz軌道χ1、χ2より
互いに
D
_
B
ことはなくなる
E
_
(bonding molecular orbital)
(ψ2)
エネルギー的に不安定
元の炭素2pz軌道χ1、χ2より
状態
C
F
H
I
G
_
状態
しない(関与しない)
J
_
(antibonding molecular orbital)
11 /23
2.1.2σ結合
sp2軌道同士のσ結合
結合性分子軌道σ軌道
2pz軌道(E(2pz))
軌道の重なりが
分裂幅が
B
A
_
反結合性分子軌道σ*軌道
sp2混成軌道(E(2pz))
_
軌道の重なりが
分裂幅が
C
D
_
_
12 /23
2.1.2σ結合
F
E
A
B
D
C
13 /23
2.1.3σσ*とππ*遷移
σσ*遷移
σ軌道の
σ*軌道へ
ππ*遷移
_
π軌道の
_
π*軌道への
A
B
_
C
_
D
14 /23
2.2カルボニル化合物の分子軌道
ホルムアルデヒドのC=Oを
A
へ離す
CH2基とOを
B
CH2基の軌道のうち、 C
を配
D
置x方向の
混成軌道に
電子 E 、2pz軌道に電子 F
酸素原子
•
•
•
•
G
σ結合用
の電子1個
π結合用 H 軌道の電子1個
I
のこり、
軌道に2個
のこり、 J 軌道に2個
15 /23
2.2カルボニル化合物の分子軌道
A
D
B
C
E
F
16 /23
2.2カルボニル化合物の分子軌道
エチレンの場合と大きく異なる点
元の
A
が
違う
• 酸素原子の
B
は
炭素より大きい
• 酸素の原子軌道の
エネルギー値は全
体的に低い
結合に関与しない
軌道が
存在すること
17 /23
2.2カルボニル化合物の分子軌道
K
J
A
C
E
B
G
I
H
D
F
18 /23
2.2カルボニル化合物の分子軌道+n軌道とは?
A
• 酸素原子上の
や炭素と反対の向き
のB
にそれぞれC 個ずつ電子が配置
• 炭素との
同じ状態
E
• 電子対:
D
F
はなく、結合後と結合前は
対と呼ばれる。
G
• 分子軌道:
軌道(n軌道)
• non bonding molecular orbital
19 /23
2.2カルボニル化合物の分子軌道
カルボニル基の遷移
•
A
遷移
エネルギー順
•
B
>
>
C
D
吸収スペクトルの波長
• 短波長>
E
>
F
>
G
>長波長
20 /23
2.2カルボニル化合物の分子軌道
A
B
C
D
21 /23
2.2カルボニル化合物の分子軌道
励起後の分極
分子軌道の形
を比較
原子軌道
エネルギー準位が
I
•G
・H 中の
は
J
__原子の周りに分布
分極
F
•
の立ち上がり
A
各原子軌道の
係数に _
B
分子軌道の性質
•
C
・ D の電子は
引っ張られる
E
22 /23
に
2.2カルボニル化合物の分子軌道
B
A
C
E
D
F
23 /23