標本選択

t 検定(対応のない場合)
P.141
対応がある場合とは
 ある処理の前後で各データを測定
A
B
C
D
E
F
G
処理
A’
B’
C’
D’
E’
F’
G’
 特定の薬物を服用させる
 手術をする
 食事指導を行う
処理の前後での測定値の差があるかを検討
対応がない場合とは
(独立した標本)
 比較する集団が全く別集団
アメリカと日本の比較
A
A大学とB大学の比較
神奈川と東京の比較
C社とB社の薬の比較
異なる集団の比較をする
B
Studentの t 検定又はWelchの t 検定
例
性別によって赤血球数に差があるといえるか。
RBC(男)
RBC(女)
484
459
552
448
532
478
484
422
535
457
528
418
477
477
493
494
526
456
583
419
500
485
451
483
493
465
538
461
473
426
527
472
536
442
502
515
499
454
489
…
481
対応のないデータでは、
Studentの t 検定か、Welchの t
検定のどちらを行えばよいか?
を、
484
478
…
F検定(等分散の検定) で判断
する。
対応のない2群の比較
連続
データ尺度
Yes
No
順序
正規
既知
母標準偏差
未知
名義
等分散の検定
F検定
等しくない 等しい
等しくない
等しい
母分散
母標準偏差
Z検定1
Z検定2
Studentの
t検定
Welchの
t検定
順位和検定
(Mann-Whitney
のU検定)
クロス集計
χ2 検定
F検定(等分散の検定)
① 帰無仮説
男女2つのグループの分散(ばらつき)は等しい。
② 統計値の計算式
不偏分散V *の大きい方を集団1、小さい方を集団2とする。
*
nx :集団1のデータ数
Vx :集団1の不偏分散
*
n y :集団2のデータ数
V y :集団2の不偏分散
F=
Vx
*
Vy
*
F は自由度( nx  1 、 n y  1 )のF分布に従う。
③ 有意確率pによる統計仮説の採択と棄却 p<0.05
有意確率p = 0.2475だった。
片側検定
有意確率p = 0.2475 > 0.05 なので帰無仮説は採択。
有意差なし。
【結論】 (2つのグループの不偏分散は等しい)。
等分散性あり。
独立した標本の比較(Studentのt検定)
連続
Yes
既知
母標準偏差
未知
正規
No
データ尺度
名義
順序
等分散の検定
F検定
等しくない 等しい
等しくない
等しい
母分散
母標準偏差
Z検定1
Z検定2
Studentの
t検定
Welchの
t検定
順位和検定
(Mann-Whitney
のU検定)
クロス集計
χ2 検定
Studentのt検定
① 帰無仮説
男女の赤血球数の平均値は等しい。(t=0)
② 統計値の計算式
t
Vx
( x  y)
Vc
*
Vy
nx  n y
i
(y

 y)2
*
i
( n x  1)V x  ( n y  1)V y
Vc 
t は t 分布することを利用する。
自由度
  nx  n y  2
nx  n y  2
:集団1の分散
:集団2の分散
ny  1
*
*
 x)2
nx  1
*
nx n y
(x

*
:共通の不偏分散
③ 有意確率pによる統計仮説の採択と棄却
有意確率p = 0.000‥<0.01 なので統計仮説は棄却。
P<0.01で有意差あり。
【結論】男のほうが女より赤血球数が統計的に多い。
(平均値をみると)。
独立した標本の比較(Welchのt検定)
スケール
Yes
既知
母標準偏差
未知
正規
No
名義
データ尺度
順序
等分散の検定
F検定
等しくない 等しい
等しくない
等しい
母分散
母標準偏差
Z検定1
Z検定2
Studentの
t検定
Welchの
t検定
順位和検定
(Mann-Whitney
のU検定)
クロス集計
χ2 検定
② 統計値の計算式
t 
( x  y)
Vx
*
(x

nx  1
*
*
Vy
Vx

ny
nx
Vy
 x)2
i
*
(y

:集団1の不偏分散
 y ) 2 :集団2の不偏分散
ny  1
i
*
自由度は
c
Vx
nx
*
とすると
*
Vy
Vx

nx
ny
t は t 分布することを利用する。

1
c2
(1  c ) 2

nx  1 n y  1