肺がんの最新の話題 千葉徳洲会病院 岡田信一郎 中心型(肺門型) 末梢型(肺野型) 胸水型 日本における死因別死亡数割合 ・ 日本での死因の第1位は、「がん」 ・ 部位別がん死亡率の第1位は、「肺がん」 ■ 主な死因別死亡数の割合 (2005年) ■ 主な部位別がん死亡率 (2005年) 60 50 その他 22.9% 老衰 2.4% 悪性新生物 (がん) 30.1% 自殺 2.8% 不慮の 事故 3.7% 人口10万対 49.2 39.9 40 死 亡 率 32.4 27.2 30 18.2 20 15.0 10 肺炎 9.9% 脳血管 疾患 (脳卒中) 12.3% 心疾患 (心臓病) 16.0% 0 肺*1 胃 大腸*2 肝*3 膵z 前立腺*4 *1:気管、気管支および肺の悪性新生物 *2:結腸の悪性新生物、直腸S状結腸移行部および直腸の悪性新生物 *3:肝および肝内胆管の悪性新生物 *4:男子人口10万対 厚生労働省:平成17年人口動態統計 癌の部位別死亡率の年次推移(人口10万対) 男性 肺 女性 胃 肝 胃 大腸 大腸 肺 肝 乳房 子宮 官房統計情報部: 人口動態統計2003 肺がん手術後の生存率 (がんセンター中央病院呼吸器外科グループ 1993-2002年非小細胞肺癌手術治療例) 肺がんによる死亡は、今後も増え続ける 肺がん 3分の2の患者は、手術ができない ⇒ 進行肺癌が依然として多い 肺癌は、依然として治りがたいガンである 肺の構造と区分 肺尖 気管 臓側胸膜 壁側胸膜 気管 右上葉 気管支 左上葉 右中葉 右肺 左肺 左下葉 縦隔 右下葉 横隔膜 胸膜腔 胸 膜 横隔膜 肺底 大葉 胸膜腔 高齢者や進行性の肺癌に対して 治療可能か? 肺癌の治療法 1.手術(内視鏡) 2.くすり : 従来の抗がん剤、 分子標的治療薬 3.放射線治療 4.免疫療法 分子標的治療 がんは・・・ 増殖 がん細胞は自分自身が増殖することで大きくな り、病気を悪化させます。 がんの増え方・・・ 上皮成長因子受容体EGFR 細胞膜 癌細胞 がん細胞の表面にはEGFR(上皮成長因子受容体)と呼ばれるタンパク質がたくさん発現 していることが多く、このタンパク質からの信号が細胞内に伝わるとがん細胞が増殖しま す。 非小細胞肺がんに対する分子標的治療薬 (ゲフィチニブ)による治療 ─ 作用機序 ─ 上皮成長因子受容体から の信号 分子標的治療薬 分子標的治療薬 分子標的治療薬はがん細胞を直接攻撃するのではなく、上皮成長因子受容体か らの信号の伝達を止めることで、がん細胞の増殖を抑える、または、がんを小さく すると考えられていますが、詳細はまだわかっていません。 分子標的治療はどういう患者に効くのか 分子標的治療薬 分子標的治療薬 分子標的治療はどういう患者に効くのか ・日本人(東洋人) ・女性 ・腺癌 ・非喫煙者 この4つが当てはまると、5-6割の患者 に有効である。 分子標的治療はどういう患者に効くのか? 上皮成長因子受容体変異があるかど うか調べる。 上皮成長因子受容体の変異があるかどうか 調べる。 1.腫瘍 (手術等) 2.内視鏡で気管支洗浄液 3.胸水 4.リンパ節 分子標的治療が、有効であるかどうか 事前に分かる 分子標的 治療薬 分子標的 治療薬 分子標的治療はどういう患者に効くのか? 上皮成長因子受容体変異があれば、 かなり治療効果があり。 高齢者、全身状態不良であっても 分子標的治療は可能
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