2005世界物理年 - OKU Astronomical Institute Home

<宇宙気体力学の現状と展望>
at
北海道大学学術交流会館(2006/11/27-28)
速度依存変動エディントン因子を用いた
相対論的輻射流
Velocity-Dependent Eddington Factor
in Relativistic Photohydrodynamics
福江 純@大阪教育大学
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
2
大学院時代
影響を受けたひと

指導教授(加藤正二先生)
– 雲の上の神様なので比べ
ること自体に意味がない

若手スタッフ(稲垣省吾さん)
– はるかな高みにいるので
ロックオンもできない

すぐ上の先輩(柴田一成さん)
切磋琢磨
よい師匠
よいライバル
– ずっと先を歩いているが何
とか背中を追える目標

全国の同輩
– 非常に刺激される気になる
存在
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
3
大学院時代
研究:M1 (1978)

前期は:何もしていない
– 加藤先生ケンブリッジ
– 理論ゼミに参加

後期:降着円盤の振動
– 師匠が帰国
– 新しいテーマ
– 上からタナボタ
よいテーマ
タイミング
武器

相対論的降着円盤の
エピサイクリック振動
– Kato and Fukue (1980)
というseminal paperに
なった
– けど・・・・・やったことは
定式化の検算とグラフ
の作成(^^;
流体
相対論
宇宙気体力学の現状と展望
線形化
06/11/27
4
大学院時代
研究:M2 (1979)

降着円盤の内縁構造

– 加藤先生中心で4人
修士論文
– AGNレビュー(夏の学校)
– カーホールの場合の計算
– 論文にすればよかったか
も~
背景知識
武器を磨く
流体
相対論
宇宙気体力学の現状と展望
線形化 06/11/27
視覚化
イメージ化5
大学院時代
研究:D1 (1980)


降着円盤モデルを考える
数値シミュレーションに手を
出す
試行錯誤
スランプ
試練の時
宇宙気体力学の現状と展望
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6
大学院時代
研究:D2 (1981)

宇宙ジェットモデル 坂下さんの章
– 恒星社『銀河と宇宙』
坂下志郎氏の書いた章
– Fukue 1982


降着円盤の衝撃波
– D論へ
アナロジー
組み合わせ
宇宙流体の現象や取り
扱いに関して解説した
章で、太陽風の球対称
定常流モデルとか、二
つ目玉電波源のモデル
などが紹介してあった。
師匠と違うこと
特異点解析
自己相似手法
宇宙気体力学の現状と展望
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7
宇宙ジェットのモデル

太陽風型輻射圧加速
ファンネルジェット
– 幾何学的に厚いトーラ
スのファンネル領域
– 輻射とガスが一体と
なって流体的に加速
– 一般相対論的に解い
た

最初のシングル論文
宇宙気体力学の現状と展望
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8
大学院時代
研究:D3 (1982)

降着円盤中の衝撃波 Laumbach-Probstein法
– Laumbach-Probstein法
– Sakashita 1971
– Fukue 1983a, b

宇宙ジェットのモデル
II

強い衝撃波が動径方向
に伝播すると仮定して、
衝撃波面の2次元的形
状を半解析的に求める
方法
– 磁場を入れた
一粒で何度でも美味しく
磁気流体
衝撃波解析
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
天文月報
初解説記事9
降着円盤中の衝撃波

降着円盤・トーラス中
の衝撃波の伝播
– Laumbach-Probstein法
– 天文への応用は
Sakashita 1971
– 降着円盤へ適用した
– 重力場を考慮した
– 回転を入れた

D論になった
宇宙気体力学の現状と展望
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10
大学院時代
研究:OD1 (1983)

降着円盤の内縁流
– Matsumoto et al. (1984)
という大論文になる

亜光速プラズマ中の
輻射流体力学
– Fukue et al. (1985) とい
うそこそこの論文になる

レフェリー
 重力場中での時間的
に変化する球対称な
流れの自己相似解を
求めた論文を書いた
ら、坂下さんがレ
フェリーになった。
重力場中の球対称
自己相似流
– レフェリー
– Fukue 1984
輻射流体
宇宙気体力学の現状と展望
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天文月報
解説記事
大阪市立科学館
初講演
11
重力場中の球対称自己相似流

