スライド 1 - 朝倉介護保険事業者協議会

平成21年9月18日(金)
介護従事者研修会
新型インフルエンザ対応について
朝倉保健福祉環境事務所
坂本 龍彦
研修会内容
1.新型インフルエンザ(A/H1N1)について
-現状と今後の流行予測
-特徴(季節性インフルエンザとの違い)
2.感染経路と予防策
-具体的な対応(個人・施設)
3.質疑応答
4.その他
新型インフルエンザについて
新型インフルエンザとは?
・新型インフルエンザ
これまで流行していたのとは別の抗原性を持つ
動物のインフルエンザウイルスが、人の体内で
増殖できるように変化し、人から人へと感染して
起こすインフルエンザ
・季節性インフルエンザ
A型インフルエンザウイルスに感受性のある動物
(参考)季節性インフルエンザ患者数
全国約5000カ所の医療機関より報告
報告数
推計数
超過死亡数
2002-2003
118万人
1485万人
11,000人
2003-2004
77万人
923万人
2,400人
2004-2005
150万人
1770万人
15,100人
2005-2006
96万人
1116万人
6,800人
新型インフルエンザの大流行(20世紀)
1918年
1957年
1968年
“Spanish Flu”
“Asian Flu”
“Hong Kong Flu”
死者2000-4000万人
A(H1N1)
致死率:約2%
鳥由来
死者100-400万人
死者100-400万人
A(H2N2)
A(H3N2)
致死率:約0.5%
致死率:約0.5%
鳥-人由来
鳥-人由来
新型インフルエンザ(A/H1N1)経過
【世界の動向】
4月23日:CDC、豚インフルエンザウイルスの人への感染事例を報告
28日:WHOフェーズ4宣言
30日:WHOフェーズ5宣言
6月12日:WHOフェーズ6宣言
【国内の動向】
4月28日 :新型インフルエンザを感染症法上の「新型インフルエンザ等感染症」
と位置づけ (海外発生期:第1段階)
5月 8日 :検疫(成田)にて感染者の確認
16日 :国内最初の感染者の確認 (国内発生早期:第2段階)
・専用外来の設置 ・入院措置
(感染拡大→感染拡大期・まん延期へ:第3段階)
7月23日 ~全医療機関での診療開始(福岡県)
患者の全数把握の中止、集団発生サーベイランス
8月25日 ~原則的に遺伝子検査は実施しない体制へ
新型インフルエンザ感染拡大防止(現状)
• インフルエンザ患者は、症状出現1日前から
感染力を有する。
ー現状、感染拡大防止には限界がある。
• 感染患者の症状が軽ければ軽いほど拡がり
やすい。
ー症状が軽いと発見が遅れる(特異的な症状
がない)。
ー症状が軽いと患者の行動範囲も広がる。
H1N1新型インフルエンザ対策の目的
インフルエンザ流行状況(~9/6)
国立感染症研究所感染症情報センター
ウイルス分離・検出報告
福岡県インフルエンザ流行状況(~9/13)
福岡県感染症情報センターHPより
http://www.fihes.pref.fukuoka.jp/~idsc_fukuoka/index.html
5.50
定点報告・流行推移グラフ
福岡県感染症情報センターHPより
第37週(~9/13現在)
新型インフルエンザ(A/H1N1)の流行シナリオ
【発症率】 (*感染率とは異なる)
全人口のうち新型インフルエンザに感染し、かつ発症する確率
【入院率】
新型インフルエンザを発症した者のうち入院を要する状態となる患者の比率
【重症化率】
新型インフルエンザを発症した者のうち、重症化する患者の比率
中位推計
高位推計
発症率
20%
30%
入院率
1.5%
2.5%
重症化率
0.15%
0.5%
新型インフルエンザ(A/H1N1)の流行シナリオ
約76万人
【発症者】
約4.6万人
【入院患者】
新型インフルエンザ(A/H1N1)の流行シナリオ
