加藤が考えるプレゼンの心得 ー特に理系研究発表についてー 名古屋工業大学 加藤正史 プレゼンとは 情報伝達の手段 • 他にも手段はある。なぜプレゼンをするのか? 聴者の行動・思考を変えるため • コミュニケーションとはそういうもの • 自分の努力を見せるためのものではない つまり、印象に残らなければならない • 聴者に論文を読ませるきっかけ • 聴者の仕事の方向に影響を与える • 発表者を採用するかの判断 などなど プレゼンによる情報伝達 最大限の情報を、効率良く・わかりやすく • 自分の頭の中で主張したいことを明確に 聴者の知識レベルを想定 ただし、どんな知識レベルの聴者でも プレゼン前に発表者の仕事内容は知らない よって • 導入は丁寧に • 手法は正確に • 結果・結論はシンプルに 導入部 なぜその仕事をしているのか聴者は知らない • 世の現状を説明 問題意識を共有 • 似たような仕事を紹介 誰かがすでに解決してないことを説明 • 自分のこれまでの取り組みを紹介 他人とは違うアプローチであることを説明 これらを説明して、初めて聴者は興味を持つ 丁寧すぎる、と自分で思うくらいにすべき この業界における注意 他人の仕事を紹介する手法は引用 つまり参考文献は絶対必要 • 引用すべきは、査読付き論文誌 ウェブ☓、他人の話☓、技報△、書籍△(元となった論文○) 論文○:見分け方 …論文誌、Journal…、Transaction… 最低限、自分の研究室の先行論文くらいは頭に入れて、 その引用文献はチェックしましょう あなたはなぜその研究を始めたのか、答えら れますか? 先生に言われたから、というのでは・・・ きっかけは先生でも、時間とともに自分の研究に 先生は先生の発案を超えることを望んでいる 手法 他人が再現できる程度の情報を与える 正確に説明しないと結論の妥当性に疑問 それでいて、簡潔に。時間は限られている 結果・結論 結論に結びつく結果を中心に話す • 細かい結果は論文などで公表すればよい 結果は直感的に理解できるよう示す • 表は可能な限り使わない • わかりづらいデータがある場合、視覚的に わかる図に変換 • ただし改ざんはダメ。変換の指標を明確に 結論は最初の問題意識に回答する形で数項目 • 何を主張したいのか、明確に ありがとうございました • こんなスライドはいらない。情報量ゼロ。 謝意は口頭で十分。 • 結論スライドを映しっぱなしの方がはるか に有意義 質疑 質問をしないのは 興味がない?全て理解した? 発表に興味が沸かないなら何が問題か考える 学生同士なので問題を伝えてお互い成長すべき 全てを理解してないなら質問すべき 質問者の望んだ情報が得られる 発表者に興味があることも伝達できる 聴者に聞こえるように議論する 恥をかく可能性があっても公開で議論すべき 得られる情報は恥よりも価値がある まとめ • 導入は丁寧に • 手法は正確に • 結果・結論はシンプルに • 質疑は積極的に これらを達成すれば、研究室の全員が成長できる
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