初級システムアドミニストレータ試験 直前対策講座

第1日目
資格取得スキルⅠb
(ITパスポート試験対策講座)
授業関連資料
http://www.ccn.aitai.ne.jp/~suenami
1-1企業活動
1-1-1経営・組織
(Point)
・企業活動や経営管理に関する基本的な考え方を理解する。
・担当業務理解のため、企業の基本的な活動を理解する。
・担当業務の問題を把握・解決するためPDCAなどの考え方や手
法を理解する。
① 企業活動
企業の存在意義や価値観を明確に
企業が求めるべき目標や責任ついて理解
(1)企業理念と企業目標
企業がビジネスを行うにあたり、普遍的な理想や目標
(2)CSR(Corporate Social Responsibility)
企業の社会的責任
1
1-1企業活動
1-1-1経営・組織
② 経営資源
企業経営に欠かせない3大要素(資源)「ヒト・モノ・カネ」
第4の要素「情報」合わせて4大要素(資源)
③経営管理
企業の目標達成のために「経営資源」を活用できるように管理
PDCAサイクル(P17図)・・・目標を達成する管理
事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に
進める手法
2
1-1企業活動
1-1-1経営・組織
④ 企業の組織構成
企業とは、営利目的を持ち、経済活動を行うための組織体
(1)企業の構成(P18-P20図)
・職能別組織(製造、営業、販売、経理、人事といった職能
によって分けられた組織)
・階層型組織(ひとつの指揮命令系統を持つ階層構造の組織)
・事業部制組織(取り扱う製品や地域、市場などで分化し、
事業部ごとに一部または全部のスタッフ部門を有した組織)
・マトリックス組織(事業と職能の2軸によって分けられた
組織、命令系統が複数存在するため混乱が生じやすい)
3
1-1企業活動
1-1-1経営・組織
④ 企業の組織構成
企業とは、営利目的を持ち、経済活動を行うための組織体
(1)企業の構成(P18-P20図)
・カンパニ制組織(複数の部門を独立した会社のように分けて
事業を行う組織)
・プロジェクト組織(部門を越えて専門能力を持つ人材によっ
て編成された一時的な組織)
(2)部門の構成(P20図)
企業の組織は、担当する仕事の内容で分けられ、「部門」
構成されている。
4
1-1企業活動
1-1-1経営・組織
(Keyword)
CSR、企業理念、経営目標、PDCA、経営組織
(関連問題)
IP2009秋/問003 IP2009秋/問009 IP2009春/問013
IP2009春/問022 IP2009春/問029 IPサンプル/問001
5
1-1企業活動
1-1-2OR・IE
(Point)
・身近な業務を分析し、問題を解決するための代表的な手法
を理解する。
・ORとIEの意味や目的を理解する。
・さまざまな図解について特徴と用途を理解する。
① 業務の把握
OR(オペレーションズリサーチ)
経営における問題の分析や解決をするための手法
IE(インダストリアルエンジニアリング)
生産現場やサービスにおける問題を改善するための手法
6
1-1企業活動
1-1-2OR・IE
① 業務の把握
・業務フロー (P21図)
業務の流れを表現する
・連関図、系統図、親和図 (P22-P23図)
問題の構造を解明する
・マトリックス図、マトリックスデータ解析 (P23-P24図)
相互関係を表現する
・Zグラフ (P24図)時間の経過による推移を表現する
・分布図、ポートフォリオ (P25図)分布を表現する
・ガンチャート (P25図)計画や管理に利用する
7
1-1企業活動
1-1-2OR・IE
② 業務分析と業務計画
・パレート図、ABC分析 (P26-P27図)
業務の影響度を表現する
・アローダイアグラム (P27図)作業の順序、日数を表現する
・散布図、ヒストグラム (P28-P29図)分布を表現する
・レーダーチャート (P28図)
複数項目の比較やバランスを表現する
・管理図 (P29図)工程の状態を表現する
・棒グラフ(P30図)大小の関係などを表現する
・円グラフ(P30図)全体に対する割合を表現する
・折れ線グラフ(P31図)時間の経過による推移を表現する
