私たちは 人と地球の 幸せと 健康を守ります

(2014年度報告)
私たちは 人と地球の
幸せと 健康を守ります
発行日:2015年8月4日
ごあいさつ
(株)日立メディコは、人類の健康を担う医療機器を開発・製造し、世界の国々の医療に
貢献すべく活動をしておりますが、地球環境の保全が全人類の幸せと健康に直接かかわる
重要課題であることを認識し、環境との調和を経営の最重点課題の一つとしてとらえ、
環境問題に取組んでおります。
最近の異常気象が示すように、環境問題は今や一部の専門家の懸念事項に留まらず、
我々一般市民が日常生活の中で感じられるほど切迫し、深刻化した状況になってきました。
当社も地球温暖化防止に向け、開発・生産過程でのCO2排出削減と消費エネルギー削減等
の直接的取り組みの強化はもとより、開発製品自体の省エネ・省資源を始めとした社会的
環境負荷の低減を推進しております。
2014年度は、日立グループの環境適合製品として新たに1機種を加えるとともに、夏季節
電運動の強化、産業廃棄物リサイクルの拡大による再資源化率の向上、改正省エネ法への
対応および社会貢献としての環境美化運動を継続しました。
また、千葉県環境保全協議会、柏市環境保全協議会、柏市環境審議会等の地域の関係
団体とも密接に連携をとり、地域の環境保全、ひいては地球規模の環境の改善に努力して
まいります。
この環境レポートを通じ、日立メディコの環境保全活動をご理解いただきますと共に、
皆様のご指導とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
環境管掌取締役 田上 正彦
1.環境保全活動
1.1
環境適合製品
●新製品を環境適合製品アセスメント*1 により評価し、点数が基準を
満たした製品を日立グループの環境適合製品としています。
'14年度は1機種を追加しました。
移動型X線装置
Sirius Starmobile tiara
ワイヤレス・フラットパネルX線検出器を搭載したDR方式*2 を採用するこ
とで、画像記録用の専用カートリッジを交換することなく追加撮影や複数枚撮
影が可能です。
また、独自のモノタンク式X線発生装置によりコンパクトなボディーを実現、
従来品(2010年度製品)と比較して製品重量を約20%削減、省資源化しました。
*2 Digital Radiographyの略。被写体を通過して照射されるX線エネルギー
を電気信号に変換し、X線透視画像として再構成する方式。
(*1)環境適合製品アセスメントとは・・・
日立グループ独自の「環境適合設計アセスメント指針」で定める8項目にわたる評価を行い、基準を満たした
製品をいいます。
【アセスメント評価項目】
減量化/長期使用性/再生資源化/分解・処理容易性/環境保全性/省エネルギー性/情報提供/包装材
1.2
ゼロエミッションの継続:再資源化率98%,最終処分率0.1%以下を維持
●工場などから排出される事業系廃棄物の循環的な利用を推進し、再資源化率の向上を図っています。
また、埋め立て処分量を限りなくゼロに近づける「ゼロエミッション*3」活動により、日立メディコでは
2008年度より最終処分率0.1%以下を維持しています。
'14年度の廃棄物等発生量は、前年度に比べ約100t増加しましたが、これは生産量増加によるものです。
(*3)ゼロエミッション:当該年度最終処分率(埋め立て処分量/廃棄物等発生量)0.5%以下と定義
再資源化率 98%を維持
最終処分率
0.1%以下を維持
1.3
夏季節電活動:CO2排出量削減
●'14年度は、'11年度の東日本大震災の影響による電力不足に対応した節電運動を継続しました。
柏事業場では、以下の節電運動を継続実施しました。
◆照明の間引き・空調設備の運転管理徹底・PC節電設定強化
◆給湯器の停止・温水シャワートイレの停止
◆自動販売機の削減
電力使用量全体は前年度と同程度に抑えられました。
CO2排出量の減少は、CO2換算係数の大きい重油から
CO2換算係数の小さい都市ガスへの燃料転換によるものです。
本社ではハイブリット車の導入推進によるCO2削減を
継続しており、エコドライブによる運転指標をかかげ、
さらなる削減に努めています。
また、安全運転分析ソフト(SAFE)を導入し、
“ 安全運転=エコ運転 ”の認識を高めています。
1.4
化学物質管理:取扱いに重点をおいた管理を継続
●日立グループ内で目標を定め、使用している化学物質使用量・排出量等を管理しています。
また、新規に使用する化学物質についても、環境規則に従い使用前に化学物質の性質、有害性、取り扱い方法などを
事前に審査し、適正に管理しています。
2.環境CSR:「企業の社会的責任」
日立メディコでは、製品の開発・設計段階から廃棄までの全ライフサイクルにおいて、環境規制に対応した製品
づくりを行っています。ライフサイクルの各ステージでさまざまな国内外の環境規制に対応するとともに、製品
における環境負荷の低減を目指したグローバルなモノづくりに取り組んでいます。
開発・設計
対象
規制
・RoHS指令
・REACH規則
・ErP指令
・WEEE指令
調達
流通
製造
・RoHS指令
・REACH規則
使用
・RoHS指令
・改正省エネ法
廃棄
・ErP指令
・WEEE指令
リサイクル
<用語解説>
