5 化学平衡 - 公立大学法人 北九州市立大学

一成分、二相共存系での平衡
一成分 固液共存系
氷-水
一成分、二相共存系での平衡
(P126)
一成分、閉じた系における平衡
Tphase 1 = Tphase 2
pphase 1 = pphase 2
・ 平衡に達したのち温度か圧力が変化
→ 式(6.3)が再び成り立つように
各相の相対的な量が変化、平衡が移動
・ 各相の化学ポテンシャルが等しくない
→ 相のうちの一つ(またはそれ以上)が安定ではない
化学ポテンシャルの低い相がより安定な相
安定相
(例) H2O
-10℃
μliquid > μsolid
氷
+10℃
μliquid < μsolid
水
0℃
μliquid = μsolid 水、氷
問
問
解
問
解
問
解
問
解
問
解
6.3 相変化
熱が平衡に与える影響
・ 相変化が起こっている間 系の温度は一定
→ # 相変化は等温過程
# 一つの相がすべて完全に別の相になってはじめて
熱は系の温度を変えるように作用しはじめる
課題 1
P. 187
相変化のエンタルピー
・ 融解,蒸発,昇華 特徴的な熱の出入り
→ 純粋な化合物に対して
融解熱 (heat of fusion)
ΔfusH
蒸発熱 (heat of vaporazation) ΔvapH
昇華熱 (heat of sublimation) ΔsubH
・ 形式的には吸熱過程に対して定義 → すべて正の値
・ 逆方向の相変化にも適用可能
融解熱
融解 ⇔ 凍結、凝固
蒸発熱
蒸発 ⇔ 凝縮
・ 発熱過程に対しては,エンタルピーに負の符号
ヘスの法則における逆の過程と同様
相変化に伴い吸収、放出される熱量
m: 系の成分の質量
添え字 trans : 融解,蒸発,昇華など任意の相変化
ΔtransH: これらの過程に伴うエンタルピー変化
符号
熱の流れの方向を把握し,発熱的であるか吸熱
的であるかを正しく考えて与えることが必要
物質量 n で表す場合
・ 相変化そのもの
本質的に温度一定で起こる
・ 物質の融点や沸点
→ 物質量一定、平衡において二相が共存する系
(温度一定で起こる相変化についてのみ当てはまる)
・ 標準融点、標準沸点以外の温度
→ 式(6.6)は成立しない
(例) 水の変化
相変化
ΔG=0
相変化+温度変化 ΔG≠0
(6.6) からの一つの結論
より、温度一定で起こる相変化では、
書き直して
ΔtransH : ΔvapH, ΔfusH (表にまとめられている)
→ 相変化に伴うエントロピー変化 ΔtransS
符号
吸熱過程であるか発熱過程で判断
問
解
問
解
トルートンの規則
課題 2
P. 188