カウンセリングナースの 実践と評価 不知火病院 カウンセリングナース 国崎孝子 カウンセリング導入までの手順 入院 医師の診察 カンファレンス 指示箋 情報収集 カウンセリング導入 カウンセリングの実際 カウンセリング 記録 傾聴 共感 支持 カンファレンス(Dr. Ns. OT. PSW. CP. CN.) 情報共有 身体症状が前面に出たケース 70歳 主婦 うつ病 夫と二人暮らし 治療歴:3年間他院で入院治療するも回復なし X年不知火病院ストレス病棟入院 入院時:重度うつ状態で、自殺念慮あり。食事 も全く摂れず、かろうじて歩行可能。 片言の会話がやっとの状態 入院期間: 5ヶ月 導入初期 ・面接室でのカウンセリングは不可能 ・頻回の訪室、声かけ、見守り ・ベッドサイドでの身体的ケア (食事の介助・洗面・清拭) Pt「何も出来なくなった。頭がどうかなった」 「この先どうなるか不安」 CN「不安で、一杯なんですね」 4週目 散歩、日向ぼっこを、しながらのカウンセリング Pt 「姉のことが一番のストレス」 「姉と夫から責められる」 姉:「あなたが元気にならないから、私も元 気になれない」 夫:「お前の考え方が悪いから治らない」 CN 「お二人から責められたら辛いですね」 8週目 面接室にて ・母親が、自分を出産後死亡。姉は母親がわり に、自分を育ててくれた。そのため、婚期を逃 してしまった。姉には感謝しているが、これか ら姉とどう生きていくか・・・。 ↓ CNとの関係がとれるにつれ、しみじみとした 話が出来るようになる 退院前 面接室でのカウンセリング ・姉への気持ちの整理ができる。 Pt 「姉と一緒に暮らしていこうと思う」 ・将来への不安も現実的に捉えることができる。 Pt 「何かあったら、その時に考えよう」 「意味のある入院だった」 ・「あなたに、助けられた。 あの時は死ぬかと思っていた」 まとめ 1.頑固な身体症状が前面に出ており、CNは身体的 なケアを中心に忍耐強いかかわりを継続した 2.継続的かかわりが安心感となり、身体症状が 改善した時、初めて自分の内面を語るように なった 3.役割:母性的看護、 身体化の背景にある不安の軽減 おわりに 1、CNを実践してきて、自分自身が相手をより 深く理解しようと変化してきている 2、理解の対象は患者さんだけでなく、家族や 友人にまで広がっている 3、自分の人格も成長してきたのかもしれない
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