ピーク時の医療需要の推計(10万人対)
*年齢分布は考慮せず・国の中位推計に基づく
・1日あたりの発症者数のピーク
約600名
・最大入院患者数(1人あたり約5日間入院と仮定)
約36名
・最大重症者数(ICUへの入院等)
約4名
新型インフルエンザ(A/H1N1)の流行シナリオ
最大時点における入院患者数(10万人対)の推計
発症率20%
発症率30%
乳幼児(0-5歳)
2.7人
4.1人
小児(6-15歳)
9.2人
13.9人
成年(16-64歳)
15.6人
23.4人
高齢者(65歳以上)
8.7人
13.0人
合計
36.3人
54.5人
新型インフルエンザ(A/H1N1)の特徴
【感染経路】
感染伝播は基本的に飛沫感染および接触感染による
と考えられている。ただし、気管挿管など限られた場面に
おいてエアロゾル発生による飛沫核感染(空気感染)をき
たす可能性は否定できない。感染性のある時期は発症1
日前から発症後7日までと考えられている。ただし、解熱
後は感染性が低下すると考えられている。米国では白血
病の10代男性が発病後1か月以上にわたりRT-PCRで
ウイルス遺伝子が検出された例が報告されており、小児
や免疫不全者ではより感染可能期間が長い可能性が示
唆されている。結膜からの感染や便を介しての感染伝播
に関しては、主たる感染経路ではないものの、否定はさ
れていない。
インフルエンザの感染経路
飛沫感染
①感染者が咳やくしゃみをする
②ウイルスを含む「飛沫(咳・く
しゃみ)」が飛散
感染経路
接触感染
①感染した人が、口を手で覆って咳やく
しゃみをする(ウイルスが手に付着)
②手を洗わないままドアノブやスイッ
チ等に触れる
③健康な人がその部分に触れる
③健康な人が鼻や口から吸い
込む
④その手で自分の鼻、口、目を触る
飛沫感染
接触感染
新型インフルエンザ(A/H1N1)の特徴
【潜伏期間】
潜伏期間は1~7日と考えられているが、2009年5月
の大阪事例の調査ではより短い2~4日程度であり、米
国CDCも恐らくは1~4日としている。
【伝播力(感染力)】
基礎再生産率(R0)
一人の感染者から何人に伝播させるか
・メキシコの初期:1.4~1.6
・日本:2.0~2.4
・ニュージーランド:1.96
(参考)
・季節性インフルエンザ:1.2~1.4
新型インフルエンザ(A/H1N1)の特徴
【臨床症状】
新型インフルエンザの臨床症状は、現状のところ、通
常のインフルエンザとほぼ同等と考えてよい。ほとんど
の患者に発熱、咳、咽頭痛がみられ、1割程度に消化器
症状を認める。多くは5日間程度の経過で軽快するが、
まれに、急性呼吸不全、筋炎、脳症、多臓器不全の報
告がみられる。
新型インフルエンザ(A/H1N1)の臨床症状
症状からは、季節性インフルエンザと区別できない
大阪府、神戸市における新型インフルエンザの臨床像(第2報)
新型インフルエンザ(A/H1N1)の臨床像
特に注意が必要な方
(基礎疾患:治療の経過や管理の状況にもよる)
慢性呼吸器疾患
慢性心疾患
糖尿病などの代謝性疾患
腎機能障害
ステロイド内服などによる免疫機能不全
(その他)
妊婦
幼児
高齢者
状況に応じて予防内服(濃厚接触者)
感染が疑われる場合は、早めに受診すること!
注意すべき症状
(子供)
呼吸が速くなる、あるいは息苦しい等の訴えがある
顔色が悪い(青白い、ないし土気色)
水分摂取が十分できない
ひどい、あるいは持続する嘔吐
意識がない、あるいは意思疎通ができない
いらいらする、怒りっぽいなどで安静が保てない
インフルエンザ症状が一旦軽くなったあとで、再び発熱や咳がひどくなった。
(大人)
呼吸困難または息切れ
胸部または腹部の痛み、圧迫感
突然のめまい
意識混濁・錯乱
ひどい、あるいは持続する嘔吐
速やかにかかりつけ医等に相談すること!