・回帰分析(P31図)予測の表現に使われる
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1-1企業活動
1-1-2OR・IE
③ 意思決定
問題を解決するための意思決定を効率的に行う。
(1)特性要因図(P32図)(フィッシュボーンチャート)
業務上問題となっている特性と、それに関係する要因(原因)
を魚の骨のような図で表す。要因同士の関係が分かる。
(2)シミュレーション
現実に起こりえると想定できる状況を模擬的に作り出して実験
する手法
・線形計画法(LP法)
一定の制約条件にある資源をどのように分配したら最大の
効果が得られるかという問題を解く手法
・待ち行列理論
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1-1企業活動
1-1-2OR・IE
③ 意思決定
(3)在庫管理
企業にとって在庫管理は経営の基礎を支えることである。
需要と供給のバランスを保つことが必要。
(在庫を管理する手法)
・カンバン方式(ジャストインタイム生産方式)
必要なものを必要なときに必要な分だけ調達する。
・MRP(Material Requirements Planning)
生産計画に基づいて暢達すべき部品の正味所要量を算出。
・経済発注量
在庫を補充する際に、最適な発注量を計算する方法。
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1-1企業活動
1-1-2OR・IE
③ 意思決定
・経済発注量(P33図)例題
・在庫の評価方法(P34-P35図)
先入先出法(古い商品から販売し、在庫評価額を計算)
後入先出法(新しい商品から販売し、在庫評価額を計算)
平均原価法(仕入れた商品の平均原価に基づいて、
在庫評価額を計算)
個別法(個々の取得原価に基づいて、在庫評価額を計算)
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1-1企業活動
1-1-2OR・IE
③ 意思決定
固定資産は時間が経過するとその資産価値が下がる。
これを「減価」といい税法で決められた期間で分割して費用と
する必要がありこれを「減価償却」という。
(減価償却の種類)(P35図)
・定額法
取得価額に対して、毎期一定額を減価償却する方法
・定率法
取得価額からその期までの全償却費を引いた残りの価額に
一定の償却率を掛けて減価償却費を計算する方法
・減価償却費の計算
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1-1企業活動
1-1-2OR・IE
④ 問題解決手法
・ブレーンストーミング(P36図)
ルールに従ってグループで意見を出し合い、データの収集
を行う方法
・バズセッション(buzz session)(P37図)
少人数のグループによる非公式な討議をして意見を収集
する方法
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1-1企業活動
1-1-2OR・IE
(Keyword)
パレート図、アローダイアグラム、散布図、レーダチャート
管理図、ヒストグラム、棒グラフ、円グラフ、折れ線グラフ
回帰分析、特性要因図、シミュレーション、在庫管理
ブレーンストーミング、バズセッション
(関連問題)
IP2009秋/問002 IP2009春/問007 IP2009春/問094
IP2009春/問095 IP2009春/問096 IP2009春/問098
IPサンプル/問002 IPサンプル/問004
14
1-1企業活動
1-1-3会計・財務
(Point)
・企業活動や経営管理に関する会計と財務の基本的な考え方を
理解する。
・企業活動や経営管理について、損益分岐点などの会計と財務
に関する基本的な用語の意味と考え方を理解する。
①売上と利益
(1)費用(P38図)
企業活動を行うにあたって支払う金銭のこと
(2)利益(P38図)
売上の合計から費用を引いたもの
(3)損益分岐点(P38図)例題参照
売上と費用が等しく、利益と損失が0になる点
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1-1企業活動