・RoHS指令 :電子・電気機器における特定有害物質(鉛,水銀,カドミウム,六価クロム,ポリ臭化ビニフェル,ポリ臭化ジフェニルエーテル)
の使用制限についての欧州連合(EU)による指令
⇒ 2014/7/22より医療機器適用開始
・WEEE指令 :廃電気・電子機器の回収とリサイクルを製造・輸入事業者に義務付けるEU指令 ⇒'06年から対応済
・REACH規則 :化学物質(高懸念物質)の登録、安全性の評価、使用認可および使用制限を生産者に義務付けるEU規則
⇒'08年から対応済
・ErP指令
:環境配慮設計(省エネルギー化)を義務付けるEU指令、段階的に施行 ⇒現在医療機器は適用外
・改正省エネ法:工場・事業所単位から企業単位へのエネルギー管理へ変更
⇒'10年から対応済(支店・営業所含む全社対応)
3.環境活動レベルの向上
GREEN21-2015
「GREEN21-2015」活動は、日立グループ 全体の環境活動の継続的改善、活動レベルの向上を
目的に展開しています。
「エコマネジメント」「エコマインド」など8つのカテゴリーを各100点満点で評価し、2015年度
までに合計640ポイント達成に向けて改善を行なっています。
● 活動期間:2011年度~2015年度
● 評価方法:絶対点
● 目標値(GP): 右表参照
カテゴリー
年度
2011
2012
2013
2014
2015
グリーンポイント
日立グループ目標
384
448
512
576
640
グリーンポイント
日立メディコ実績
412
453
514
579
-
14年度
日立メディコ 実績
日立メディコ レーダーチャート
環境経営
86
1. 環境経営
2. 環境経営・製品事業戦略
73
3. 環境経営・サプライチェーン
77
4. エコマインド
80
5. エコプロダクツ
65
6. 地球温暖化防止
67
7. 資源循環
79
8. ステークホルダーとの
環境協働
52
合計
579
100
ステークホル
ダーとの環境
協働
資源循環
環境経営・
製品事業戦略
0
地球温暖化
防止
環境経営・
サプライ
チェーン
エコマインド
エコプロダクツ
(日立G)目標
14年度
日立メディコ 実績
4.その他の環境活動
◆社会貢献活動◆
日立グローバルライトダウンキャンペーン 【'15.3.28】
[ 消灯前 ]
[ 消灯後 ]
日立グループでは、世界自然保護基金(WWF)
が主催する「Earth Hour」に参加し、
現地時間20時30分から21時30分の1時間、
世界各地の日立の看板、オフィスの照明、
各製造拠点の構内外灯などの灯りを消して、
地球環境について考えました。
(株)日立メディコでも、柏事業場及び海外
の日立医療系統(蘇州)有限公司(中国 江蘇省)
でこのキャンペーンに参加しました。
日立医療系統(蘇州)有限公司 屋外灯
環境美化運動【'14.5.22】
『愛汗クラブ』が主催となっている活動で、毎月工場周辺の清掃
を行っています。
一年に一度、最寄駅である「柏たなか」駅から工場までの通勤
経路を、従業員がゴミを拾い歩き、広範囲にわたる環境美化
運動を展開しています。
また、HTA(日立メディカルテクニカルアカデミー)に
おいては、建屋周辺の除草作業を毎月実施し、近隣の方の
通勤・退勤時を気持ちよく迎えられるよう引き続き心がけていま
す。
さつき祭【'14.5.24】
◆主な取組み◆
・認証取得
1997年 柏サイト ISO14001認証取得
1998年 大阪工場 ISO14001認証取得
1999年 柏サイト適用拡大(茂原分工場,メディカルフォーラム柏)
2003年 本社サイト ISO14001認証取得
2005年 柏サイトに大阪サイトを統合し認証更新
2008年 柏サイトに本社サイトを統合し認証更新
2009年~2010年 認証維持
2011年 「柏サイト」から「日立メディコ」へ組織名称変更
2012年~2013年 認証維持
2014年 大阪製造所を柏事業場へ統合し認証更新
(株)日立メディコ 環境本部 環境推進室(柏事業場内)
〒277-0804 千葉県柏市新十余二2-1
電話:(04)7131-4161
毎年、5月に「さつき祭」が行われています。
ここでは従業員並びにその御家族、地域住
民に感謝の意を表し、コミュニケーション
を図る事を目的としています。
来場者にはゴミの分別協力をお願いし、恒
例の「環境クイズ」への参加を呼びかけま
した。
2013年度に引き続き、グリーンカーテンに
役立てるよう苗を配布しました。
・地域社会との交流
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2005年
電気使用合理化最優秀賞(関東電気協会)
白井町役場との異業種交流会(視察・研修受入)
社外セミナーで柏サイトの活動事例報告
柏市環境フォーラムで活動事例報告
柏サイトレポート公開開始
エコアクション21研修会の導入支援活動へ参加
(柏市環境保全協議会/柏商工会議所主催)
2006年 エコアクション21講習会への講師派遣
自治体イニシアティブプログラム説明会
2007年 つくばエンバイロフォーラム視察・研修受入
エコアクション21認証登録審査実施
2010年 柏市環境保全協議会会報に事業所紹介
2011年 千葉県環境保全協議会会報に事業所紹介
2013年 柏商工会議所エコツアー(工場見学)受入れ
2009年~2014年 工場祭(さつき祭)における交流