新型インフルエンザ(A/H1N1)の特徴
【治療・ワクチン等】
●感染したほとんどの方は比較的軽症のまま数日で回復
-治療薬(タミフル・リレンザ)が有効
-アマンタジンには耐性
ータミフル耐性ウイルスの報告(限定的)
-現在の季節性インフルエンザワクチンは有効でない
●基礎疾患を有するもの、妊婦等で重症化するおそれ
-濃厚接触者における予防内服の検討
-有症状時の早めの受診
タミフル・リレンザの備蓄量
1.タミフル
国備蓄 約2680万人分
県備蓄 約1415万人分
計
約4095万人分
2.リレンザ
国備蓄 約268万人分
県備蓄 約224万人分
計
約492万人分
*国備蓄については、H21年8月末現在数
*県備蓄については、H21年8月末までの見込み数
*この他に、通常流通用の在庫がある
新型インフルエンザと季節性インフルエンザ
*致死率=一定期間における当該疾病による死亡者数/一定期間における当該疾病の罹患者数
留意点
• 感染拡大防止策の徹底はもちろんである
が・・・
感染力が強い
多くの人が感染する
業務継続について検討しておく必要性がある!
・優先業務の検討
・サービス停止時の代替策の検討
・事業者間、行政との連携 等
新型インフルエンザワクチン
優先接種対象者と理由
新型インフルエンザワクチン接種スケジュール
季節性インフルエンザに対するワクチンの効果
インフルエンザワクチンの有効性と安全性
具体的な感染予防対策
インフルエンザの感染経路
飛沫感染
①感染者が咳やくしゃみをする
②ウイルスを含む「飛沫(咳・く
しゃみ)」が飛散
感染経路
接触感染
①感染した人が、口を手で覆って咳やく
しゃみをする(ウイルスが手に付着)
②手を洗わないままドアノブやスイッ
チ等に触れる
③健康な人がその部分に触れる
③健康な人が鼻や口から吸い
込む
④その手で自分の鼻、口、目を触る
飛沫感染
接触感染
飛沫感染と飛沫核感染(空気感染)
飛沫
重いのですぐに落下
空調は不要
サージカルマスク
水分
飛沫核
軽いので長時間空中を浮遊
空調が必要
個室管理
N95マスク
徹底すべき感染伝播予防策
<主に飛沫感染予防として> *咳エチケットの徹底
◎ 対人距離の保持・人ごみを避ける
◎ マスクの着用(感染源にならないためにも)
<主に接触感染予防として>
◎ 手指衛生
*自分の顔を触らない!
個人個人の心がけが重要!
<施設として>
◎ 職場の清掃・消毒
◎ 職員・利用者・入所者等の健康管理・指導
◎ 面会者・業者等の出入りの制限等(感染源対策)
◎ 患者発生時の適切な対応
咳エチケット
○ 咳が出る場合には、不織布製マスクを着用する
○ 咳・くしゃみの際は、ティッシュなどで口と鼻を押さえ、
他の人から顔をそむけて1メートル以上離れる
○ 鼻汁・痰などを含んだティッシュはすぐに専用のゴミ
箱に捨てる
○ 手はよく洗う
Cover your mouth and nose with a
tissue when you cough or sneeze
or
cough or sneeze into your upper
sleeve, not your hands
You may be asked to put on a
surgical mask to protect others
Wash with soap and water
or
clean with alcohol –based hand
cleaner
咳、くしゃみ、会話による飛沫発生量
• くしゃみ 1,940,000 個
•咳
900,765 個1
• 5分間の会話でも、咳と同じ程度の飛沫
を発生させる。2
1Gerone
PJ et al. Bacteriol Rev 1966;30:576-88 (taken from Viral Infections of Humans, and
numbers in text were possibly wrong, but they make the point)
2Bates
JH, Stead WW. Med Clin NA 1993;77:2105-17.
