原子で書いた文字「PEACE ’91

今後の予定
4日目 10月13日(木) 教科書販売,1章感想レポート提出
班編成の確認
講義(2章の続き,3章)
5日目 10月20日(木) 小テスト 1~2章の内容
(分子間の力の向き,エネルギーの増減)
講義(3章の続き,4章)
口頭報告課題発表
6日目 11月27日(木) 講義(4章の続きなど)
班で討論
7日目 11月 2日(木) 口頭報告
<次回までの課題>
1. 2章を読む.【参考】の部分は必ずしも読む必要はない.A4レポート用紙
1枚に感想・質問を3行以上書いて次回の授業の最初に提出.
1
2. これまでの復習(小テスト準備,提出不要)
質問・要望への回答
• ワークシートの裏面に感想・質問を3行以上書くこと!
• 古典力学が成り立つ大きな物体ではほぼ運命が決まっていると
言うことはできないのだろうか?
• 物体を手で支えているときに手が上下動をするのなら物体に対
して仕事をしていることになるのでは?
→ 物体のエネルギーは上下動によっては増加し続けない.
• 手で物体を持つときに熱エネルギーが発生するのはなぜか?
→ 筋肉の微細な伸縮による摩擦熱など.
• 発生した熱エネルギーはどこに行くのか?
→ 熱エネルギーのまま周囲に拡散していく.
• 地下に行くと位置エネルギーはマイナスになるのか?
→ 位置エネルギーの基準点が地面ならそうなる.
• 最終的にはエネルギーはすべて熱エネルギーになるのか?
→ そういう傾向はある.理由は5章で説明する.
• ポテンシャルエネルギーは空間に蓄えられているそうだが,そ
れがなぜ運動エネルギーに変わったりするのですか?
→ ポテンシャルエネルギーが減る方向に力がはたらくから. 2
未来を予測する方法
ニュートンの運動方程式
F=ma
力Fと質量mがわかっていれば,加速度aがわかる.
加速度がわかれば,未来の速度がわかる.
未来の速度がわかれば未来の位置がわかる.
3
古典力学で近似可能な範囲
巨視的(マクロ)
惑星の運動
リンゴの落下
コロイド粒子の運動(ブラウン運動など)
分子全体の運動(並進・回転)
分子内の原子の振動
原子・分子内の電子の運動
原子核内の陽子・中性子の運動
古典力学で近似可能
古典力学で近似不可能
→ 量子力学計算必要
微視的(ミクロ)
P6
図1-5
4
質問1 宇宙空間(真空・無重力状態)
で物体が一定の速度で運動し続ける
ためには外部から力を加え続ける必
要があるか?
1. 必要あり
2. 必要なし
5
未来を予測する方法
ニュートンの運動方程式
F=ma
力Fと質量mがわかっていれば,加速度aがわかる.
加速度がわかれば,未来の速度がわかる.
未来の速度がわかれば未来の位置がわかる.
6
分子が動き続けるエネルギーは
どこから供給されるのか?
7
・運動エネルギー
1 2
E K  mv
2
・ポテンシャルエネルギー
(=位置エネルギー)
P30
図2-2
山を越えていくボールの運動
運動エネルギー + ポテンシャルエネルギー
=力学的エネルギー
8
エネルギー保存の法則
エネルギーは様々な形態を取るが,
その総量は常に一定である.
•
•
•
•
•
•
•
•
•
運動エネルギー
重力のポテンシャルエネルギー
静電気力のポテンシャルエネルギー
磁力のポテンシャルエネルギー
バネの弾性エネルギー
熱エネルギー
光エネルギー
電気エネルギー
化学エネルギー etc.
9
熱エネルギーの正体は何か?
分子の運動
マクロな
物体の
運動
向きのそろっていない分子の運動
のエネルギーが熱エネルギー
P31
図2-4
10
質問2 水筒に水を入れて振ると
温度はどうなるか?
1. 上がる
2. 下がる
3. 変わらない
11
問題1 磁石にスチール缶をくっつけた
ときと離したときで,どちらが磁力のポ
テンシャルエネルギーが大きいか.
1. くっつけたときの方が大
きい
2. 離したときの方が大きい
3. どちらも同じ
12
ポテンシャルエネルギーの
大小の見分け方
• 運動エネルギーが発生したら,その分ポテン
シャルエネルギーは減っている.
(エネルギー保存の法則より)
• 他からエネルギーを加えて実現できる状態は
ポテンシャルエネルギーが大きい.
(エネルギー保存の法則より)
13
よくある間違い
• 磁石に近い方が力が強いので,ポテンシャル
エネルギーも大きいだろう.
力とポテンシャルエネルギーは違う!
14
問題2 磁石のN極にもうひとつの磁
石のN極をくっつけたときと離したとき
で,どちらが磁力のポテンシャルエネ
ルギーが大きいか.
1. くっつけたときの方が大
きい
2. 離したときの方が大きい
3. どちらも同じ
投票数: 40
15
ポテンシャルエネルギーの増減は何に
よって決まるのか?
ポテンシャルエネルギーと力の関係は?
• ポテンシャルエネルギー
→ 運動エネルギーに変換可能.
• 力
→ 物体を加速できる.
→ 運動エネルギーを増加させることができる.
16
落下・上昇にともなう重力ポテンシャルエネルギー変化
重力
力に従って
移動
→ EP減少
力に逆らって
移動
→ EP増加
P32
図2-5
ポテンシャルエネルギーと力の関係は?
dE P

F
dr
17
微分とは?
18
微分記号の d は変化量(増加量) D が
無限に小さいということ.
dr Dr r2  r1
v


dt Dt t2  t1
dr
Dr
は瞬間の速さ は平均の速さ
dt
Dt
19
力に
逆らって
移動
dEP
DEP


F
dr
Dr
DEP   FDr
• 移動方向をプラスに取ると,
移動距離Dr = プラス
力F = マイナス
ポテンシャルエネルギーの
増加量DEP = マイナス
よって,Fの前にマイナスが
つく.
力
• Fが同じなら,
Dr が大きいほど,
DEP は大きくなる
•
Drが同じなら,
Fが大きいほど,
DEPは大きくなる.
20
微分は傾き!
y
Dy
Dy
Dx
Dx
x
P34
図2-7
21
ポテンシャルエネルギーと力の関係
F:正の大きな値
EP
F:正の小さな値
EP
傾き:負の大きな値
傾き:負の小さな値
r
r
F=0
EP
傾き=0
r
dE P

F
dr
F=0
EP
傾き=0
r
力とエネルギーは違う!
22
ポテンシャルエネルギーと力の関係
F=0
F:正の値
F:正の値
EP
F=0
r
dE P

F
dr
力とエネルギーは違う!
23
問題3
(1)2つの電子間の距離と静電ポテン
シャルエネルギーの関係をグラフにせよ.
(2)2つのAr分子間の距離と分子間力に
よるポテンシャルエネルギーの関係をグ
ラフにせよ.
ただし,模式的なグラフでよい.また,粒
子間の距離rが無限大の時のポテンシャ
ルエネルギーをゼロとする.
24
分子間距離とポテンシャルエネルギー
EP
r = ∞のとき
Ep=0
0
r
dE P

F
dr
P35
図2-8
Epはマイナスになってもよい.
25