国際比較法制論A 中間課題 課題図書 トクヴィル『アメリカのデモクラシー第1巻』 上下(岩波書店) ポール・ジョンソン 『アメリカ人の歴史I、II、III』(共同通信社 課題図書 阿川尚之 『 憲法で読む アメリカ史 上下』 (PHP研究所) 課題図書 ハミルトン・マディソン・ジェイ『ザ・フェデラ リスト』(岩波書店) William H. Rehnquist, The Supreme Court, Vintage Books (Random House) 課題図書感想文提出の締切 6月15日 国際比較法制論A 第7回授業 2006年6月1日 阿川尚之 人種差別と憲法 南北戦争後の南部 南北戦争後の南部 ~自主性を尊重~ (1/2) リンカーン大統領の戦後政策 大統領の第2期就任演説(1865年3月4日) With malice toward none, with charity for all, with firmness in the right as God gives us to see the right, let us strive on to finish the work we are in, to bind up the nation's wounds, to care for him who shall have borne the battle and for his widow and his orphan, to do all which may achieve and cherish a just and lasting peace among ourselves and with all nations. 南北戦争後の南部 ~自主性を尊重~ (2/2) アンドリュー・ジョンソン大統領の戦後政策 南部融和政策 南北戦争後の南部 ~改革の必要性を重視~ (1/1) 人種差別の続行(ブラックコード)と 南部旧指導者の温存 議会共和党急進派の改革要求 大統領と議会との対立:ジョンソン大統領の弾劾 裁判 南部再占領と軍政の実施: 南部旧指導者の追放 北部かいらい政権と黒人の政治参加 南北戦争後の憲法改正 南北戦争後の憲法修正(1/3) ~修正13条~ 修正第13条 “Neither slavery nor involuntary servitude . . . shall exist within the United States . . . .” 奴隷制度の廃止 黒人差別の禁止? 南北戦争後の憲法修正 ~修正14条~ 修正第14条 “All persons born or naturalized in the United States . . . are citizens of the United States and of the State wherein they reside. No state shall make or enforce any law which shall abridge the privileges or immunities of citizens of the United States; nor shall any State deprive any person of life, liberty, or property, without due process of law; nor deny to any person within its jurisdiction the equal protection of the laws.” 南北戦争後の憲法修正 ~修正14条~ 特権と免除 デュープロセス条項 法のもとの平等 黒人への投票権付与(南部の弱体化) 南部指導者の追放 黒人への差別禁止? 南北戦争後の憲法修正 ~修正15条~ 修正第15条 “The right of citizens of the United States to vote shall not be denied or abridged by the United States or by any State on account of race, color, or previous condition of servitude.” 黒人への投票権付与 新修正条項下の黒人の権利 新修正条項下の黒人の権利 Slaughterhouse Cases (1873) ルイジアナ州がニューオーリンズ市における食 肉処理を1社に独占させる 他の食肉処理業者が、職業選択の自由を奪うも のとして訴訟を提起 修正第13条および修正第14条違反を主張 最高裁はPrivileges and immunitiesの限定的解 釈を行なう 守られるのは合衆国市民の権利、州市民の権利 ではない 1875年公民権法の合憲性 1875年公民権法の合憲性 Civil Rights Cases (1883) 1875年公民権法は、宿屋、交通機関、劇 場などでの黒人差別を禁止 最高裁は修正第14条の与える権限の逸 脱と判断 私人による差別は 平等条項の対象ではない 黒人分離の合憲性 黒人分離の合憲性 Plessy v. Ferguson (1896) ルイジアナ州法は、白人と黒人に別々の鉄道車 両を設ける 白人用車両に乗った8分の1黒人の男が逮捕さ れる。 修正第14条違反と反論 最高裁:分離は平等に反せず:”Separate but equal” 多数意見:白人と黒人の混合は、法律による強 制ではなく互いの親近感なくして生まれず ハーラン判事の少数意見:憲法はColor Blind 黒人差別の固定化 黒人差別の固定化 北部の占領づかれ 南部の連邦復帰と北部かいらい政権の追 放 黒人差別の固定化 1876年大統領選挙と占領の終結 南部における黒人差別の実態 南部における黒人差別の実態 1890年以前 限られた権利の保護 黒人投票権の維持 限定的な人種混交の継続 最高裁による黒人保護判決 (北部における人種共学) 南部における黒人差別の実態 1890年以降 黒人の権利大幅縮小 黒人投票権の消滅(識字テスト、投票税) 人種分離 黒人に対するリンチの増加 ダーウィニズムの影響? アメリカの経済発展と 黒人の地位の向上 アメリカの経済発展と 黒人の地位の向上 南部の農場労働者から 北部の工場労働者へ 現金収入と政治力の獲得 世界大戦と黒人兵士の活躍 ソ連との冷戦と黒人差別の矛盾 NAACPの設立と訴訟闘争 ブラウン対教育委員会(1954) ブラウン対教育委員会(1954) 公立学校における人種別学の違憲 プレッシー事件判決を覆す 黒人児童に対する精神的悪影響を理由 に 司法積極主義の弊害 連邦裁判所による人権融合の 推進 連邦裁判所による人種融合の 推進 ブラウン2(1955年)(できるだけ速やかな 統合) 南部諸政策を違憲と判示 連邦行政府による人種共学の強制 1964年公民権法 1964年公民権法 私人による差別撤廃の法制化 議会における南部議員の抵抗 連邦通商委員会における州際通商規制権 にもとづく立法 カッチェンバック事件の合憲判決
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