マスクについて
• 熱や化学的な作用によって接着させたことで
布にしたマスク。市販されている97%が不織
布製マスクである。
サージカルマスク:医療用の不織布製マスク
不織布製マスクの使用方法
(1)咳・くしゃみなどの症状のある人が使用する場合
咳・くしゃみなどの症状のある人は、周囲の人に感染を拡大する可
能性があるため、可能な限り外出すべきではない。また、やむを得
ず外出する際には、咳・くしゃみによる飛沫の飛散を防ぐために不
織布製マスクを積極的に着用することが推奨される。
(2)健康な人が不織布製マスクを使用する場合
環境中のウイルスを含んだ飛沫は不織布製マスクのフィルターに
ある程度は補足される。しかし、不織布製マスクを着用することで飛
沫を完全に吸い込まないようにすることはできない。よって、咳や発
熱がある人に近寄らない、手指を清潔に保つといった感染予防策を
優先して実施することが推奨される。
マスクの着用
特にマスク着用が望まれる者
1. 患者
2. 濃厚接触者
患者・濃厚接触者と接触する者
(接触を最小限にすることが第一)
3.その他
*まん延期においては、すべての者が感染する可能
性があり、また、感染源となることがあると考えられ
るためマスクを着用することが望ましい。
不織布製マスクの着用方法
説明書に従って行う。
1)鼻、口、顎を覆う
(特に、鼻と口の両方を確実に覆うこと)
2)可変式の鼻部分を鼻梁にフィットさせる
3)ゴムバンド/ひもで頭にしっかり固定する
4)フィットするよう調節する
不織布製マスクの着脱方法
1)(ゴムバンド式)後頭部のゴムの部分を持ち、上方
へ移動する
2)(ひも式)下のひもをほどく、それから上のひもをほ
どく
3)顔から外す
4)廃棄する
:表面に触れないようにビニール袋に入れて口を閉
じて廃棄する、もしくは、蓋のついたゴミ箱に入れる
などして廃棄する。廃棄後は、すぐに手洗いや消毒
用アルコール製剤による消毒を行う。
手 指 衛 生
●インフルエンザウイルスには、アルコールが有効
衛生的手洗い手順(石鹸と手洗い)
①
②
③
手掌を合わせて良く洗う
手掌で手の甲を洗う
指先・爪の間を入念に洗う
④
⑤
⑥
指の間を入念に洗う
親指と手掌のねじり洗いを
する
手首も忘れずに洗う
衛生的手洗い手順(速乾性手指消毒薬)
環境清掃・消毒について
通常の清掃に加えて、水と洗剤を用いて、特に机、ドアノブ、
スイッチ、階段の手すり、テーブル、椅子、エレベーターの押し
ボタン、トイレの流水レバー、便座等人が触れる可能性がある
ところを拭き取り清掃する。
患者が発生した場合等には、患者が触れた可能性が場所な
どの消毒剤による拭き取り清掃を行う。インフルエンザウイルス
には次亜塩素酸ナトリウム(0.02~0.1%)、消毒用エタノール
製剤が有効である。
作業時には、必要に応じて手袋や不織布製マスクを着用する。
作業後は、流水・石鹸で手洗いを行うか速乾性擦込式消毒用
アルコール製剤により消毒する。
消毒薬の分類
水準
高
分類
アルデヒド製剤
一般名
グルタラール
フタラール
中
過酸化物製剤
過酢酸
塩素系製剤
次亜塩素酸ナトリウム
ヨウ素系製剤
ポピドンヨード
アルコール製剤
エタノール
イソプロパノール
低
クロルヘキシジン製剤
グルコン酸クロルヘキシジン
第4級アンモニウム塩化合物 塩化ベンゼトニウム
塩化ベンザルコニウム
両性界面活性剤
塩酸アルキルジアミノエチルグリシン
介護事業所の特徴
高齢者介護施設(短期入所、通所施設等を含む)は、
加齢や疾病等により重症化しやすい高齢者が利用し
ている。また、集団生活を行っているためウイルスが
施設内に持ち込まれると、一気に感染が拡がる可能
性がある。
介護施設における新型インフルエンザ対策
1.外部からウイルスを持ち込まない。
2.ウイルスが持ち込まれた場合に拡げない。
通常のインフルエンザ対策の徹底が基本!
今のところワクチン接種により感受性を下げることは
できない。
入所施設での対応について
Q 入所者又は従業員が新型インフルエンザに感染した
場合の対応は?
