ミズナラ高品質材生産に応ずる育林プロセスと 森林経営システムの実用

ミズナラ高品質材生産に応ずる育林プロセスと
森林経営システムの実用化試験
(課題番号
12460071)
平成 12 年度~14 年度科学研究費補助金( 基盤研究(B)(2) )
研究成果報告書
平成 15 年 5 月
(2003 年 5 月)
研究代表者
今 田 盛 生
(九州大学大学院農学研究院
教授)
研
究
組
織
研究代表者:
研究分担者:
今田
吉田
溝上
寺岡
國崎
岡野
井 上
井上
村上
盛 生(九州大学 大学院農学研究院 教授)
茂二郎(九州大学 大学院農学研究院 助教授)
展 也(宮崎大学 農学部 講師)
行 雄(鹿児島大学 農学部 助教授)
貴 嗣(岩手大学 農学部 講師)
哲 郎(九州大学 大学院農学研究院 助教授)
晋(九州大学 大学院農学研究院 助教授) * 1
昭 夫(鳥取大学 農学部 助手) * 2
拓 彦(九州大学 大学院農学研究院 助手) * 2
*1
平 成 13 年 度
*2
平 成 13 年 度 ~ 平 成 14 年 度
交 付 決 定 額
平成 12 年度
2,900
千円
平成 13 年度
2,000
千円
平成 14 年度
500
千円
4,400
千円
合
公
表
計
等
論文題目 Management system for Japanese oak on the Kyushu University Forest
in
著
Hokkaido: 30-years report
者 M. Imada, S. Yoshida, T. Murakami, Y. Mitsuda, T. Okano,
N. Mizoue, A. Inoue, Y. Teraoka, T. Kunisaki and T. Mabuchi
(Journal of Forest Planning に投稿中)
本報告書は,平成 12 年度~14 年度科学研究費補助金(基盤研究(B))
ミズナラ高品質材生産に応ずる育林プロセスと森林経営システムの実用化試験
の研究成果報告書である。
本研究は,150 年計画で進められつつある長期試験研究の当初 30 年間の中問
報告であるが,わが国における有用広葉樹育成に関する研究資料としても非常
に貴重であるので,試験研究の設計・開始からこれまでのすべてが理解できる
よう考慮し,これまでの成果を含めて今回の報告書とした。よって,総目次は
次の通りである。
総
目
次
はじめに
第一部
試験研究の概要と当初 10 年間の結果
1
・・・・・・・・・・・・・
ミズナラの良質大径材生産林分育林工程の実用化に関する研究
1981 年度文部省科学研究費補助金(一般研究(C))研究成果報告書
代表者:今田盛生,課題番号:56560163
第二部
試験研究 30 年間の結果
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
55
第三部
参考資料 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
九州大学北海道地方演習林ミズナラ林分収穫予想表の調整
九州大学農学部演習林集報,26 号,1976 年
73
Management system for Japanese oak on the Kyushu University Forest
In Hokkaido: 30-years report. Journal of Forest Planning 2:43-50, 1996
九州大学研究紹介 18:115-116, 2001
はじめに
九州大学北海道演習林(十勝支庁管内足寄町所在,約 3,710ha)においては,1972
(昭和 47)年度に,ミズナラを主とする広葉樹天然生林へ「ミズナラ構造材保続生産
林への誘導試験林」約 200ha が設定された。
この誘導試験林では,胸高直径 55cm,枝下高 7m(樹高 27m)の通直性に富むミズ
ナラ主伐木が 150 本/ha の本数密度で生立する 150 年生林分(伐期齢:150 年)を目
標林分とし, 「その目標林分を育成するのに必要なミズナラ成長の全過程にわたる
個々の育林作業を,相互の有機的一貫性を考慮して,その成長過程の順に調整しなが
ら結合したー系列」としての「育林プロセス」が設計開発され,その育林プロセスの
実用化試験が継続されつつある。
その育林プロセスの実用化試験と並行して,この誘導試験林約 200ha をー作業級と
想定し,その設計開発された育林プロセスに基づき,
「その作業級からのミズナラ高品
質材保続生産を目指した個々の生産林分配置の時間的・空間的制御システムと,それ
に即応した必要付帯設備の配置方式との統合システム」としての「森林経営システム」
(森林作業法)が設計され,それに「細胞式舌状皆伐作業法」とい名称を付して,そ
れの適用試験も継続されつつある。
前述のミズナラ育林プロセスに組み込まれている伐期齢が 150 年であるのに伴って,
その育林プロセスの実用化試験と細胞式舌状皆伐作業法の適用試験は,1972 年度から
22 世紀の 2121 年度までの 150 年計画として進められつつある。この 150 年計画は,
実際には 10 年を一期とする 15 誘導計画期に分けて実施されつつある。
その 150 年計画の当初 10 年間(第1誘導計画期)の試験結果は,1981(昭和 56)
年度文部省科学研究費による一般研究(C)の研究成果報告書(ミズナラの良質大径
材生産林分育林工程の実用化に関する研究,代表者:今田盛生,課題番号:56560163)
に取りまとめられている。次いで,その当初 20 年間(第Ⅱ誘導計画期まで)の試験結
果は,森林計画学会誌の論文(M.Imada: Management system for Japanese oak on the
Kyushu University Forest in Hokkaido: 20-year report, J.For.Plann., 2:43-50,
1996)として取りまとめられている。
以上の 10 年間ごとの 2 度にわたる試験結果報告を踏まえて,その当初 30 年間(第
Ⅲ誘導計画期まで)の試験結果を取りまとめたのが,この 2000(平成 12)~2002(平
成 14)年度文部科学省科学研究費による基盤研究(B)の研究成果報告書である。
この研究成果報告書は,150 年計画で進められつつある長期試験研究の当初 30 年間