球対称な風・降着の
自己相似解
– 重力場を考慮
– 臨界点が変数空間
内で臨界曲線となっ
た
宇宙気体力学の現状と展望
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12
重力場中の球対称自己相似流

球対称な風・降着の
自己相似解
–
–
–
–
–

重力場を考慮
Wind type
Accretion type
Double sonic type
Inflow type
レフリーの規範
宇宙気体力学の現状と展望
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13
目次
0
1
2
3
4
現象:宇宙ジェット
準備:相対論的輻射流体力学
動機:モーメント定式化の病的特異性
物理:速度依存変動エディントン因子
修正と結果
1.
2.
3.
4.
平行平板:重力なし
平行平板:重力あり
球対称:重力なし
球対称:重力あり
5 影響と展望
宇宙気体力学の現状と展望
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14
0 宇宙ジェット現象
Astrophysical Jets
相対論的宇宙ジェット









中心の天体から双方
向に吹き出す細く絞ら
れたプラズマの流れ
「宇宙ジェット」
(YSO)
(CVs, SSXSs)
Crab pulsar
SS 433
microquasar
AGN
quasar
gamma-ray burst 宇宙気体力学の現状と展望
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16
系内ジェット&系外ジェット
系内ジェット(microquasar)
SS433
>LE ep
cont/blob
1E1740
ee?
GRS1915 ~LE ee? bloby
GROJ1655
ee? bloby
 系外ジェット
3C 273
>LE ? ?
M87
<<LE ? ?
 ガンマ線バースト
宇宙気体力学の現状と展望

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0.26c
0.26c
0.92c
0.92c
0.99c?
?
17
放射圧加速ジェット
光度 L>LE
 成分
ep通常プラズマ vs ee対プラズマ
 形態
continuous / periodic / intermittent
 速度
mildly relativistic β=0.26、γ=1.04
highly relativistic β=0.92、γ=2.55
ultra relativistic β=0.99、γ=10
extremely relativistic
β=0.9999γ=100

宇宙気体力学の現状と展望
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18
宇宙ジェットの加速機構
 理論的計算では、輻射力加速に
せよ、磁気力加速にせよ、光速の
9割ぐらいまでなら加速が可能だ
が、γが10とか100の超相対論的
ジェットはまだ実現できていない。
宇宙気体力学の現状と展望
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19
1 準備
相対論的輻射流体力学
Relativistic Radiation
Hydrodynamics
1.準備
輻射輸送方程式
輻射輸送方程式
=
光子に対する
ボルツマン方程式



原理的には、輻射輸送方程式を解けば、輻射輸送の問題はまぎれなく解けることになる。
7つの独立変数(r、l、t)をもった偏微分方程式である。こんなの解きたくない!
相対論:(座標)静止系/実験室系と(流体)静止系/共動系を区別しなければならない。
宇宙気体力学の現状と展望
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21
1.準備
相対論的輻射輸送方程式
宇宙気体力学の現状と展望
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22
1.準備
モーメント方程式
ガス:f (r, v, t) →ρ(r, t), ui (r, t), pik (r, t)
 輻射:I (r, l, t) → E (r, t), Fi (r, t), Pik (r, t)

宇宙気体力学の現状と展望
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23
1.準備
エディントン近似at共動系
宇宙気体力学の現状と展望
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24
1.準備
質量保存の法則
宇宙気体力学の現状と展望
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25
1.準備
運動方程式
輻射力 輻射抵抗
宇宙気体力学の現状と展望
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26
1.準備
エネルギー式
宇宙気体力学の現状と展望
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27
2 動機
モーメント定式化の病的特異性
Motivation
2.動機
従来の定式化の下で相対論的
輻射流を調べた(Fukue 2005)
宇宙気体力学の現状と展望
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29
2.動機
v=c/√3で特異性が出現
u2=1/2
or
β2=1/3
で分母=0!
平行平板(1次元定常輻射流)
τ:表面からの光学的厚み、u=γβ=γv/c4元速度
F:輻射流束、P:輻射ストレス、J:質量流束
流速v =相対論的音速c/√3で分母が0になる
宇宙気体力学の現状と展望
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30
2.動機

