「バリアフリーのための心理学」(11/24) (4)携帯メールを使うための 条件:「カナ入力」 望月昭 [email protected] HP: http//www.ritsumei.ac.jp/~mochi/ ブログ: http://d.hatena.ne.jp/marumo55/ 1 Don’t forget this paradigm ! 携帯が認められたら 携帯電話? 2 表出(新規メールの作成) • QOL拡大には必要である。(当然) どんなモードが使えるか? 何を学習する必要があるか? 3 遠隔地コミュニケーション 表出モード • • • • 固定電話 音声 無線機 音声 ファックス 書字・描画 携帯電話(通話) 音声 携帯メール 文字入力 写メール 撮影 動画メール 撮影 テレビ電話 撮影 理解モード 聴覚(揮発・即対) 聴覚( 〃 ) 視覚(読字)不揮発 聴覚(揮発・即対) 読字(不揮発) 写真の理解(不揮発) 動画理解(不揮発) 動画理解(揮発・即対) 4 FAX と 携帯文字メール • 聴覚障害+知的障害の成人 Faxはよく使うツールである。 FAXが使えれば、携帯文字メールも可能? 5 太田隆士・飯田智子・藤井克美・望月昭 (2006) 知的障害のあるろう者における 携帯メール入力支援の試み 文字入力に及ぼすひらがな表カードの効果― 「立命館人間科学研究」、11、85-91. http://www.ritsumei.ac.jp/acd/re/krsc/hs/ningen/ningen_11/11_085-091.pdf 6 Don’t forget this paradigm ! ひらがなカード容認 ひらがなカード 7 記録者 訓練者 ひ ら が な カード 携帯電話 訓練補助者 参加者 8 ひらがなカードの有無の効果をみる には、どのようにすればよいか? • 独立変数:ひらがなカードの提示 • 従属変数:入力の操作数・必要な時間 • デザイン:ABABデザイン(反転デザイン) なぜこのデザインを? 9 A条件:ひらがなカード無し B条件:ひらがなカードを使う。 な ふ ら よ 30 25 回 20 15 10 5 0 A1条件 B1条件 A2条件 B2条件 A3条件 B3条件 Aさんの、苦手文字の入力に必要な操作数 10 たかし ともこ かつみ 60 50 40 回 30 20 10 0 A条件 B条件 A条件 B条件 Bさんの必要操作数 11 たかし ともこ かつみ 250 200 秒 150 100 50 0 A条件 B条件 Bさんの入力時間 A条件 B条件 12 このカードを使った後で • 物品の要求言語行動(マンド)も可能に なった。 • ただしカードがやはり必要。 13 援助設定としてのひらがなカード • 次第に入力時間や操作が減る(教授効果もあり) • 2名ともに、入力は不完全だった: FAXが使えるからといって、文字入力はできない。 FAXの場合の「言語行動」は、どういう分類(機能) だったのだろうか? ・盲点あり(「キー入力」のほうが書字よりも反応形 態的には簡単だと思いがち。) 14
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