R C - 三菱化学

R レポート2005
C
四日市事業所のレスポンシブル・ケア活動
三菱化学(株)四日市事業所の紹介
事業所長ご挨拶
四日市事業所では、2005年度からの3ヶ年計画
として、「TRY2007」、すなわち信頼、競争力、
生産技術力の向上に向けて、30社以上にわたる
グループ企業を含めた四日市事業所全体として邁
進していく活動をスタートさせました。
とはいえ、事業所運営の根幹は、何と言っても
「安全安定操業」です。私たちは、化学物質を扱う
企業が研究開発から生産、物流、廃棄までのす
べての段階で自らの責任により対処する自主管
理活動である「レスポンシブル・ケア(RC)活動」
に取り組み、保安、環境、品質等においてトラブ
ル・事故を起こさないよう万全を期します。
所在地
主要製品
三重県四日市市東邦町1番地
アクリル酸、アクリル酸エステル
1,4-ブタンジオール、THF
PTMG、PET樹脂、PBT樹脂
エトキシレート
カーボンブラック、合成ゴム
シュガーエステル
グリセリン脂肪酸エステル
触媒、電解液
カラートナー原料
各種ファインケミカル製品
2
敷地面積
工場面積 約200万m
従業員数
四日市事業所 約1,100名
関係会社 約1,100名
合計 約2,200名
沿革
ISO取得
四日市事業所
事業所長
池浦 富久
昭和28年 7月 三菱化成工業(株)四日市工場稼働
昭和34年 5月 三菱油化(株)四日市工場稼働
平成 6年10月 三菱化成(株)と三菱油化(株)が合併し
三菱化学(株)四日市事業所として発足
ISO9001 (品質) 1995年1月13日
ISO14001(環境) 1999年7月26日
-1-
四日市事業所の
レスポンシブル・ケア(RC)活動
RC活動とは
RC活動の実施項目
保安防災
設備災害の防止に努めます。
環境保護
働く人々の安全や、地域の皆さんの健康
や環境を守るため、化学物質の製造から
廃棄までの全ライフサイクルにわたり、環
境や安全の対策を講じる自主管理活動
労働安全
地域社会の環境を考慮した
事業活動に努めます。
働く人々の安全と健康を
守ります。
品質保証
お客様が安心して使用でき
る製品を提供します。
化学品安全
取扱者の安全を守ります。
コミュニケーション
(成果公表、対話)
社会
四日市事業所の環境方針
1.地域環境、地球環境の保護に関して、環境マネジメントシステムを確立し、
管理の向上を図ると共に環境目的・目標を設定し、継続的改善に努める。
2.環境に関する法律、規制、協定などを遵守し、生産活動における環境側面
を考慮し、汚染の予防と大気汚染物質の排出量削減等の環境負荷の低減
に努める。
3.原材料、エネルギー等の効率的使用と資源のリサイクル、廃棄物の削減に
努める。
4.環境負荷の少ない製品やプロセスの開発、製造技術と化学品安全、品質の
維持、向上に努める。
5.地域社会との共生に努める。
-2-
環境負荷低減活動
四日市事業所では、環境を守るため、環境マネジメントシステム(ISO14001)
を活用し、大気や水域への化学物質の排出量削減及び産業廃棄物削減など、
継続的に環境負荷低減に努力しています。
コイやアヒルが飼えるくらい
きれいな水にして海に戻し
ています
水質
(t/y)
排水COD排出量の推移
(有機物による水質汚濁の指標)
4000
3500
※COD;化学的酸素要求量
3000
2500
2000
1500
1000
500
0
総合貯水池
1970 1980 1990 2000 2002 2003 2004
大気
(t/y)
窒素酸化物(NOx)排出量の推移
(光化学スモッグの原因物質)
7000
6000
排煙脱硝装置や低NOxバーナーの導入
及び燃料転換などにより、排出量の削減に
取り組んでいます。
5000
4000
3000
2000
1000
0
1970 1980 1990 1995 2000 2002 2003 2004
(千t/y)
二酸化炭素(CO2)排出量の推移
(温室効果ガス)
CO2排出量は、省エネルギー対策の実施
に加え、エチレンプラントの停止('01年1月)
などにより、1990年に対して、約50%まで削
減しています。
今後、既存プラントの省エネルギー対策に
一層取り組んで行くと共に、CO2排出量の少
ないクリーンな燃料への切り替えなどにより
CO2の排出量削減に取り組みます。
2500
2000
1500
1000
500
0
集合煙突
1990 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2003 2004
-3-
大気
有害大気汚染物質(優先取組物質)排出量削減の取り組み
有害大気汚染物質の排出量削減として、設備や装置の改善に努め、確実
に排出量は減少しており、今後も削減努力をつづけます。
各物質毎の排出量削減の推移