従来の定式化の下では
特異性を通過する遷音
速解はあるが、輻射抵
抗で減速する解で境界
条件も満たさず、不適

加速する解で、かつ表
面境界条件を満たすの
は、特異性を通過しな
い亜音速解だけだった
宇宙気体力学の現状と展望
光速まで加速できない!
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31
先行研究
Moment Formalismの欠陥
Turolla and Nobili 1988;
Turolla et al. 1995;
Dullemond 1999
らが、特性速度など、数理的
な解析をしている。
ただし、回避法などについて
は未研究
Relativistic Wind/Accretion
Flammang 1982
Paczynski 1990
Nobili et al. 1993
拡散近似をしているので、特
異性は出ない
光学的にすごく厚い
WindとAccretionの違い
宇宙気体力学の現状と展望
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3 物理
速度依存変動エディントン因子
Physics
3.物理
問題はclosure relationの妥当性
特異性の原因を辿ると
エディントン近似に行き着く。
従来の定式化では、
P0:流体共動系での輻射ストレス(テンソル)
E0:流体共動系での輻射エネルギー密度
P0= f E0: f =1/3
と置くが、これは v~c (β~1)で成り立つのか?
大きな速度勾配によって等方性近似が悪くなる
情報伝播速度が変化するということもできる
宇宙気体力学の現状と展望
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34
3.物理


エディントン近似
輻射場が等方的な場合に成り立つ関係:
P=E/3 (一般にはPij=δijE/3)
このエディントン近似でモーメント式を閉じる。
この関係は常に成り立つとは限らない。
1. 天体の表面近傍など輻射場が光学的に薄くなる
領域では、輻射場の非等方性が無視できなくな
る。(ピーキング効果)
2. 亜光速に加速される流れで速度勾配が非常に
大きい領域でも、共動系でさえ輻射場が非等方
的になる。
宇宙気体力学の現状と展望
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35
3.物理
静的球対称大気
ピーキング効果はより強い
宇宙気体力学の現状と展望
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36
4.修正
変動エディントン因子
光学的に厚い-薄いを遷
移する輻射流(球対称)
低速(静止)-亜光速へ
加速される輻射流
Tamazawa et al. 1975
Fukue 2006
τ大:diffusion limit→ f ~1/3
β小:diffusion limit→ f ~1/3
(光子の平均自由行程が短く、光子
拡散が等方)
(光子の平均自由行程が短く、光子
拡散が等方)
τ小:streaming limit→ f ~1
β大:relativistic limit→ f ~1
(光子の平均自由行程が長くなり、
光子拡散が非等方になる)
(加速が光速のオーダーになり、平
均自由行程が伸びて、光子拡散
が非等方になる)
例えば
宇宙気体力学の現状と展望
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37
4.修正
速度依存変動エディントン因子
f (β)の条件
f(0)=1/3、f(1)=1
 単調増加
 f(β)-β2>0
(特異点はβ=1のみ)
 du/dτ|c<0
(加速解が特異点までつながる)

もっとも単純な形が→
宇宙気体力学の現状と展望
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38
変動エディントン因子


平行平板の場合
球対称の場合
Abramowicz et al.(1990)の
dτ=γ(1+βcosθ)dτ。より
宇宙気体力学の現状と展望
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39
4 修正と結果
Modification and Results
4.1 平行平板:重力なし
Plane-Parallel without Gravity
Fukue 2006, PASJ, 58, 461
4.修正
f (β)を用いた新しい定式化1
平行平板1次元定常流
[特殊相対論の枠内]
 質量流束の保存
 運動方程式
 エネルギー(輻射平衡)
 0次のモーメント
 1次のモーメント
 速度に依存するエディ
ントン近似↓
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
42
4.修正
f (β)を用いた新しい定式化2
光学的深さτを導入
 光学的深さ



運動量流束の保存
エネルギー流束の保存
運動方程式
u =γβ :流れの4元速度
β=v/c
F:輻射流束
P:輻射ストレス
J:質量流束
宇宙気体力学の現状と展望
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43
4.結果
光速まで加速される解
境界条件
流れ基部(大気深部)
 流速 v=0
 光学的深さ τ=τ0
 (輻射流束 F=F0)
 (輻射圧 P=P0)
流れ表面(大気表面)
(亜光速で動いている境界条件;
Fukue 2005b)
 流速 v=vs
 光学的深さ τ=0

