第9章 行動マネジメント 子どもの心の問題に対処するために(3) 道案内 ♢なぜ教育心理学を勉強するか? (0) イントロダクション ♢効果的な授業をするために (1) 記憶のしくみを知る (2) 学習のしくみを知る (3) やる気の心理学 ♢生徒を正しく評価するために (4) 評価はだれのため? ♢生徒の心を理解するために (5) 性格とは何か? (6) 性格の測定 ♢生徒の心の問題に対処する (7) 心の病気とは何か? (8) 心の病気を治療する (9) 行動マネジメント ♢教育問題に対処する (10) 教育問題 メインメッセージ9 問題行動を 子ども個人のせいにしない 行動マネジメントとは オペラント条件づけの原理を 問題解決に応用する 「個人攻撃の罠」からの脱却を目指す オペラント条件づけ スキナーボックス オペラント条件づけ スキナーボックス 自発行動 レバー 押し 強化 強化子 エサ 反応数の増加 オペラント条件づけ 自分とモノの結びつき (反応) (刺激) オペラント条件づけ 幼稚園児の生活習慣 自発行動 強化 手洗い 強化子 ほめる 反応数の増加 オペラント条件づけと行動随伴性 先行条件 ピカソ の絵 自発行動 つつく 強化 強化子 エサ 反応数の増加 [ビデオ9.1] オペラント条件づけと行動随伴性 先行条件 ( A) 行動 ( B) 結果 ( C) ・ ( 例) 教室でチャ イ ム が鳴る ( 例) 着席する ( 例) ほめら れる ( ↑) 勉強でき る ( ↑) 例) ・ ( 例) 教室でチャ イ ム が鳴る ( 例) ほめら れない( -) 着席する 勉強でき る ( ↓) ・ ( 例) 教室でチャ イ ム が鳴る ( 例) 走り 回っ ている ( 例) 叱ら れる ( ↓) 勉強でき ない( ↓) ・ ( 例) 教室でチャ イ ム が鳴る ( 例) 走り 回っ ている ( 例) 叱ら れる ( ↑) 勉強でき ない( ↑) 標的行動の決定 具体的な行動を標的とする (悪い例) 「まじめにがんばる子になろう!」) サブメッセージ9.1 行動マネジメントの基本は 標的行動の決定と行動随伴性の分析 2 強化子 強化のタイミング 直後強化が基本 強化子の種類 <一次性強化子> 食餌性強化子:食べ物、飲み物など 感覚性強化子:視覚、聴覚、触覚など 「気持ちいいこと」 2 強化子 <ニ次性強化子> 具体的強化子:表彰状、バッジ、おもちゃなど 名誉・特権強化子:クラス委員、キャプテン、 宿題免除など 2 強化子 <ニ次性強化子> 高頻度活動強化子:好きな遊びをする、 絵をかく、算数など プレマックの原理 高頻度活動が後に続く活動は頻度が増加する 2 強化子 <ニ次性強化子> 般性強化子:ためると他の強化子と交換できる シール、スタンプなど 社会性強化子:ほめること シェイピング 自 発 行 動 レバー 向く 強化 レバー 嗅ぐ 強化 上体起 こす 強化 レバー 押し 強化 エサ エサ エサ エサ シェイピング 目標行動に近い反応を 少しずつ強化する スモールステップの原理 サブメッセージ9.2 強化子を効果的に使い分けるには、 個人の特性を把握することが大事 観察学習 明確な強化子がなくても、 他人の行動を観察して 学習する 先行条件の与え方 (1) プロンプト 標的行動が出現しやすいように合図や指示、ヒン トを出すこと (例) • 「おはよう」という挨拶が標的の場合: 「こんに ちはじゃなくて…」 • 幼稚園、保育園などで、かたづける場所に、そのも のの絵を貼っておく • 字を学習する時、薄い点線をなぞらせる 先行条件の与え方 (2) フェイディング 標的行動が身につくにつれて プロンプトを段階的に少なくしていくこと (例)「これは名詞ですか」 「これは人やものや場所の名前ですか」 「思い出してごらん。人、もの、場所だよ」 • 「ルールを思い出してごらん」 • プロンプトなし サブメッセージ9.3 標的行動は待つだけでは生じない。 ヒントをうまく使おう メインメッセージ9 問題行動を 子ども個人のせいにしない
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