100
100
1,3-ブタジエン
80
60
60
40
40
20
20
0
0
1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
100
100
塩化ビニルモノマー
80
80
60
60
40
40
20
20
0
アクリロニトリル
80
0
1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
廃棄
物
ベンゼン
1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
産業廃棄物については、その発生量の削減(Reduce)、再利用(Reuse)、
リサイクル(Recycle)に取り組んでいます。
2004年度は環境対策工事のための焼却炉休止の影響もあり、対前年に
比べ増加となりましたが、今後も産業廃棄物の削減に取り組んでいきま
す。
外部最終処分量の推移
12000
10000
8000
6000
4000
2000
0
1995
1996
1997
1998
1999
2000
-4-
2001
2002
2003
2004
2008
予定
環境汚染物質排出・移動登録(PRTR)への取り組み
PRTR(Pollutant Release and Transfer Register:環境汚染物質排出移動登録)とは、
有害性のある多種多様な化学物質が、どれくらい環境中に排出されたか、また廃棄物として
どれくらい移動されたかというデータを把握し、集計し、公表する仕組みです。
当事業所では、日本化学工業協会が自主的に始めた活動に参加し、1996年から284物質
を対象に調査を開始し、1999年からはPRTR法対象物質354物質を加えた480物質を対象に
調査を行っています。そのうち、2004年度は、50物質が報告対象物質となりました。
本年度、事業所で排出量の最も多いテトラヒドロフラン削減対策設備の導入を決定、また、
その他の物質についても排出量削減の取り組みにより、2006年度は2004年度に対して、
半減する予定です。
総排出量の推移(日本化学工業協会+PRTR法対象物質)
1200
1000
800
600
400
200
0
1996
1998
2000
2002
2004
2006
予定
2004年度化学物質の排出・移動量(排出量の多い上位品目)(トン/年)
日本化学
工業協会
NO
143
75
1096
207
115
3
150
139
272
10
68
183
183
199
190
177
110
PRTR
法政令
番号
283
102
77
227
177
93
7
299
268
排出量(t)
物質名
大気
238.06
90.71
1.00
32.88
25.42
20.80
13.22
10.01
7.40
4.92
4.54
4.36
4.20
3.54
2.67
1.73
1.60
テトラヒドロフラン
アセトン
ふっ化水素及びその化合物
メチルアルコール
酢酸ビニル
塩化ビニル
トルエン
スチレン
クレオソート類
クロロベンゼン
アクリロニトリル
n−ブチルアルコール
イソブチルアルコール
ベンゼン
イソプロピルアルコール
1,3−ブタジエン
混合酢酸ブチル
-5-
水域
0.00
0.00
51.00
0.00
0.00
0.70
0.00
0.23
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
排出量
合計
(t)
238.06
90.71
52.00
32.88
25.42
21.50
13.22
10.24
7.40
4.92
4.54
4.36
4.20
3.54
2.67
1.73
1.60
移動量
(t)
24.00
1.41
3.63
0.00
0.00
0.00
0.47
42.82
0.00
0.00
0.00
0.00
2.07
0.00
4.10
0.00
0.00
保安防災・労働安全活動
保安防災への取り組み
事業所の保安事故件数推移
6
2003年12月に高圧ガス保安法における認定
事業者制度に基づく認定事業所の権利を取得し
たことに伴い、より一層の保安レベル向上をめざ
し保安管理はもちろんの事、運転面、設備面の管
理レベルの向上・強化に事業所一丸となって取り
組んでいます。
(単位:件)
5
4
3
3
2
2
1
1
1
0
0
95
96
97
98
99
0
0
0
0
0
00
01
02
03
04
防災訓練の実施
消防操法競技会
事業所の自衛消防隊員の日頃の訓練成果
を確認する目的で、年1回消防操法競技会を
実施しています。
本年度は四日市市南消防署の方に来場い
ただき、競技の審査と救急の模範演技をして
いただきました。
事業所防災訓練風景
労働安全への取り組み
ゼロ災害
ヨシ!
