脈動流が舶用炉の熱水力特性に及ぼす影響の研究 - 海上技術安全研究所

脈動流が舶用炉の熱水力特性に及ぼす影響の研究
原子力技術部
1.緒言
Qは次式に示すような脈動流となる。
舶用炉が事故等で自然循環により炉心冷却を行
Q = Q1 + Q2 sin ωt
う場合、横揺れ等の船体運動を受けると一次冷却
水流れは脈動流となり、炉心流量も動揺周期によ
1)
*村田裕幸, 澤田健一,小林道幸
(1)
脈動振幅:Q 2 及び脈動周期:τ=2π/ωはピストン
ことが知られている。脈動流の及
のストローク及び駆動モーターの回転数を変化さ
ぼす影響を明らかにすることは、受動安全性の概
せることによって、Q 2 :0∼1.5[m 3 /h],周期:2.5
念を取り入れた次世代型舶用炉 2)の安全性にとっ
∼20[sec]の範囲で任意に設定することが出来る。
って変化する
図2に測定部の概略を示す。測定部はスパン方
て重要である。
本研究では、次世代型舶用炉の蒸気発生器ある
向の2次元性が確保されるよう、断面寸法を高さ:
いは炉心部のような複雑流路における脈動流の熱
H=5[cm],幅:W=40[cm]とし、流れが発達するの
水力挙動を明らかにすることを目的として、角柱
に十分な長さ(=4[m])を取っている。測定部に
列・円柱列を挿入した脈動流の可視化実験及び数
は、アクリル製の角柱(d=15[mm])または円柱
値解析を実施した。また、以前実施した舶用炉自
(d c =15.4[mm])が流路高さの中心面上に流れに
然循環実験のデータを整理して、横揺れ時及び定
直交して配置されている。
傾斜時の炉心部平均熱伝達率を求めた。本研究で
U
得られた結果について報告する。
2. 脈動流の可視化実験
図2
図1に可視化実験に使用した脈動流実験装置の
概略を示す。本装置は、可変ピストン方式の脈動
流発生装置 3)∼5)を整流部上流端に接続した回流
水槽である。脈動流発生装置はシリンダー及びピ
ストンから構成され、
スコッチ・ヨーク機構を介し
て駆動モーターの回転がピストンの往復運動に変
換される構造となっている。実験装置本体には貯
水タンクから一定流量:Q 1 が流入するが、脈動流
発生装置からの流入流量はシリンダー容積の変化
に応じて増減する。その結果、測定部の流量:
Header
H
d
L
測定部概略
本実験では、実験装置を循環する水に界面活性
剤を添加したナイロン12粒子(粒径:30ミクロン,
比重:1.02)をごく微量懸濁させ、上部からスリ
ット状のストロボ光を照射して流れ場の観察を行
った。さらに、CCDカメラで撮影した可視化画
像に3時刻パターン・マッチング法によるPTV
を適用してベクトル線図を求めた。
脈動流の検討に先立って、まず定常流中の流れ
場の観察を行った。その結果、角柱列が周期的に
挿入された流れ 6)∼8) では、L/d=6.67,10.0,13.
3の場合には、各々の角柱からカルマン渦がほぼ一
Reservior
定の周期で角柱の上下から交互に放出され、その
P
P
ストローハル数は0.31∼0.33であることが分かっ
P
F
F
た。図3(a)にL/d=6.67,Re=1000の場合のベク
トル線図を示す。この図は、PTVで求めたベク
Piston
図1
400 cm
トル線図をメッシュ補間して表示したもので、角
Test Section
柱上面から剥離した時計回りの渦が下流に流れ去
脈動流実験装置
った後に、角柱下側から角柱の背面に回り込む反
時計回りの渦が次第に発達する様子が分かる。一
方、円柱列を挿入した定常流の場合には、円柱の
方、角柱間距離が短いL/d=3.33の場合(図3(b)
配列ピッチの実験範囲:3.25≦L/dc ≦13.0の全て
参照)には、下流の角柱によって流れが阻止され、
で定常的なカルマン渦の放出が観察された。
次に、円柱列を挿入した脈動流の実験結果 9)∼
角柱背後に回り込んだ流れの一部が下流の角柱前
面によって上流方向に逆流する結果、角柱背後に
11)
弱い循環領域を形成する。主流から角柱背後に回
平均レイノルズ数=1000のときの、ストローハル
り込む流れは非常に不規則で(主流の大半は角柱
数の時間平均値と脈動周期:τの関係を示す。横軸
背後に回り込むことなく下流に流れ去る)、L/d
は無次元脈動周期:St * =d c U/τであり、脈動周
=6.67∼13.3の場合のようなカルマン渦が周期的
期が短くなる程その値は大きくなる。また、図中
に放出される流れとは明らかに性格を異にしてい
の破線は定常流におけるストローハル数を示して
る。図3(b)から、角柱後流域に流れが認められる
いる。図より、脈動振幅:Q 2 /Q 1 =0.19の場合に
ものの、流速が非常に小さい様子が分かる。一
は、ストローハル数は脈動の影響を受けず、定常
について報告する。図4に、L/dc =6.5,時間
流の場合とほぼ同一であることが分かる。可視化
実験でも、この場合にはほぼ周期的にカルマン渦
が円柱から放出されるのが観察された。一方、Q
2
