細菌 真菌 ウイルス ヘル ペス カンジダ 13%(6%) 不明 グラム 陰性菌 42%(13%) グラム 陽性菌 38%(11%) N=25 ムーコル 22%(10%) アスペルギス 63%(30%) N=39 [重複感染を含む] [重複感染を含む] CMV 93%(13%) N=15 [重複感染を含む] *( )は全体に対する割合 図1 死因となった病原体の内訳 【まとめ】 1. 当科における血液疾患剖検例の死因は、約45% が 感染によるものであり、特に非リンパ性造血器 腫瘍においては約60%を占めており、急性の経過 をとるこれらの疾患では、細菌および真菌感染症 が多くみられた。 2. リンパ性腫瘍では真菌感染症に加えウイルス感染 症が死因となっており、特にATLを含む悪性リンパ腫で CMV感染症を常に念頭においた検査、治療が必要と思わ れた。 3. 1989年以降の抗真菌剤の予防投与やG-CSF製 剤の使用により、細菌感染症やカンジダ症が減少 傾向にあるのに対し、今後はアスペルギルスや ムーコルに対する早期診断・治療が重要になると 考えられた。 白血病剖検例における内臓真菌症の起因菌別発生数 (日本病理剖検輯報) 輯報№ 40輯(1998年) 白血病剖検総数(MDSを含む) カンジダ症 アスペルギルス症 クリプトコックス症 ムーコル症 トリコスポロン症 病原不明 重複真菌症例数 1,091例 59例( 5.41%) 123例(11.27%) 3例(0.28%) 17例(1.56%) 0例(0.00%) 32例(2.93%) 12例(1.10%) 計(%:剖検総数に対する頻度) 246例(22.55%) MDS:骨髄異形成症候群
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