資料1‐2 “世界をリードする大阪産業”の 現状と今後の取り組み ~大阪の経済成長と産業構造~ 大阪府商工労働部 H22.11 もくじ 構造転換の遅れる大阪経済(成長の軌道に乗り遅れた大阪産業) ・・・・ 1 大阪府の産業経済構造(付加価値を生み出している産業) ・・・・ 2 大阪の輸移出型産業の分析 ・・・・ 3 大阪のサポート型サービス産業の分類 ・・・・ 4 大阪の成長戦略 ・・・・ 5 構造転換の遅れる大阪経済(成長の軌道に乗り遅れた大阪産業) 大阪経済の全国シェアは1970年以降低下 福岡 全国計 東京 神奈川 愛知 京都 大阪 兵庫 福岡 全国計 県内総生産の対全国比(東京、大阪、愛知) (%) 20 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0 東京 大阪 愛知 1960 1970 1980 1990 2000 2007 (年度) • 大阪はかつて卸売業と製造業を両輪として全 国、海外へモノを販売することで成長してきた が、成長産業への産業転換が緩慢に。 • 80年代は、東京は、サービス経済化の中で、 サービス産業で稼ぐ経済構造へ転換 • 90年代は、大都市圏の経済が停滞。福岡が地 域圏の中心として発展。 • 2000年代は、愛知は、自動車産業の主導で成 長を遂げてきた (注)1960年度、1970年度は、68SNA、昭和55年基準。 1980年度は、68SNA、平成2年基準。 1990年度は、93SNA、平成7年基準。2000年度、2007年度は、93SNA、平成12年基準。 資料:内閣府『県民経済計算』 東京は、80年代にサービス産業が 先導する経済構造へ転換 (%) 140 120 100 80 60 40 20 0 -20 各産業の成長の増減が、県内総生 産の成長にどの程度貢献(寄与)し ているかを表している その他 県内総生産成長寄与度 サービス産業 卸売・ 小売業 製造業 建設業 東 京 神 奈 川 愛 知 京 都 大 阪 兵 庫 福 岡 全 県 計 名目成長率 (注)サービス産業は、金融・保険業、不動産業、運輸・通信業、サービス業の計。 資料:内閣府『県民経済計算』、68SNA、平成2年基準 90年代は、大都市圏の経済が停滞 福岡は、地域圏の中心として発展 (%) 25 20 15 10 5 0 -5 -10 -15 (%) 15 県内総生産成長寄与度 2000年代は、愛知県の製造業が拡大し、 大阪圏の製造業は停滞 県内総生産成長寄与度 10 5 0 -5 -10 東 京 神 奈 川 愛 知 京 都 大 阪 兵 庫 資料:内閣府『県民経済計算』、93SNA、平成7年基準 福 岡 全 県 計 東 京 神 奈 川 愛 知 京 都 大 阪 兵 庫 福 岡 (注)2000年度~2007年度 資料:内閣府『県民経済計算』、93SNA、平成12年基準 全 県 計 1 大阪府の産業経済構造(付加価値を生み出している産業) • GRPの65%を生み出しているのは、輸移出型産業(輸移出向け中心に生産活動をしている産業)と、そ れを支えるサポート型産業。その他(域内需要型産業)が生み出すGRPは、全体の35%。 • 輸移出型産業は、主に府民所得に依存する 域内需要型産業と異なり、域外・海外の潜在的な需要の取 り込みによる成長が可能。 • 輸移出型産業の拡大は、それをサポートする産業の生産を拡大させ、これら産業の成長がその他の産 業の需要増加につながることから大阪の経済成長を牽引。 付加価値額 GRP 38兆円 輸移出型産業 15.0兆円 サポー ト型産業 22.4兆円 輸移 出型 3.0 兆円 輸移出兼 サポート型 12.0兆円 サポート型 10.4兆円 ○輸移出型産業は、主に財やサービスを国 外に輸出又は、府県域外に販売する産 業(輸移出率50%以上を抽出)。 ○サポート型産業とは、輸移出型産業の生 産に必要な中間財やサービスを提供す る産業。(輸移出型産業における供給割 合が、全産業の平均を上回る産業) その他 (域内需要型産業) 13.5兆円 サポート型産業 輸移出型産業 外生的要因 ex.高齢化によ る 福祉・介護需要 サービス供給 拡大 拡大 サービス需要 38.5% 15兆円 波 及 効 果 生産の拡大による部材や サービスの発注 26,7% 10.4兆円 従業者の所得増加による 消費増加などの効果 中継都市の実現 7.7% 主に府民所得に依 存する産業 30.8% 38.5% 26.7% 65.2% 34.7% 拡大 その他の産業 (域内需要型産業) ・物流・人流インフラ等強化 (関空、阪神港等インフラ整備) 34.7% 13.5兆円 ・都市魅力の向上 集客力強化、観光戦略 など 2 大阪の輸移出型産業の分析 輸移出型産業の中で、大阪をリードしてきたのは、 ・製造業の中では、医薬品、一般産業機械、特殊産業機械、通信機械・同関連機器、 化学最終製品 など。 % 【大阪府】 輸移出型産業(57部門/108部門)←産業連関表の中分類 100.0 電子計算機・同付属装置 各 産 業 の 府 内 生 産 額 に 占 め る 輸 移 出 額 割 合 飼料・有機質肥料(除別掲) 自動車部品・同付属装置 化学繊維 通信機械・同関連機器 非鉄金属製錬・精製 貨物利用運送 90.0 牽引型産業分野 合成樹脂 精密機械 ゴム製品 家具・装備品 その他の金属製品 非鉄金属加工製品 その他の電子部品 一般産業機械特殊産業機械 その他の輸送機械・同修理 乗用車 医薬品 その他の電気機器 その他の一般機械器具及び部品 80.0 半導体素子・集積回路 鋳鍛造品 繊維工 業製品 化学最終製品( 除医薬品) 水運 陶磁器 鋼材 その他の製造工業製品 その他の 窯業・土 石製品 航空輸送 民生用電気機器 船舶・同修理 商業 プ ラ スチック 製品 有機化学工業製品(除石油化学基礎製品) 建設・建築用金属製品 産業用電気機器 70.0 事務用・サービ ス用機器 その他の鉄鋼製品 ガラ ス・ガラ ス製品 化学肥料 製材・木製品 無機化学工業製品 なめし革・毛皮・同製品 宿泊業 電子応用装置・電気計測器 60.0 衣服・その他の繊維既製品 食料品 飲料 再生資源回収・加工処理 運輸付帯サービ ス パルプ ・紙・板紙・加工紙 銑鉄・粗鋼 紙加工品 印刷・製版・製本 ※1 バブルの面積は、各産業の輸移出額 の府内構成比を表す。 ※2 破線で囲まれた産業は、サポート型も 兼ねている。 海 外 ・ 他 府 県 向 け の 出 荷 割 合 が 高 い 地域内の他の産業への波及効果が高い ガス・熱供給 50.0 0.85 0.9 0.95 1 1.05 1.1 1.15 1.2 影響力係数 (ある産業に対する需要が地域内の全産業に与える影響の度合いを示す係数。平均1.00) 1.25 3 大阪のサポート型サービス産業の分析 • 情報通信業、サービス業(広告代理店、法律・特許事務所等)など対事業所サービスの大半 は、東京に集中。 • 大阪は、近畿の需要を取り込んでいるものの、輸移出力の現状は極めて弱い。 60 情報サービス業や広告業は東京都に一極集中。 (%) 50 石油製品 40 道路輸送(除自家輸送) 物品賃貸サービス 30 50 不動産仲介及び賃貸 0 全 道 物 産 路 品 路 械 機 道 業 貨 物 貸 修 賃 等 客 送 送 業 (別 掲 代 除 を く) 含 を 等 業 業 理 業 ス ビ 理 ー 介 業 媒 サ 業 運 理 運 険 業 ・管 業 業 業 業 (保 旅 業 事 貸 引 ス ビ 取 賃 の 産 業 業 他 険 保 の そ 行 信 動 不 銀 通 産 ー 業 動 告 不 建物サービス(ビルメンテナンス 等)、法務・財務・会計サービス、 土木建築サービス(設計監督、 建物設計製図、建設コンサルタ ント等)、労働者派遣サービスな どの対事業所サービス 広 広告 サ 資料:総務省『事業所・企業統計』 む ) 建設補修 10 報 10 東京都 大阪府 20 情 各 産 業 の 府40 内 生 産 額 に 占30 め る 輸 移 出20 額 の 割 合 サポート型産業の従業者数の全国シェア(2006年) 研究 大阪府は近畿内でのシェアは高い (%) 金融・保険 分類不明 0 自動車・機械修理 0石炭・原油・天然ガス0.5 サポート型産業の大阪府従業者数の近畿シェア(2006年) 80 その他の対事業所サービス 自家輸送 情報サービス 通信 電力 70 60 50 40 30 20 1 1.5 輸移出額全体に占める構成比(%) 2 2.5 3 10 0 情 不 広 報 告 サ ー ビ 業 ス 業 動 産 信 業 業 行 そ 不 銀 通 取 引 業 動 産 の 事 貸 業 資料:総務省『事業所・企業統計』 路 業 業 運 険 業 媒 ー ビ ス 品 修 業 理 全 路 産 貨 貸 (別 業 介 理 賃 業 送 物 業 運 送 業 掲 代 業 道 物 械 等 旅 客 (保 サ ・管 理 (注)近畿は、福井県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県の計。 険 機 道 保 他 の 賃 を 業 く) 等 を 除 含 む ) 4 「大阪の成長戦略」 目指すべき方向性 「ハイエンド都市」、「中継都市」 ◇ハイエンド産業・ハイエンド人材の集積拠点 • 環境・新エネルギー、バイオなどハイエンド産業の集積が更なる集積をよび、緊密なネットワークを構築。 • 世界に通用するグローバル人材が育ち、集まり、交流することにより、新たなイノベーション(技術革新)を創出し、 ハイエンド産業との相乗効果を発揮。 ◇アジアと日本各地との結節点・玄関口 ・(略) 大阪の成長を具体化するために 成長を牽引するハイエンド産業の振興に向けて、 ・これまでの先端分野の製造拠点集積に加え、 ・新たに、創造型(クリエイティブ)企業の集積を目指す! 5
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