第回NSCセミナー

第21回
北大MMCセミナー
Date:2014年3月3日(月) 16:30~18:00
※通常と曜日が異なります
Speaker:仲谷 正史(慶應義塾大学、学振PD)
Place:電子科学研究所 中央キャンパス総合研究棟2号館
5F講義室 北(北12条西7丁目)
Title:触感覚システムの生体医工学とその応用
Abstract:別紙をご参照ください
連絡先:
北海道大学 電子科学研究所
動的数理モデリング研究室
長山 雅晴 内線 3357
[email protected]
主催: 電子科学研究所 動的数理モデリング研究室
共催: 北海道大学数学連携研究センター
Abstract:
日常生活の中で、私たちは何かに触れるということを絶えず繰り返して
います。ですが、触れたものの感触について、意識することは稀です。
今日触ったもので何が一番印象的でしたか?と訊かれて、即答できる
人はほとんどいません。案の定、五感のサイエンス研究においても、触
覚の研究が一番遅れています。
生体において、最も敏感に応答する触覚センサはメルケルー神経複合
体です。メルケル細胞-神経複合体は、物体表面のエッジや粗いテク
スチャに対して応答することが知られています。1875年にドイツ人解剖
学者であるメルケル博士が発見し、その名前を冠することになったメル
ケル細胞は、139年の間、触覚刺激に対して応答する触覚センサだと
考えられ、広く認知されてきました。しかしながら、本当に触覚センサと
して機能しているのか、どんなメカニズムで外界からの触覚刺激に対し
て応答しているのかについては謎のままでした。その一端が、2014年
にいよいよ明らかになってきました。
今回の講演では、メルケル細胞に関する感覚生物学の最新知見につ
いて演者の研究を交えて紹介しながら、メルケル細胞ー神経複合体が
触知覚にどのような寄与 をしてるのかを工学の視点からお話します。
また、基礎研究の話だけでなく、演者らが行っている触れることを意識
し、触感を享受する活動「触楽」についても、体験型デモを交えながら
お話します。