質量流束 J (固有値で求まる)
宇宙気体力学の現状と展望
光速まで加速できる!!
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44
4.2 平行平板:重力あり
Plane-Parallel with Gravity
Fukue and Akizuki 2006, in press
4.修正
f (β)を用いた新しい定式化1
平行平板1次元定常流
[天体重力:PseudoNewtonian]
 質量流束の保存
 運動方程式
 エネルギー(輻射平衡)
 0次のモーメント
 1次のモーメント
 速度に依存するエディ
ントン近似↓
宇宙気体力学の現状と展望
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46
4.修正
f (β)を用いた新しい定式化2
光学的深さτを導入
 光学的深さ




運動方程式
厚さの式
0次のモーメント
1次のモーメント
u =γβ :流れの4元速度
β=v/c
F:輻射流束
P:輻射ストレス
J:質量流束
宇宙気体力学の現状と展望
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4.結果
光速まで加速される解
境界条件
典型的な解
 r=3 rg
 τ0=1
 F0=1 LE/(4πrg2)
 P0=1.23 LE/(4πrg2)/c
 J=1
流れ基部(大気深部)
 流速 v=0
 光学的深さ τ=τ0
 (輻射流束 F=F0)
 (輻射圧 P=P0)
流れ表面(大気表面)
(亜光速で動いている境界条件;
Fukue 2005)
 流速 v=vs
 光学的深さ τ=0

質量流束 J (固有値で求まる)
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
48
4.結果
光速まで加速される解
境界条件
亜光速になる場合
 r=3、 τ0 =1、
 F0 =1、 P0 =1.23(J=1)
 F0 =10、 P0 =10.6(J=1)
 F0 =1、 P0 =1.041(J=0.005)
流れ基部(大気深部)
 流速 v=0
 光学的深さ τ=τ0
 (輻射流束 F=F0)
 (輻射圧 P=P0)
流れ表面(大気表面)
(亜光速で動いている境界条件;
Fukue 2005b)
 流速 v=vs
 光学的深さ τ=0

質量流束 J (固有値で求まる)
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
49
4.結果
光速まで加速される解
境界条件
重力の影響
 τ0 =1、 F0 =1、 P0 =1.23
 r=3
 r=2
 r=1.5
流れ基部(大気深部)
 流速 v=0
 光学的深さ τ=τ0
 (輻射流束 F=F0)
 (輻射圧 P=P0)
流れ表面(大気表面)
(亜光速で動いている境界条件;
Fukue 2005b)
 流速 v=vs
 光学的深さ τ=0

質量流束 J (固有値で求まる)
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
50
4.3 球対称:重力なし
Spherical Symmetry without Gravity
Akizuki and Fukue 2006, PASJ submitted
この研究のポイント
変動エディントン因子(Fukue2006)を用いて
球対称輻射流について解いた!
エディントン因子:
変動エディントン因子: f (  )
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
52
基礎方程式(球対称)
定常1次元, 灰色近似, 輻射平衡, ガス圧なし, 重力なし

Continuity:

Eq. of motion:

Energy eq.:

0th moment:

1th moment:

Closure relation:
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
53
τ=τ0
無次元化
ある半径 r* 、 τ=τ0 での光度 L0
r*
ただし
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
54
初期条件
∞にいる観測者
中心付近
半径 :
光度 :
で
photosphere
Fix
∞から測って
τ=0
Unit
速度 :
輻射圧 :
Parameter
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
中心付近
τ=τ。
55
境界条件
静的な平行平板
∞にいる観測者
photosphere
Icke(1989)など
∞から測って
τ=0
動的な平行平板 : 相対論的ビーミング
Fukue(2005)
Calculationした解と比較
⇒ Mdotの決定
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
中心付近
τ=τ。
56
初期光学的厚み
結果 (
V :
平行平板
)
τと各パラメータの関係
球対称
(速度と光学的深さ
の関係により制限)
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
球対称
( Abramowicz et al.
のτの定義より)
57
4.4 球対称:重力あり
Spherical Symmetry with Gravity
Akizuki and Fukue 2006, in prep.
本研究のポイント
Outflowの方向は、
より平均自由行程が長い
ℓ
輻射速度が亜光速になる時、輻射場の
非等方性を補う変動エディントン因子に着目し
エディントン近似 :
P0  f ( ) E0
中心重力場を考慮して
球対称
:
Fukue(2005)
変動エディントン近似を使った
を使って、モーメント方程式を閉じる。
モーメント方程式により
相対論的な輻射場を解いた
特異点を避けることができる!
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
59
輻射場の方程式(Moment Formalism)
M. Gu-Park 2006
定常一次元球対称,
一般相対論的 シュバルツシルト時空,
特殊相対論的 o(2)― v/cの2次まで,
Gray, 輻射平衡, Ptot=Prad,

