作物学実験

ラテン方格法
考慮すべきブロック因子が2つあった場合,乱塊法に代わり,
ラテン方格法を採用する
入浴剤の効果テスト
被験者,浴槽
カレーの試食
パネラー,試食順序
ラテン方格法の例
1
B1
B2
A
E
浴槽(ブロック)
B3
B4
B5
C
D
B
2
E
C
A
B
D
被験者 3
(ブロック)
B
D
E
C
A
4
D
A
B
E
C
5
C
B
D
A
E
行ブロック
被験者1~5,
列ブロック
浴槽1~5,
入浴剤5種類を
比較する実験の
場合
2×2のラテン方格は2つ考えられる
A
B
B
B
A
A
A
B
3×3のラテン方格は12考えられる
A
B
C
B
C
A
C
A
B
A
C
B
B
C
A
C
A
B
A
B
C
B
A
C
C
A
B
A
B
C
B
C
A
C
B
A
C
B
A
B
A
C
A
B
C
B
C
A
A
C
B
C
B
A
C
A
B
A
B
C
B
A
C
A
C
B
B
C
A
C
A
B
C
A
B
A
C
B
C
B
A
B
A
C
B
C
A
C
B
A
B
A
C
A
C
B
A
B
C
B
A
C
A
C
B
C
B
A
ラテン方格の無作為な配置の求め方
1
1 A
2 3
B C
2 B C
D E
3 C D E
4 D E A
5 E
A
4 5
5
D E 1 E
4 2 3
5 1
D B C 3 B C
B E
C
D 1 E
A
4
A
D 5 D E
C
A
B 4 C
列の無作為化
2 3
D E
D B C
A B 3 B C A D E 5 D E C
B C 4 C D B E A 2 A B E
B C
標準方格
A 2 A
1
A
A B
C D
D B E
A
行の無作為化
ラテン方格法
での分散分析
この場合,ブロック因子
のうち被験者は分散が
誤差分散と同じくらいな
ので,ブロック因子とし
て取り上げるほどのこと
はなかったことがわかる
ラテン方格法の特徴
処理数(水準数)と反復数は同じ数でなければならない
5段階の肥料水準で施肥実験をしたい
5段階の肥料水準×5反復
25の実験
水準が多い実験では
実験数が多くなりすぎる
誤差の自由度が小さい
ラテン方格法では列と行に自由度をさくので誤差の自由度が
小さくなる
4×4のラテン方格法
変動因
自由度
処理
3
列
3
行
3
誤差
6
合計
15
4つ以上の反復での
ラテン方格法が望ま
しい
誤差の自由度は6~20が適当とされる
ラテン方格法 おいしい水の判定
4種類の水を飲んで,どれがおいしいかを決めたい.どうやったら
よいだろうか?どちらの実験計画がよいだろうか?
1番目
2番目
3番目
4番目
Aさん
水A
水B
水C
水D
Bさん
水A
水B
水C
水D
Cさん
水A
水B
水C
水D
Dさん
水A
水B
水C
水D
1番目
2番目
3番目
4番目
Aさん
水A
水B
水C
水D
Bさん
水D
水A
水B
水C
Cさん
水C
水D
水A
水B
Dさん
水B
水C
水D
水A
ラテン方格法による配置
Aさん
Bさん
Cさん
水C
1番目
水D
水B
水A
水C
2番目
水C
水A
水D
水B
3番目
水B
水D
水C
水A
4番目
水A
水C
水B
水D
条件をそろえた実験あるいは制御された実験といっても簡単ではない
系統誤差と無作為化・局所管理
① 系統誤差の原因をすべて把握し,除去することは不可能なの
で,無作為化はどんなときでもかならずしなければならない.
② 系統誤差の原因がしられているならば局所管理でかなりの程
度除去することができる.しかし,複数の系統誤差の原因がある
ときはそのうちいちばん誤差の大きくなるものを乱塊法であるい
は2つをラテン方格法で除去する.
③ ②の局所管理で除去しない系統誤差は無作為化で偶然誤差
に転化する.