1.入所者の新型インフルエンザ感染が疑われる場合は、速
やかに個室等に転室させる等の感染防止措置を講じるとと
もに医療機関を受診させる。受診の際、感染が疑われる入
所者及び同行者にマスク着用、手指衛生を徹底させる。
2.従業員の新型インフルエンザ感染が疑われる場合、出勤
を停止させ一般医療機関を受診させる。
3.感染した基礎疾患のない入所者については、状況に応じ、
施設において看護・介護を継続することが必要になる
入所者への具体的な対応
(入所者(感染者)への対応例)
 個室管理が望ましい。複数の患者が居る場合は、同室
での管理も検討する。
 患者と接触する職員を限定する。
 サージカルマスクを着用する(患者・職員)。
 患者に接した後は手指衛生を励行する。
 換気も頻回に
 環境消毒を行う
等
*濃厚接触者のリストアップ(予防内服の検討)
*職員・入所者の健康管理・感染防止対策の更なる徹
底(共同の活動の自粛・食堂の席の間隔を空ける等)
入所者への具体的な対応
(施設での濃厚接触者(入所者)への対応例)
 個室管理が望ましいが、困難であれば、濃厚接触者の
みの居室を用意し移動させ、7日間は施設内の移動を
制限し、健康管理を徹底する。同室に濃厚接触者がい
る場合には、ベッド間の距離を空ける・カーテン等で仕
切るなど可能な感染予防策を講じる。
 濃厚接触者と接触する職員を限定する。
 サージカルマスクを着用する(患者・職員)。
 患者に接した後は手指衛生を励行する。
等
*基礎疾患を有する者等については抗インフルエンザ
薬の予防投与の検討も行う必要がある。
職員への具体的な対応
(職員の同居家族等が感染した場合:濃厚接触者)
職員を休ませるかどうかの判断
・最終的には管理者の判断
*職員が欠勤することによる業務継続への影響
*職員が接触する方の特性 等を考慮
・出勤する場合には、手指衛生の徹底・マスクを着用
し、体調に異常を感じたらすぐに申し出るよう指導。
(職員が感染した場合:患者)
解熱後2日間(目安)は休む
接触者の健康管理の徹底(早めの受診:特にハイリス
ク者)、職員の手指衛生・マスク着用の徹底
家族の面会等の具体的な対応
(家族等への面会の制限について)
今般の新型インフルエンザ(A/H1N1)については、
当該施設及びその近辺において新型インフルエンザが発生し
ていない場合
家族等またはその近辺に居住する者にインフルエンザ様症状
を有する者がいない場合
については、基本的に「家族等への面会の制限」は行わないもの
とする。
*各事業所で、保健所・各市町村担当部局と十分相談の上判断
<対応例>*施設での発生状況等を考慮
● 有症状者・濃厚接触者の面会は制限
● 面会の必要性の有無を確認
● 面会する場合は、他の人との接触を可能な限り避ける
● 面会者への手指衛生・咳エチケットの徹底 等
通所施設等での留意点
事業者、事業所の職員及び利用者は、外出に当たっ
ては人混みをなるべく避けるとともに、さらなる手洗いや
マスクの着用、咳エチケットを徹底する。
有症状者の立ち入りは制限する。健康チェックを徹底
する。
濃厚接触者の利用については、その必要性を十分考
慮し対応を検討する。
通所者と入所者の接触は可能な限り避ける
新型インフルエンザ発生時の
学校等の臨時休業について(福岡県)
平成21年9月1日施行
学校等
り患児童・生徒の発生が確
認された場合
当該児童・生徒の出席
停止
(解熱後2日目まで)
保育所等社会福祉施設
(通所)
当該児童等の出席停
止
(解熱後2日目まで)
同一学級内でインフルエン
当該学級の閉鎖を要請 *臨時休業の要請は
ザ様症状の欠席者等が2割
(休業期間:5日程度) 行わない
以上確認された場合
* 感染の急激な拡大を防止する上で特に必要と認められる場合は、上記に関わらず必要な
措置を講ずるものとする。
訪問介護サービスでの留意点
職員及び利用者は、外出に当たっては人混みをなる
べく避けるとともに、さらなる手洗いやマスクの着用、咳
エチケットを徹底する。有症状時は、医療機関を受診さ
せる(受診する)。
利用者が罹患した場合は、当該利用者に対して訪問
介護サービス等を行う場合もありうる。
*サービスの必要性をきちんと検討
*必要時は、感染防止策を徹底してサービスを継続
*基礎疾患を有する者及び妊婦等は、感染した際に
重篤化するおそれが高いため、勤務上の配慮を。
まとめ
(個人として)
・ 感染しないよう努める。もし感染した時には
感染を拡げないように努める。
◎手指衛生の徹底、人混みを避ける、マス
クの着用等の感染防止策
◎健康管理を徹底し、感染の疑いがある時
は無理せず休む
まとめ
(施設として)