1-1-3会計・財務
②財務諸表の種類と役割
利害関係者に対して、経営活動を報告する必要な書類。
(1)貸借対照表(B/S)(P40図)
決算日における企業の財務状況を表す
(2)損益計算書(P/L)(P41図)
一定期間の損益を表にし、企業の経営状態を表す
(3)キャッシュフロー計算書
会計期間における資金の流れを表す
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1-1企業活動
1-1-3会計・財務
③その他の帳簿
(1)仕訳帳(P42図)
取引が行われた日時や金額を日付順にまとめて明細にする
(2)総勘定元帳(P42図)
仕訳帳によって日付順に整理された内容を勘定科目毎に記帳
整理する
(3)試算表(P42図)
すべての勘定科目について、勘定科目ごとに貸借の各合計を
一覧表にし、残高の合計を出す。
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1-1企業活動
1-1-3会計・財務
(Keyword)
損益分岐点、変動費、固定費、販売量、貸借対照表
損益計算書、キャッシュフロー計算書
(関連問題)
IP2009秋/問010 IP2009秋/問013 IP2009秋/問018
IP2009秋/問092 IP2009春/問014 IP2009春/問016
IPサンプル/問003
18
1-2法務
1-2-1知的財産権
(Point)
・知的財産権にはどのような種類があり、何が法で守られ
何が違法にあたるかを理解する。
① 著作権 (P43図)
創作者により創作的に表現されたものを保護する権利
(1)著作者人格権(P44図)
著作者の感情や良心といった、気持ちや心を保護
(2)著作財産権(P44図)
著作物に対する財産的なものを保護
(3)ホームページの知的財産権
著作物の具体的な例示には入ってないが、創作性があれば
著作物として保護される
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1-2法務
1-2-1知的財産権
②産業財産権法規(P45図)
工業製品のアイディアや発見、デザイン、ロゴマークなどを
独占的に使用する権利
③不正競争防止法
不正な競争行為を規制するために制定された法律
営業秘密やアイディアの盗用、商品の模倣、不利な風評を流すな
どの行為
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1-2法務
1-2-1知的財産権
④ソフトウェアライセンス(P46図)
ソフトウェアの購入者に対して許諾する、ソフトウェアを
使用する権利
(1)ソフトウェアと著作権
(2)ソフトウェアのコピーの禁止
(3)ライセンス契約
21
1-2法務
1-2-1知的財産権
⑤その他の権利
明文化された法律はないが事実上認められている権利
(1)プライバシー権
個人の私的生活を秘匿し、人としての尊厳を守る権利
(2)肖像権
写真やVTRなどに撮影したり、絵などに描かれたりした
個人の像を守る権利
(3)パブリシティ権
芸能人や著名人、スポーツ選手などに認められる権利
22
1-2法務
1-2-1知的財産権
(Keyword)
特許法、実用新案法、意匠法、商標法
(関連問題)
IP2009秋/問021 IP2009春/問009 IP2009春/問015
IPサンプル/問005 IPサンプル/問010
23
1-2法務
1-2-2セキュリティ関連法規
(Point)
・法律で定められた不正アクセスとはどのような行為である
かを理解する。
・不正アクセス禁止法(P48図)
不正アクセス行為の禁止に関する法律
①他人の識別符号を無断で入力する行為
②識別符号以外の情報または指令を入力する行為
上記①②の罰則 1年以下の懲役・50万円以下の罰金
③不正アクセス行為を助長する行為
上記③の罰則 30万円以下の罰金
24
1-2法務
1-2-2セキュリティ関連法規
(Keyword)
不正アクセス、不正アクセス禁止法
(関連問題)
IP2009秋/問011 IP2009春/問024 IPサンプル/問006
25
1-2法務
1-2-3労働関連法規・取引関連法規
(Point)
