食料自給率の「なぜ?」

食料自給率の「なぜ?」
著者 末松広行
稲葉ゼミ
06a2139z 半田哲也
目次
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そもそも食料自給率とは?
わが国の食料自給率の変化
食料自給率の低下が世界に与える影響
世界の食料事情
日本のこれから
食料自給率とは?
国民への一日分の総食料供給/国内で生産
された量
 カロリー、金額、重量となにをベースに計算す
るかによって値が異なる
→よく見る40%という数字はカロリーベースの
食料自給率
 輸出される農産物は国産供給に入っている
 輸入飼料で育った家畜は国産供給に含まれ
ない

穀物自給率や品目別自給率は重量ベース
→日本の穀物自給率は小麦、とうもろこし、大
豆などを輸入に頼っているため28%と低い
値になっている
→主要先進国では穀物自給率を主に使用して
いる

わが国では食料自給率というとカロリーベー
スの値を基本的に使っているが、この値を鵜
呑みにせず多面的に食料問題を考えていく
べきである
食料自給率の推移
食生活の変化がダイレクトに表れている
→1970年~2003年にかけて肉類や油脂類
の消費量は倍以上
→日本と韓国以外の主要先進国ではせいぜい
30%増
 日本は急激な食生活の変化に自国の農家や
政府が対応できていない
→食生活の改善をアピールしていく

食料自給率の低下が
世界に与える影響
フードマイレージ
→食糧輸送時にどれくらい地球環境に負荷をも
たらすかを示す指標
輸送量(トン)×輸送距離(キロメートル)

日本は9000億t・kmである。これはアメリカ
の3倍、ドイツやイギリスの5倍、フランスの9
倍
→輸送距離が長い・輸送量が多いが原因
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→輸入品を買うことを抑え、国産品を多く買うこ
とで二酸化炭素排出量も減らすことができる
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フードマイレージの視点から考えても、国産
の食材を買うことは環境にいいことがわかる
ので私たち一人一人が日々意識していくこと
が重要なのではないだろうか
日本の輸入量が増えると、途上国で飢餓に
苦しむ人が出てくる
→人道的な面でも国際的に批判を浴びせられ
ている
→アフリカでは抗議運動も起こっている
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このような現状で更に日本の輸入量が増える
ことは好ましくないので、食料自給率を上げ
たほうがよい
世界の食料事情
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途上国の人口増加によって、穀物消費量が
大幅に増加している
途上国の所得上昇によって、肉類や油脂類
の消費量も増加している
畜産物は大量の穀物を消費する
→世界の貧困層がますます飢餓に苦しむ
単位面積当たりの収穫量は増えているが、そ
の割合は年々緩やかになっており、人口増加
の勢いに比べて心許ない
 地球温暖化などの影響で、ここ最近異常気象
による不作が増えている
→このまま地球温暖化が進めば、短期的には
収量が増加するところもあるだろうが、長期
的に考えると供給は少なくなると予想される
→環境問題と食糧問題は同時に考えていく必
要がある

日本のこれから
2008年、食料安全保障課が農林水産省に
設置される
→世界の食料需給の把握
→いざというときの食料安定供給マニュアルを
つくること
→食料自給率向上のための施策を推進
 食料を特定国からだけ輸入するのではなく、
様々な国から輸入するようにする
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最後に
国産の食料のよさをアピールし、消費者に関
心を持ってもらうのがいいと思う
→そうすることで、昔はなかった新たな利用法
やいい面が見えてくる
→それが長期的、世界的な面から見てもいい
結果を生むのかもしれない
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