Philosophiae Naturalis Principia Mathematica

Philosophiae Naturalis Principia Mathematica
ニュートンによる力学の一般法則定式化の書(1687,1713年)
神の支配というニュートンの生きた時代の影を残しながら
地上から天界に至る物質の力学的運動形態を統一的に表現した
「我仮説をつくらず」, 絶対的時間・空間の支配者としての神の位置づけ
1684年,フック,レン,ハリーらの問い
逆二乗力の作用を受けて運動する物体の軌道はいかなるものか
ニュートン自身の自然哲学上の体系化
17世紀後半までのその分野の総決算
序文:定義、公理または運動の法則
第一編:物体の運動について
第二編:物体について
第三編:世界体系について
Kano
1
Principia
• 序文・定義・公理または運動の法則
– 機械の学問を発展させるための拡張
•第一編:物体の運動について
•求心力と物体の運動
•ケプラーの三法則の導出
– 思弁を排して諸運動の原因である力を
みいだし,これをもとに自然の諸現象 •第二編:物体について
を説明
•抵抗ある媒質中の運動
– 質量
•デカルトの渦状宇宙論が
• 物質の量と動きにくさ
力学的に支持しえないこと
– 力と加速度:
•第三編:世界体系について
• 固有の力(慣性力)
• 加えられた力(衝突力・求心力)
• 加速的重力(重力加速度)
重力理論にたって地上の運動から天
体の運動までが統一的に論じられる
• 起動的重力(重量)
– 公理:
• ニュートンの三法則
• 絶対時間・空間の概念
Kano
2
運動の基本法則
1. どんな物体も,それに加わる外力によって状態が
変化させられない限り,静止あるいは直線上の
一様な運動を続ける.
2. 運動の変化は,作用する駆動力に比例し,その
力が作用する直線の方向に沿って変化する.
3. 作用に対して,大きさが等しく反対向きの反作用
が常に存在する.あるいは,二つの物体の相互
の作用は常に大きさが等しく,反対方向である.
Kano
3
向心力
• それにより,諸物体が「中心となる一点」に
向かって引き寄せ,あるいは押しやられるよ
うな力
• 力の中心
Kano
4
向心力
↓
面積速度一定の法則
Kano
5
向心力の大きさ
短時間・短距離の運動を等加速度に近似
加速度は力の中心を向 く
向心力方向の運動につ いて
1
FP t
m
向心力方向の移動距離 は
v(t ) 
QR 
1
FP t 2
2m
Kano
6
面積速度と向心力の大きさ
(楕円軌道の場合)
1
QT  SP
A(t ) SPQ 2
面積速度(ケプラー定数) 


t
t
t
2m QR
2m QR
8m 2  QR
FP 


2
t 2
SP2  QT 2
1

 QT  SP 
2

楕円なら
QR
1
lim

2
Q  P QT
L
L:通径
よって,
8m 2 1
FP 

L2 rP 2
Kano
7
万有引力の法則
mM
F G 2
r
G  6.67  1011 m 3 kg 1 s  2
Kano
8
地表の重力加速度
GM
g 2
R
R  6360 103 m
g  10 m s 2
Kano
9