・身近な労働関連法規、取引関連法規の概要を理解する。
①労働関連法規
(1)労働基準法(P49図)
労働者の最低基準を定めた法律
(2)労働者派遣法(労働者派遣事業法)
労働者派遣事業者の適正な運営と派遣労働者の就業条件に
関する法律
派遣と請負(P50図)
・派遣・・・派遣先の指揮命令の下で派遣先の労働に従事
・請負・・・請負元の指揮命令の下で請負先の労働に従事
26
1-2法務
1-2-3労働関連法規・取引関連法規
①労働関連法規
(3)守秘義務契約
機密情報に触れる可能性のある者に対し、目的以外に使用
したり、第三者に漏えいしないことを約束する契約
(4)契約類型(その他の業務上の契約が必要なケース)
・委任契約(何らか処理が行われた場合の報酬が支払われる)
・請負契約(業務が完成した場合に報酬が支払われる)
・雇用契約(労働力を企業に提供するかわりに報酬を得る)
②取引関連法規
(1)下請法 下請業者の利益を守るための法律
(2)PL法(製造物責任法)
製造物の欠陥から消費者を守るための法律
27
1-2法務
1-2-3労働関連法規・取引関連法規
(Point)
・身近な労働関連法規、取引関連法規の概要を理解する。
①労働関連法規
(1)労働基準法(P49図)
労働者の最低基準を定めた法律
(2)労働者派遣法(労働者派遣事業法)
労働者派遣事業者の適正な運営と派遣労働者の就業条件に
関する法律
派遣と請負(P50図)
・派遣・・・派遣先の指揮命令の下で派遣先の労働に従事
・請負・・・請負元の指揮命令の下で請負先の労働に従事
28
1-2法務
1-2-3労働関連法規・取引関連法規
(Keyword)
労働基準法、労働者派遣法、守秘義務契約
委任契約、請負契約、雇用契約、下請法、PL法
(関連問題)
IP2009秋/問023 IPサンプル/問007
29
1-2法務
1-2-4その他の法律・ガイドライン・技術者倫理
(Point)
・企業の規範に関する考え方を理解する。
・行政機関に対す情報公開請求の基本的な考え方を理解する。
①コンプライアンス
法令遵守、企業倫理や行動規範といったルールについても遵守
(1)個人情報保護法(P53図)
個人情報の実用性に配慮しつつ、個人の権利や利益を保護
・個人情報保護法の背景
情報化社会の進展、インターネットの普及
・禁止行為と罰則
30
1-2法務
1-2-4その他の法律・ガイドライン・技術者倫理
①コンプライアンス
(2)迷惑メール関連法
不特定多数の人に大量に送信するトラブルを防ぐ目的
(3)プロバイダ法
サーバ上での個人情報の流出や誹謗中傷の掲載などに対応
(4)各種基準
・コンピュータウィルス対策基準
・コンピュータ不正アクセス対策基準
・システム管理基準
(5)情報倫理
情報化社会において注意するべき情報モラル、情報マナー
・ネチケット
31
1-2法務
1-2-4その他の法律・ガイドライン・技術者倫理
②コーポレートガバナンス(企業統治)
企業や組織の不祥事を防止し、企業活動の監視や経営の透明性
健全性をチェックする仕組みを制定
③行政機関への情報開示請求
32
1-2法務
1-2-4その他の法律・ガイドライン・技術者倫理
(Keyword)
コンプライアンス、個人情報保護法、迷惑メール関連法
プロバイダ法、情報倫理、コーポレートガバナンス
(関連問題)
IP2009春/問001 IP2009春/問002 IPサンプル/問008
33
1-2法務
1-2-5標準化関連
(Point)
・標準化の意義を理解する。
・標準化団体が行っている標準化の身近な例を把握する。
①標準化
業務の利便性や意思疎通を目的として制定
②標準化団体と規格
(1)ISO(国際標準化機構)
(2)IEC(国際電気標準会議)
(3)IEEE(米国電気電子学会)
③ITにおける標準化の例
・JANコード
・QRコード
34
1-2法務
1-2-5標準化関連
(Keyword)
ISO、IEC、IEEE、W3C、JIS
JANコード、QRコード
(関連問題)
IP2009秋/問001 IP2009春/問008 IPサンプル/問009
35
1-3章末問題
問題1-1から問題1-10
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