・ 施設内への持ち込みを避ける
◎職員・入所者の健康チェック
◎面会者への対応の検討
◎環境の清掃・消毒
・ 患者(濃厚接触者)発生時の対応
◎具体的な対応の確認
・ 職員が多数感染した場合の対応
◎必要業務の絞込み
◎他の事業所・関係機関との連携の確認
基礎疾患を有する者・妊婦等重症化しやすい者への配慮
参考資料・HP
(手引き・事務連絡)
• 「高齢者介護施設における新型インフルエンザ対策
等の手引き」(平成18年3月20日付事務連絡)
• 「新型インフルエンザ対策行動計画」の改訂に伴う
「高齢者介護施設における新型インフルエンザ対策
等の手引き」の参照方法について(平成21年5月8
日付事務連絡)
• 新型インフルエンザの発生に対する社会福祉施設
等の対応について【更新】(平成21年6月19日付事
務連絡)
社会福祉施設等での対応についてQ&A
参考資料・HP
・福岡県庁HP
http://www.pref.fukuoka.lg.jp/
・福岡県感染症情報センター
http://www.fihes.pref.fukuoka.jp/~idsc_fukuoka/index.html
・厚生労働省HP
http://www.mhlw.go.jp/
・国立感染症研究所HP
http://www.nih.go.jp/niid/index.html
各HP内に新型インフルエンザの情報へのリンクがあります。
定期的に情報が更新されますので適宜チェックをお願いします。
<参考>
発生段階毎の対策例
(高病原性インフルエンザ)
高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)の現状
高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)の現状
WHO発表資料に基づく
150
感
染
者
数
100
生存者
死亡者
50
0
2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009
致死率
100%
70%
44%
69%
67%
75%
27%
*エジプトでの状況
都道府県等
単位における
判断
海
外
発
生
国
内
発
生
疫発
学生
調患
査者
での
追接
え触
な歴
いが
拡入
大院
防措
止置
効に
果よ
のる
低感
下染
患
者
発
生
が
減
少
傾
向
水患
準者
で発
と生
どが
ま低
るい
増患
加者
傾発
向生
が
再
度
介護事業所における感染伝播予防策
(未発生期)

発生に備えた準備
*情報収集と周知
・国・県などの情報を適時確認する
・保健所等の関係機関との情報交換(対応の確認等)
*危機管理体制の構築
・対策担当者の決定(施設責任者・各部門の責任者等)
・発生時マニュアルや事業継続計画の整備
・発生時の施設内の緊急連絡体制整備
・職員や委託業者の緊急連絡先や入所者・利用者家族の緊
急連絡先の確認
*感染予防策の検討啓発と実施
・施設における感染リスクの評価
・標準予防策の徹底(手指衛生・咳エチケット等の実践)
・職員への研修・訓練
・職員・利用者・入所者等の健康状態の把握、面会者への対応
介護事業所における感染伝播予防策
(未発生期)
*施設運営体制の検討ー「事業継続計画(BCP)」の策定ー
事業継続に伴い職員や入所者、利用者が感染する危険性と、
社会的責任を担うことを勘案し、事業継続のレベルを決めておく。
・継続すべき業務と、縮小または休止できる業務の振り分け
・発生時に出勤可能な職員の把握と人員計画
・発生段階に応じた勤務体制の検討
・業務継続に不可欠な取引業者について必要な対策の検討
・入所者の休職継続についての検討
*物品の備蓄
・感染防護具
・衛生用品
・日常の介護・看護で使用する用品
・環境整備(清掃)用品
・その他(日常生活用品、便利品等)
*その他:食料確保の検討
介護事業所における感染伝播予防策
(海外発生期)

情報の収集・周知
*国内外の新型インフルエンザの発生状況の把握
*職員・入所者・利用者・面会者等への情報(施設の対応方針
等)を正確に伝える
*保健所や嘱託医との連携(疑い患者発生時の対応の確認等)

施設運営体制
*感染予防策の徹底(標準予防策の徹底)
手指衛生・咳エチケットの更なる徹底
*職員・入所者・通所者・面会者等の健康チェックの徹底
*通所者等と入所者との交流を避ける
職員等関係者の、患者発生国・地域への渡航の自粛や発生国
からの帰国者の外出自粛の検討
等

医療体制
(海外発生期:入院勧告実施中)
福岡県
新型インフルエンザを疑った患者(発生した段階で基準を設定)
まず、発熱相談センターへ電話する!
