教育心理学 第8回 学習のメカニズム 今日の流れ 2つの学習理論 行動主義 – – 古典的条件づけ オペラント条件づけ 認知主義 – – – エピソード記憶 意味記憶 知識の獲得 2つの学習理論 行動主義 – – – 学習を刺激と反応の連合の形成として捉える 客観的に観察可能な行動を研究対象とし、人の内面 で起こるプロセスに着目しない 受動的な学習観 認知主義 – – – 学習を学習者個人の内面で起こる変化として捉える 行動の背後にある個人内の認知プロセスに着目する 能動的な学習観 行動主義 条件づけ 学習は行動の変容である 条件づけ – 行動主義において想定される唯一の学習原理 2つの条件づけ – – 古典的条件づけ オペラント条件づけ 古典的条件づけ パブロフのイヌの実験 イヌに餌(無条件刺激)を与えるとき、毎回ベル(条件 刺激)を鳴らした – 通常、イヌは餌を与えられたときに唾液を分泌するが (無条件反応)、次第にベルが単独で鳴らされたとき も唾液を分泌するようになった(条件反応) →本来関連のない条件刺激と反応の間に連合が形成 された – 古典的条件づけ 古典的条件づけの性質 – – – 強化 消去 般化 オペラント条件づけ スキナーの実験 レバーが押されると自動的に餌(報酬)が出る装置に ネズミを入れる – ネズミは試行錯誤のうちに偶然レバーを押し、餌を得 ることを経験する – これを繰り返すうちに、レバー押しの頻度は次第に高 まり、最終的には連続的にレバーを押すようになる →自発的な行動(レバー押し)と報酬の間に連合が形 成された – オペラント条件づけ オペラント条件づけの性質 – – – – – 正の強化 正の弱化 負の強化 負の弱化 時間的間隔との関係 認知主義 感覚記憶・短期記憶・長期記憶 学習は記憶の変容である 保持時間の異なる3種類の記憶 様々な長期記憶 手続き的記憶 宣言的記憶 – – エピソード記憶 意味記憶 エピソード記憶の性質 文脈依存性 – 外的文脈 – Godden & Baddely (1975)の実験 内的文脈 意味記憶の性質 意味ネットワーク モデル – – 関連性の高い概 念同士は短いリ ンクで結ばれて いる ある概念が提示 されると周りの 概念に活性化が 拡散する 意味記憶の性質 知識の獲得 体制化 精緻化 – – 意味的関連のある事柄との関連づけ 自己との関連づけ 自己生成効果 体制化 Tulving(1962)の実験 – – 相互に明瞭な関連のない16 の単語が系列提示され、直後 に自由再生 同じ単語リストの提示順序の み変えて試行を繰り返す 精緻化 Bower & Clark(1969) の実験 – – – 10の単語リストを12個記 憶 ストーリー群 統制群 生成効果 Slamecka & Graf(1978)の実験 – – 生成群 読み群 ミニレポート テーマ 1. 2. 3. 古典的条件づけの3つの性質について、具体 例を挙げながら説明せよ Godden & Baddely (1975)の実験の方法,結 果,結論について述べよ 自己生成効果に関するSlamecka & Graf (1978)の実験の方法,結果,結論について述 べよ
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