スライド 1

<3日目内容>
• 出席点呼
• 班分けとテーマの確認
• HP更新内容の確認
• 課題3~5の説明 (i-sys)
• 今後のスケジュール
• 前回のプレゼンについての補足
• プレゼンテーション方法論の講義
• ネタ探し,班討論
スケジュール
• 3日目(4月24日)
プレゼンテーション方法論講義(情報収集,内容と構成)
情報検索方法
5月7日までに「調査結果」を提出
• 4日目(5月8日)
高原のプレゼン(2回目)
プレゼンテーション方法論講義(プレゼン技術)
• 5日目(5月15日) 予行演習準備
5月22日までにアウトライン提出
• 6日目(5月22日) 予行演習準備
5月28日までに読書感想文,パワーポイントファイル提出
• 7日目(5月29日)~ 予行演習
プレゼンテーション準備の流れ
ネタ探し
アウトラインの作成
パワーポイントファイルの作成
発表練習
<プレゼンテーションのネタ>
「原子が実在する根拠」を例に取ると...
(1) メッセージは明確に(最後のスライド)
• 今では当たり前の「原子」という概念も,多くの科学者の長年
にわたる努力の末に確立された.
• 科学は大いなる空想をともなう仮説から始まる.
→ 自由な発想がブレークスルーを生む.
• 仮説は,懐疑論者の批判に耐え,多面的で大量の実験デー
タにより支持されて,初めて科学的真理となる.
→ 「ほんとうに?」と疑う心を忘れずに.
メッセージを明確にするためには,一文で書いてみるとよい.
(2) 小ネタ(意外性のある内容)をある程度入れる
• ボイルの法則(PV = 一定)で有名なボイルは近代的な元素の概念を提
唱した.
• ボルツマン定数(=気体定数÷アボガドロ数)に名を残しているボルツマ
ンは,原子論を擁護したが認められず,失意のうちに自殺した.
• 反原子論の急先鋒だったオストワルトは,後にノーベル化学賞をもらった
当時の化学界のドンだった.
• 原子論の危機を救ったのは,相対性理論で有名なあのアインシュタイン
だった(アインシュタインはやはり天才).
• 昼間の空の明るいのは,原子論でないと説明できない.
◎ 結局,面白いネタ(本ネタ&小ネタ)探しが重要!
• いかに面白くとも話の本筋に関係ないネタを話の中にやたらと入れるの
はよくない.
<情報(ネタ)の集め方>
(1) 情報のありかとアクセス方法
• 本(専門書,啓蒙書,辞典)
図書館(理大図書館その他),本屋
• 専門雑誌
• インターネット
インターネットで検索
• 専門家(学内外の教員,本の著者他),当事者(企業など)
• 現場
取材
見学,アンケート,実験
補足:
• 日本語で書かれた専門雑誌としては,「化学」,「現代化学」,「科学」,
「日経サイエンス」などがお勧め.
• 情報収集については図書館職員に相談する手もある.
• 課題提出システムを使ってアンケートをしたい班は申し出ること.
(2) インターネット上での文献検索方法
• 化学プレゼンテーションホームページのリンク集を活用す
る.
(3) 批判的・多面的に情報を集めよう
• 面白いネタであれば真実でなくてもよいという態度は不可.
• すべての情報が真実であると思ってはいけない.批判精神
を忘れずに.
• できるだけ多くの情報源から情報を取得する.
• 対立する見解を取り扱うときは,両者の主張の根拠を十分
調べ,どちらが正しいか公平に判断する.
結論先にありきではダメ.
プレゼンテーション準備の流れ
ネタ探し
アウトラインの作成
パワーポイントファイルの作成
発表練習
アウトラインの作成
アウトライン: 発表内容を箇条書きにしたもの
(1) テーマの限定
テーマをできるだけ限定する.
結論の内容(本ネタ)を決め,それにあわせて内容を厳選.
(2) アウトラインの作成
• タイトル: 発表内容の本質を一言で.
サブタイトルで内容を限定するという手もある.
• 序論:
発表テーマの紹介.テーマ選択理由,テーマの意義.
問題提起という形式も有効.
聴衆をひきつけることを意識する.
• 本論:
結論の根拠となる内容を述べる.
• 結論:
話の概略,メッセージ,問題提起に対する回答など.
アウトラインの作成時の注意点
• アウトラインはまず結論から書き始めるとよい.
• 本論の部分は聞きやすい自然な流れになるように内容を配列す
る.マクロからミクロへ,時系列などを意識する.
参考:
冒険物語に共通なストーリーを利用(いつもできるとは限らない).
「「超」文章法 伝えたいことをどう書くか」野口悠紀雄,中公新書
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故郷を離れて旅に出る(歴史世界という非日常へトリップ)
仲間が現れる(原子論者:デモクリトス,ドルトン,ボルツマンなど)
敵が現れる(反原子論者:アリストテレス,マッハ,オストワルトなど)
最終戦争に勝利(アインシュタイン,ペランの活躍)
故郷への帰還(科学についての見方が変わる)
対立軸(原子論vs反原子論など)があると話が面白くなることが多い.
アウトラインの具体例
<タイトル> 原子が実在する根拠
<序論>
• 原子の実在が認められるようになった歴史的経緯を説明する.
• 原子・分子のことを学んでいる化学科の学生なら知っておいてほしいこと.
• 科学的とはどういうことかについて考えるよい素材.
<本論>
• 古代ギリシャ原子論の誕生とその衰退
• 原子論復活までの歴史(4元素説からの脱却,新元素の発見)
• ドルトン・アボガドロの原子説・分子説
• 19世紀の化学者による原子論に関連する研究(原子量,原子価,周期律)
• 原子論者とエネルギー論者の論争(原子論の危機)
• アインシュタインのブラウン運動の理論
• 原子論の最終的な勝利
<結論>
• 今では当たり前の「原子」という概念も,多くの科学者の努力の末に確立された.
• 科学は大いなる空想をともなう仮説から始まる.
• 仮説は,批判に耐え,多面的で大量の実験データにより支持されて,初めて真
理となる.