の中問報告ではあるが,わが国における有用広葉樹育成に関する参考資料として,幾
分なりとも貢献できれば,本研究に参画したメンバーの望外の幸せである。
本研究の実行にあたっては,前述の誘導試験林が設定されている九州大学北海道演
習林の現地に勤務されていた多くの教職員および作業員の方々はもとより,九州大学
演習林の関係教職員の方々をはじめ,九州大学森林計画学研究室の大学院生,学部学
生,関係職員の方々には多大のご協力をいただいた。ここに記して,心から感謝の意
を表する。
2003 年 5 月
研究代表者 今田 盛生
試験研究の概要と当初 10 年間の結果
第一部
ミズナラの良質大径材生産林分育林工程の実用化に関する研究
目
次
育林工程の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
生産目標の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
森 林 作 業 種 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
育林工程の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
1
試験林の概況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1 地 況・林 況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
2 森林組織の概況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
4
Ⅰ
1
2
3
Ⅱ
Ⅲ 誘導実施計画の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11
1 計画策定上の基本方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11
2 誘 導 実 施 計 画 表 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12
Ⅳ 更新工程の実用化試験結果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
1 単位工程の施工方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
2 更新現況の調査結果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19
3 所 要 労 働 量 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31
Ⅴ 保育工程の実用化試験結果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36
1 単位工程の施行方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36
2 試
験
結
果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 39
Ⅵ
総 括 的 考 察
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
45
引
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
48
用
文
献
第二部
試験研究 30 年間の結果
目
I
試験研究 30 年間の結果
次
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 55
1
更新プロセスによって得られた1年目のミズナラの稚樹本数 ・・・ 55
2
育林プロセスによって施業された林分の構造 ・・・・・・・・・・ 55
3
実際に育林プロセスによって施業が行われたエリア ・・・・・・・ 59
4
支出、収入と収穫量 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 60
5
結
論 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 61
II
今後の試験計画
参
考
文
献
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 63
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 64
第三部
参考資料
九州大学北海道地方演習林ミズナラ林分収穫予想表の調整
九州大学農学部演習林集報,26 号,1976 年
Ⅰ
緒
言
Ⅱ
調査地の概況
Ⅲ
ミズナラ天然生林の生長推移
Ⅳ
ミズナラ施業林分の間伐技術体系
Ⅴ
ミズナラ施業林分の生長予測
Ⅵ
収穫予測表の調製
Ⅶ
本収穫予測表の検討
Ⅷ
摘
要
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
73
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
74
・・・・・・・・・・・・
75
・・・・・・・・・・
80
・・・・・・・・・・・・
82
・・・・・・・・・・・・・・・・・
85
・・・・・・・・・・・・・・・・
88
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
90
Management system for Japanese oak on the Kyushu University Forest
In Hokkaido: 30-years report. Journal of Forest Planning 2:43-50, 1996
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
93
九州大学研究紹介(特色ある研究・活動)2001 年 3 月 No.18
九州大学北海道演習林におけるミズナラ高品質材保続生産林への誘導試験
-試験開始後 20 年間の結果-
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