スウェーデンの多国籍企業による 環境経営

スウェーデンの多国籍企業による
環境経営
総合政策学部四年
井上まゆ
発表の流れ
Ⅰ.研究の目的
Ⅱ.なぜスウェーデンか
Ⅲ.スウェーデンの多国籍企業による環境経営
1.スウェーデンにおける企業と環境に関す
る法整備
2.環境経営の例:ボルボ社
Ⅳ.ナチュラルステップとは
Ⅴ.今後の課題
研究目的
スウェーデンの多国籍企業が、国民の環境意
識がそれほど高くない国へ対外進出を行う
際に、スウェーデンでは行われていた環境経
営にどのような変化が現れるか。
なぜスウェーデンか
①多国籍企業の多さ
• 国民一人当たりの多国籍企業の数は
世界トップ
②環境先進国
• ナチュラルステップという珍しいシステム
• 環境意識の高い国民
• 厳しい環境ラベル
• 「人間社会と自然がどのくらいバランスよく共存
しているか」という調査で世界第一位
スウェーデンの多国籍企業による
環境経営
企業と環境に関する法整備
1989 ナチュラルステップ創設
1990 容器包装類に塩化ビニール禁止
1991 環境税、エネルギー税、窒素税、電力生産税、
炭素税、硫黄税
1994 製造物責任法
90年代初頭の大不況
+
1997 環境法典 汚染者負担の原則
環境問題が顕著
1998 自動車に製造者責任の原則
↓
2001 家電製品に製造者責任の原則
環境経営は生き残るために
不可欠
企業と環境に関する法整備は
過去10数年の間に急速に進んだ
環境経営の例:VOLVO社
• 1989 環境優先戦略ESPを開発、導入
• 1994 環境管理システムVEMSを導入
• 1998~ 第三者認証機関の認証を受けた
「環境製品宣言書」を発行
• 「環境に対する対話」トレーニング
など
1989 環境優先戦略ESP
天然資源の使用
原料
輸送
材料と
エネルギー
生産
輸送
製品使用
輸送
ごみ処理
製品のライフサイクル全般に渡る
環境への影響を数値化する
環
境
へ
の
影
響
1994 環境管理システムVEMS
<環境管理システム>
事業活動に伴う環境への負荷を評価し、
環境に関する目標や実施計画を掲げ、 ボルボの事業体
94%
その達成度や実施状況を監視するシステム
英国BS7750
EUのEMAS
ISO14001
ボルボ社はこれらを全て包括する
環境基準を設定
ナチュラル・ステップ
•
•
•
•
1989設立 環境保護団体
持続可能な社会を構築するためのガイドラインを提唱
50人の著名な研究者のコンセンサスドキュメント
スウェーデン・マクドナルド社、エレクトロラックス社、
IBM、ナイキなど多くの大企業
• 多くの有名な芸能人、スウェーデン国王の後援
• スウェーデンの全家庭と学校に環境教育のための教
材を配付
研究者、企業経営者、各界の著名人、
一般国民が一同に環境経営を進める動き
これまでのまとめ
• スウェーデンでは過去10数年の間に、企
業が環境に配慮した経営を行うことは必須
となった。
• スウェーデンの中でも環境経営に先進的
な企業は、外国や国際機関の認証も包括
するような環境基準を定めている。
• 環境保護団体が、環境経営促進に大きく
貢献した。
しかし
• スウェーデン国内で環境に配慮した経営を
行っている企業の外国での企業活動
は、、?
どうやら外国においても同じように環境経営が
行われているとは言えなさそう
今後の課題
• 多国籍企業の分類
• 分類ごとに、本国の環境経営が外国でどれだけ
反映されているかを明確にする。
• その結果の原因
• 外国で環境経営を行うことの利点、問題点、その
解決策を探る。
大
中
小
結果
?
?
?
原因
?
?
?
参考文献
・「弁護士がみた北欧の環境戦略と日本」2001 自治本研究
社
・「ナチュラル・ステップ」 K・H・ローベル 1996 新評論
・「ナチュラル・チャレンジ」 K・H・ローベル 1998 新評論
・「地球環境時代の国際経営」安室憲一編著1999 白桃書房
・「北欧スタイル 快適エコ生活のすすめ」 高見幸子著 2000
オーエス出版
・「環境経営 ゼロマネジメントへの挑戦」 1999 日本経済新聞
社編
・「多国籍企業の意思決定と行動原理」2003 折橋靖介 白桃
書房
・http://www.qol-online.jp/topic/qol03.html#9
・http://www.ecology.or.p/member/special/9907.html
・http://www.netjoy.ne.jp/~lena/
・http://www.tnsj.org/tnsj/tnsjdata/f01.htm
・http://emf.nikkeibp.co.jp/emf/keyword/management/
・http://www.mcdonalds.se/
・http://www.v-eco.com/top.html
・http://www1.kinjo-u.ac.jp/~tito/event/sweden/report.htm
・http://www.sccj.org/japan2.htm