新型インフルエンザについて (A/H1N1) ○○部 △課 ○○センター 産業医 健康太郎 本日の内容 1.新型インフルエンザの特徴 (症状、感染経路、高リスク者) 2.新型インフルエンザ対策 (治療、予防、ワクチン) 写真;感染症情報センター 新型インフルエンザの症状は? • • • • • • 突然の高熱 咳 咽頭痛・関節痛 倦怠感 鼻汁・鼻閉 頭痛等 →季節性インフルエンザと類似 新型インフルエンザの感染経路 • 感染力: 新型インフルエンザ > 季節性インフルエンザ • 飛沫感染:咳、くしゃみ • 接触感染:粘膜(口・鼻)、結膜 厚生労働省 「新型インフルエンザ対策ガイドライン」より 重症化し得ると考えられている 高リスク患者 • • • • • 慢性肺疾患(喘息、慢性閉塞性肺疾患等) 免疫機能不全状態(ステロイド内服など) 慢性心疾患(先天性心疾患、冠動脈疾患等) 糖尿病 腎機能障害 など 新型インフルエンザの患者の年齢構成および基礎疾患 厚生労働省ホームページより 診 断 • インフルエンザ様の症状 • インフルエンザ迅速診断キットでA型陽性 • 地域での流行 • 感染者と2m以内の接触歴 →新型インフルエンザ感染が疑われる • PCR検査で確定診断 治 療 • • • • 抗インフルエンザ薬(タミフル・リレンザ)の投与 解熱薬、去痰薬、鎮咳薬など 水分補給と十分な睡眠 症状が出現後、48時間以内にタミフル・リレン ザで治療を開始することがもっとも効果的であ るとWHOは発表 熱が下がったら? • 熱が下がっても、インフルエンザの感染力は残って いて、他の人に感染させる可能性があります。 • 少なくとも熱が下がって2日間は外出しないように心 がけましょう。 • 発熱や咳、のどの痛みなどの症状がはじまった日 の翌日から7日目までもできるだけ外出を控えてく ださい。 予 防 • 手洗い・うがいが基本です。 • ウイルスが粘膜を通して感染するため、極力鼻や口 などを触らないようにしましょう。 • 咳、くしゃみの際の咳エチケット(咳やくしゃみをする 際はティッシュなどで鼻と口を覆う )を! • 必要のない外出を控え、症状のある人に近づかな いようにしましょう。 • バランスのよい食事、十分な睡眠をとりましょう。 × × 手洗いの方法 オンライン環境下では 下の矢印をクリックすると 動画が閲覧できます。 リンク先:厚生労働省 「正しい手洗いの方法」 (You Tube 動画) 図:福岡県庁ホームページ 「個人でできる新型インフルエンザ対策」より マスクについて • マスク(不織布製マスク)は、咳やくしゃみによ る飛沫の飛散を防ぐ効果が高いとされていま す。症状のある人は積極的にマスクをつけま しょう。 • マスクの感染予防効果は限定的ですが、混 み合った屋内や乗り物など換気が不十分な 場所では、一つの感染予防策と考えられます。 ワクチン接種 • 新型インフルエンザに季節性インフルエンザ のワクチンは有効ではありません。 • 感染防止、流行の阻止に関しては効果が保 証されていません。 • 重症化、死亡の防止について、100%ではあ りませんが、一定の効果があると考えられま す。 職場での対策1 • 新型インフルエンザ対策委員会を設置しましょう。 • 感染疑いや家族が発症した場合も含めて、感染者 の休養と再出社の期間、職場への出社制限などの 方針を設定しましょう。 • 報告・連絡・相談の連絡系統を明確にし、感染者の 状態や事業所内での感染状況を把握し、迅速に対 応できるようにしましょう。 • 感染拡大時の業務内容の確認と代用要員の確保 なども調整しておきましょう。 職場での対策2 • 手洗い、うがいを徹底してください。 • 始業時などに体調確認を行うことも大切です。 • 濃厚接触者や咳のある人は、感染拡大防止のため の咳エチケットとマスク着用を! • 社内報やイントラネットなどで、新型インフルエンザ の基本情報や最新情報についての情報提供と、決 定した方針を周知しましょう。 • 基礎疾患のある方や、妊婦等は高リスクとなります ので、感染防止策をより徹底するような配慮が必要 です。 休養の目安 • 職場で感染者が発生した場合は、医師の指導に従って、休 暇を取得の上、自宅で療養してもらうなどの対応を検討して ください。 • 基本的に、熱などの症状がなくなってから2日目までが外出 自粛の目安です。 • 業務上可能であれば発症した日の翌日から7日を経過する まで、外出を自粛することが望まれます。 →業務形態に合わせて、感染予防と感染拡大 防止の方針を決定しておくことが重要です! 事業所での対応についての参考文献 1)事業者・職場における新型インフルエンザ対策 ガイドラ イン:http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkakukansenshou04/pdf/09-11.pdf 2)亀田高志:新型インフルエンザ対策Q&A、エクスナレッ ジ、2009 3)和田耕治:企業のための新型インフルエンザ対策マニュ アル、東洋経済新報社、2008 4)田代眞人(監修)、岡田晴恵(編著):新型インフルエン ザの企業対策、事業継続と社会的責任、日本経済新聞 出版、2009 新型インフルエンザの患者が 自宅での治療となった場合 同居の家族は、 • 濃厚接触者となるので、外出を自粛し、他の人との 接触を極力控えましょう。 • 一日朝夕2回の検温と体調変化を毎日記録してくだ さい。 • 患者とはなるべく家族とは別の個室で療養するよう にしましょう。 • 患者の世話をした後は必ず石けんによる手洗い、ま たはアルコール消毒をしてください。 本日のまとめ • 手洗い・うがいを励行し、新型インフルエンザをしっ かり予防しましょう。 • 流行期には、外出をできるだけ控えましょう。 • もし感染しても人へうつさないようにマスクを着用し、 咳エチケットを守りましょう。 • 重症化の高リスク者にあたる方は、早めに主治医へ 相談しておきましょう。 出 典 • 厚生労働省ホームページ http://www.mhlw.go.jp/index.html • 厚生労働省 You Tube 「正しい手洗いの方法」 http://www.youtube.com/watch?v=V77Zk9VMF-I • 感染症情報センターホームページ http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/ind ex.html • 福岡県庁ホームページ http://www.pref.fukuoka.lg.jp/b01/kojinnnewtype.html
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