事業所の休業度数率の推移
1.4
(休業度数率;労働時間100万時間当たりの休業災害件数)
1.2
製造業
0.99
1
化学工業
0.8
0.88
0.6
0.39
0.4
0.2
四日市事業所
0
95
96
97
98
99
00
01
02
03
04
-6-
2004年度は年間ゼロ災害を達成しました。
2005年度も引き続き「年間ゼロ災害の達成」
を目標に 「ルール遵守でゼロ災害 グループ
ワイド゙な連携で信頼勝ちとる四日市」をスロー
ガンとして掲げて、コミュニケーションの充実を
図り、様々な安全活動を展開しています。
地域とのコミュニケーション
四日市事業所は、地域と一体となった事業所として、地域の皆様とのコミュニケーション強化を図り、
地域社会への貢献を目的とした活動を展開します。
地域広報誌の発行
地域の皆様への広報誌として、毎年1月と7月に
発行し、三菱化学四日市事業所の新しい事業の
状況やグループ会社紹介、地域とのふれあい行
事などの情報を提供しています。
パソコン教室
ゴミゼロ運動
地域貢献
コミュニケーション
鈴鹿川清掃
鈴鹿川清掃
納涼祭
四日市事業所のホームページを開設しました。
HPアドレス http://www.m-kagaku.co.jp/yokkaichi/index.html
-7-
資源循環型社会をめざして
生分解性プラスチックの研究開発を進めています。
プラスチック
GS Pla
三菱化学では次世代のプラスチック「生分解性プラ
スチック(GS- Pla)」の研究開発を進めています。
生分解性プラスチックとは、土の中で微生物の働き
により水と二酸化炭素に分解されるプラスチックのこと
で、現在のところ農業用フィルムなどとして出荷してお
り、廃棄物問題の解決策の一つとして注目されていま
す。
生分解マルチフィルムを用いた作業イメージ
さらに三菱化学では、「GS-Pla」の
原料となるコハク酸を、従来の石油由
来の物質から、とうもろこしやサトウキ
ビなどの植物からつくり出す研究を味
の素株式会社と共同で進めています。
四日市事業所川尻地区でリサイクル事業を展開しています。
OA機器リサイクル事業
会 社 名 ;㈱リサイクルテック中部
操業開始;2003年9月
事業内容;廃棄されたパソコン等のOA機器を分解、分別しリサイクルします。
家電リサイクル事業
会 社 名 ;中部エコテクノロジー㈱
操業開始;2005年4月
事業内容;使用済みのテレビ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機を分別回収しリサイクル
します。
プラスチックリサイクル事業
会 社 名 ;鈴鹿富士ゼロックス㈱
操業開始:2006年4月予定
事業内容;廃プラスチックを分別、破砕、混練、ペレット化により再生プラスチックを製造します。
事業所「資源くるくる」活動紹介
資源くるくる活動とは、事業所内で発生する一般ゴミの分別資源化活動です。
一般ゴミとして、種々の紙類、プラスチック、PETボトル、缶やビンなどがあり、従来
事業所内の焼却炉で燃焼処理したり、外部で埋立て処理していたゴミの再資源化に取
り組んでいます。
この活動は、事業所内で働く従業員全員の活動として、2002年9月から取り組んで
います。
-8-
女性サークル”とびまるこ”活動紹介
”とびまるこ”は地域貢献・環境保護・業務効率化を目的として、
活動している女性サークルです
○○
環境への取り組み ○○
事務用品等について環境にやさしいエコ商品購入の推進を行っています
事業所内発表会で グリーン購入 について説明
クイズを交えた発表とエコ商品の展示を行い、グリーン購入とエコ商品
について従業員の意識を高めました。
〔クイズ風景〕
「エコ学習会」開催
環境保護とエコ商品に関する説明や最新のエコ商品の紹介、購入
方法等について事業所内で意見交換を行い、
エコ商品の購入の推進をしています。
〔学習会風景〕
事務用品見直し
事業所内で使用されている事務用品を
可能な限り(エコ商品がある物は全て)エコ商品に切り替えました。
牛乳パック、古紙等を
配合したノート
合成ゴムを使用した消しゴム
○○
地域との つながり ○○
地域の皆様との ふれあい を大切にしています
ベルマーク・古切手収集ボランティア活動
事業所全体で収集しています。
お届けした古切手は車椅子等の購入に、ベルマークは教育機器の購入に役立てられています。
<ベルマーク>
(古切手/g)
四日市社会福祉協議会へ
【 2004年度実績 】
近隣の小学校へ
1200
3000
1000
2500
800
2000
600
1500
400
1000
200
500
0
0
4,5,6月
7,8月
9,10,11月
古切手
12,1,2月
3月
ベルマーク
夏休み子供事業所見学会開催
〔 ○×クイズ風景 〕
事業所周辺の小学生と保護者の方々を対象に事
業所見学会を開催しました。
「四日市事業所 オリジナル ○×クイズ」や
紙芝居を使った事業所見学等で楽しく
三菱化学四日市事業所に親しんでいただきました。
アンケート結果
無回答
4%
普通
15%
良かった
81%
参加した感想
○×クイズ
32%
事業所紹介
ビデオ
13%
事業所見学
32%
展示室見学
23%
一番良かったもの
安全PRビラ作成
素朴な疑問に対してわかりやすく解説した
「四日市事業所安全PRビラ」を作成し
事業所見学や地域行事の際に地元住民の皆様へお配りしています。
〔 展示室見学風景 〕
わからない
8%
参加したい
92%
また参加したい?
(ベルマーク/点)
<古切手>
輝く集団、誇れる技術、さらなる飛躍へ四日市
三菱化学株式会社四日市事業所
〒510-8530 三重県四日市市東邦町1番地
http://www.m-kagaku.co.jp/yokkaichi/index.html