発熱相談センター(保健所等に設置:要確認)
症例定義に合致する
自家用車等
症例定義に合致しない
紹介
自宅療養・一般医療機関
初期診療対応協力医療機関
感染が疑われる者:感染症指定医療機関(陰圧病床)へ任意入院等*
非感染:自宅療養・一般医療機関
*新型インフルエンザ患者(疑似症も含む)は入院勧告可能
PCR検査結果判明(約6時間)までの対応は症例により保健所等で判断する
介護事業所における感染伝播予防策
(国内発生早期)
 感染予防策の徹底(標準予防策の徹底)
*手指衛生・咳エチケットの更なる徹底
 早期発見のための対応
*職員・利用者・面会者等の健康チェック(家族も含め
て確認) 施設内への持ち込みを避ける取り組みが重要
*疑い患者発生時の対応確認(保健所への相談等)
 情報の収集・周知
*国内外の新型インフルエンザの発生状況の把握
*職員・入所者・利用者・家族等への情報(施設の対
応方針等)を正確に伝える
介護事業所における感染伝播予防策
(国内発生早期)
 施設運営体制の検討(面会制限・サービスの休止等)
*発生状況により、通所・短期入所サービスの臨時休
業を要請されることがある。
 職員等関係者の、患者発生国・地域への立ち入り、人
ごみや繁華街への外出を自粛
等
医療体制
(国内発生早期:入院勧告実施)
福岡県
新型インフルエンザを疑った患者(発生した段階で基準を設定)
まず、発熱相談センターへ電話する!
発熱相談センター(保健所等)
発熱外来対象者に合致する
発熱外来対象者に合致しない
自家用車等
自宅療養・一般医療機関
発熱外来
全医療機関で院内感染対策の徹底!
感染が疑われる者:感染症指定医療機関(陰圧病床)へ任意入院等*
非感染:自宅療養・一般医療機関
*新型インフルエンザ患者(疑似症も含む)は入院勧告可能
PCR検査結果判明(約6時間)までの対応は症例により判断する
入所施設で患者が発生した場合の対応
(国内発生早期)
 患者は原則、感染症指定医療機関へ入院
*疑い患者には不織布製マスクを着用させ、他者への接
触を最小限にする。
 保健所による積極的疫学調査への協力
 同室者等の濃厚接触者は、別室に隔離し、7~10日間の
健康観察を行う。また、職員で濃厚接触者とされた場合は、
7~10日間自宅で待機し健康観察を行う。接触者の健康
状態に関しては、保健所と十分に連絡を取り合う。(濃厚接
触者への予防内服)
*二次感染防止のため、濃厚接触者への対応職員を限定
し、その職員は、他の職員との接触をできる限り避けること
(勤務体制の検討)
介護事業所における感染伝播予防策
(感染拡大期・まん延期)
社会福祉施設として、必要最小限の機能維持のため、
被害を最小限に抑えることに重点をおく。
 感染予防策の徹底(標準予防策の徹底)
*手指衛生・咳エチケットの更なる徹底
 情報の収集・周知
 勤務体制の検討
*業務の絞り込み
*業務遂行体制、時差出勤等の検討
 疑い患者発生時の対応確認(相談窓口の確認)
 施設内での患者の看護方法の検討
等