人事労務管理の 仕組みと体系 2014年5月13日 人事労務管理論A (第4回) LT 1011教室、1012教室 先週のKeyword そもそも管理とは何? manage, maneggiare 「思い」とは何か 人事労務管理の目的は? 利潤追求のためにヒトを管理する 対象であるヒトは経営者の思い通りにならない 2 人事労務管理を解読すれば 対象であるヒトはロボットではない 他者の思いとおりにはならない この意志と感情はヒトに内在する動力とみなせる 経営者はこの意志と感情に働きかけねばならない 経営者の思いとおりにさせるための制御活動が必要 3 ところが! 4月22日の授業を思い出して欲しい! 「労働力の商品化」とは 雇用契約の締結の際に 労働者が売り、経営者が買ったのは⇒ 従って 労働力の ではない 契約時間内で経営者の指示の下で働くこと 採用後も、 契約時間外は 4 賃金労働の特質(労働力商品の特質) 労働力商品の特殊性とは? 言われてみれば当たり前のことだが・・・ この特殊性が人事労務管理を不可欠とさせている ①労働力は労働者と不可分離 ・ ・ ・ 5 労働力商品の特質(2) ②販売者と購買者は対等平等 ・ ・ ・ 公正な市場取引確保の仕組みが必要 ③購入した労働力商品の使用は簡単ではない ・ ・ ・ 6 それ故に「働かせる」ということは 労働力の「所有権」vs「使用権」 買った側(経営者)は自由に使う権利がある 目一杯使いたい → 無駄なく能率よく使う → 売った側(労働者)は身体を守る権利 働かされすぎへの抵抗 → 仕事が原因の怪我・病気 → 7 二つの役割と二つの体系 労働力の効率的使用(利用) 労働力の「使用権」と「所有権」の対立の克服 ・ ・ ・ 8 人事労務管理の体系と内容 9 人事管理① 労働力の効率的使用 安価で良質な労働力の購入 労働能力の最大限利用 労働力の「保守」・「点検」:安全・衛生と教育 不要な労働力の廃棄 10 人事管理② 人事管理の仕組み ①雇用管理…… ②作業管理…… ③時間管理…… ④賃金管理…… ⑤教育訓練…… ⑥安全衛生管理…… 人事労務管理の技法 11 人事管理③ 人事管理の概念図 適性検査 職務分析 労働力A→ 職務評価 教育訓練 人事考課 賃金管理 労働力B→ 労働力C→ 選考 採用 配置 労働力D→ 退職・レイオフ 定年・解雇 労働力E→ 時間管理 作業管理 12 労使関係 労働組合とその運動 労働力の価格(賃金)、 働かせ方(人事)をめぐる労使の攻防 人事労務管理と労働組合の発展 Pigors & Myers の主張 「人事管理の発展は、ある点においては、労働組 合の発展と並行している」 13 労使関係と人事労務 労使関係は労働力の効率的利用に影響 労使関係のあり方の制御が必要となる ・組合つぶし ・組合抱き込み ・組合を承認の上での制御 現代社会の基本的な考え方はパイの理論 敵対的な労使関係を友好的なものへ育成する 14 パイの理論とは何か 労使関係の二元性 第1次関係---経営vs組合= 労使関係 第2次関係---経営vs従業員= パイ=成果(利潤) M W M W 15 具体的には 生産(友好・協力関係) 第2次関係(経営vs従業員)を重視 友好・協力関係を確立する 生産協力のための制度 分配(対立関係) 第1次関係(経営vs組合)を穏便に 分配のための制度 16
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