Continuity:

Eq. of motion:

Energy eq.:

0th moment:

1st moment:

Closure relation:
※
※
※
※
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
※
60
境界条件
■静的な平行平板
∞にいる観測者
Icke(1989)など
∞から測って
τ=0
■動的な平行平板 : 相対論的ビーミング
Fukue(2005)
 →0 ; cP/F=2/3,
 →1 ; cP/F=1
中心付近
τ=τ。
Calculationした解と比較
⇒
M の決定宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
61
結果
半径
初期条件 :
光学的深さ
全エネルギー
massloss
LE / c 2
半径
LE
LE
outflow
disk
outer
envelope
V:速度 Q:輻射圧(全圧)
r:中心からの距離 L:光度
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
62
Massloss Mdotを変化
半径r を変化
Mdot=1
r=1rg
v/c
v/c
r=2rg
r=3rg
T ~ 107 K
シュバルツシルト半径程度(E=2, Mdot=1)で、
0.32cまで加速され、
中心から離れるほど加速されにくい状況
Mdot=1(r=rg,E=2)で、
0.32cまで加速され、
Masslossが大きいほど加速されにくい状況
光学的深さ τの変化
E=2.6LE
T ~ 107 K
Mdot=3
T ~ 107 K
エネルギー E を変化
v/c
Mdot=2
τ=1
v/c
E=1LE
τ=10
T ~ 107 K
E=1(r=rg, Mdot=1)で、
シュバルツシルト半径程度(E=2, Mdot=1)で、
0.48cまで加速され、
0.32cまで加速され、
エネルギーが大きいほど加速される状況
光学的厚いほど加速されにくい状況 63
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
Massloss Mdotを変化
半径r を変化
L LE
L LE
エネルギー E を変化
L LE
光学的深さ τの変化
L LE
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
64
Massloss Mdotを変化
半径r を変化
Q
Q
エネルギー E を変化
Q
光学的深さ τの変化
Q
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
65
Massloss Mdotを変化
半径r を変化
r rs
r rs
エネルギー E を変化
r rs
光学的深さ τの変化
r rs
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
66
まとめ
一般相対性理論を用いたモーメント方程式によって、
球対称な一次元輻射輸送流について解いた。




変動エディントン因子を使って、特異点を出さずに、
相対論的ガス流の輻射輸送が解けた。
中心重力を考慮したことで、よりリアルな輻射場を
再現できた。
輻射場が光速の47%まで解ける球対称な場合の解
析的手法を提案した。
今後の課題として、球対称に適用される境界条件
の構築、磁気圧やガス圧を入れた計算を行いたい。
宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
67
5 影響と展望
Influence and Prospect
5.影響
関連する天体現象
輻射場が重要な相対論的天体現象全般
ブラックホール降着流:光子捕捉
 相対論的天体風:超相対論的ジェット
 ガンマ線バースト:ファイアボール
 ニュートリノ円盤:ニュートリノトーラス
 初期宇宙:最初の降着円盤、最初のジェット

宇宙気体力学の現状と展望
06/11/27
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5.影響
今後の課題・展望
Relativistic Radiation Hydrodynamics

Numerical Simulations
– 定量的な解が得られる
– Relativistic Transfer Eq for I、Moment Eqs (多次元)など
現段階ではまだきちんと解かれていない
– 真面目に取り組む必要があるが、きわめて大変で難しい
→誰か他の人(笑)

Semi-Analytical Approach such as f(τ,β)
–
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厳密解への定性的な手がかり、橋渡しとしての役割
f (τ,β)のより適切な形?
ガス圧、磁気圧の効果
非定常流の場合
降着流の場合
Variable Eddington Factor 法:consistentに求める
宇宙気体力学の現状と展望
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