/Q 1 =0.59の場合には、脈動周期が最も長いSt *
=0.081のときには定常流とほぼ同一であるが、St
*
≧0.119ではストローハル数が顕著に減少してお
り、脈動流の及ぼす影響が大きいことが分かる。
脈動が及ぼす効果を検討するため、L/dc =6.5,
時間平均レイノルズ数=1000,Q 2 /Q 1 =0.59,St *
=0.119のときの、断面平均流速(=レイノルズ数)
と円柱後流部のある一点におけるy方向速度の時
間変化を図5に示す。横軸は脈動周期:τで無次
元化した時間である。図より、断面平均流速が増
加する加速時にはy方向速度が小さくなり、減速
図3(a) L/d=6.67の定常流のベクトル線図
時にはy方向速度が大きくなっていることが分か
る。このため、加速時には流れが安定化し、減速
時には不安定化すると考えられる。また、可
0.35
0.3
0.25
St
0.2
Q2/Q1=0.19
Q2/Q1=0.59
Steady Flow
0.15
0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 0.3
St*
図3(b) L/d=3.33の定常流のベクトル線図
図4
ストローハル数と脈動周期の関係
図中の番号は各角柱(上流から順に1,2,3と呼
2000
1500
各角柱に作用する揚力は隣り合う角柱と一定の位
Re
相差を持って同一周期で正弦波状に変動している
ことが分かる。このときの流線図(省略)を見る
1000
と、各角柱からは揚力変動と同一周期でカルマン
渦が放出されていることが分かる。この結果は、
500
*
先に示した図3 (a)の可視化実験の結果と定性的
L/d =6.5, Q /Q =0.59, St =0.119
c
2
00
1
t/ τ
1
2
3
30
と定量的に比較するため、ストローハル数の検討
x/d =2.35, y/d =0
c
20
u [mm/s]
y
に一致する。
次に、定常流に関する数値解析結果を実験結果
を行った 16) (図7参照)。本数値解析では計算
c
u
領域の大きさによって解析結果が変動する場合が
y
10
あるが、図中の解析結果は、実施した数値解析の
うち計算領域を最も大きく取った場合の結果をシ
0
ンボルで表し、計算領域の大きさによる解析結果
-10
図5
0
1
t/τ
2
3
断面平均流速とy方向速度の関係
視化実験から、加速時には円柱後流域が小さくな
り、減速時には大きくなる様子が観察された。
3.脈動流の数値解析
数値解析は、二次元非圧縮のNavier-Stokes方程
#1
10
Lift Coefficient
-20
L/d=6.67, Re=1067
5
#1
#2
#2
#3
CD 5
#3
0
0
CL -5
-5
式及びエネルギー式を差分法によって離散化し、
0
速度・圧力場をSIMPLERスキーム 1 2 ) によ
って解いた。対流項の離散化にはQUICK 13)
図6
を、粘性項の離散化には中心差分を用い、時間に
Drag Coefficient
Reynolds Number
ぶ)に作用する揚力、抗力係数を示す。図より、
-10
2
4
6
8
tU0/d
10
12
揚力係数、抗力係数の時間変化
0.5
関しては陰的差分を用いた。また、境界条件とし
適用し、入口・出口では主流方向の周期性を仮定
した。速度場の周期性を仮定するだけでは断面の
流量は不定であるので、入口・出口の圧力差を既
知として扱うこととし、圧力の境界条件として、
入口・出口の圧力からこの圧力差を差し引いた値
Strouhal Number
て、上下壁面及び角柱表面では滑りなしの条件を
0.4
0.3
0.2
に対して主流方向の周期性が成り立つとした。
L/d=6.67,Re=1067の定常流において各角柱に作
用する揚力係数、抗力係数の時間変化を図6に示
す。図は3つの連続した単位周期領域(区間)を
計算領域とした場合の解析結果 14),15) であり、
0.1
4
Calculation
Experiment
Re=1000, Square Rods
6
8
10
L/d
12
14
16
図7 ストローハル数の比較(定常流)
の変動を誤差棒で示している。図より、L/d=10.0,
13.3では解析結果は実験結果と良く一致している
周期と同一周期で変動していることが分かる。こ
ことが分かる。また、L/d=6.67の場合も、解析結
れとほぼ同条件(時間平均レイノルズ数=1027,
果と実験結果との差は両者における誤差を考慮す
St * =0.142,Q 2 /Q 1 =0.41)の脈動流の実験結果
ると僅かである。以上のことから、数値解析結果
を図8(b)に示す。圧力勾配の振幅は実験結果の方
はL/d=6.67∼13.3の範囲の定常流に関して、定性
がやや大きい(これは、実験結果の方が脈動振幅
的にも定量的にも実験結果とよく一致し、流れ場
比が大きいためである)ものの、流速波形と圧力
を精度よく模擬出来ることが明らかとなった。
勾配波形の位相関係は両者でほぼ一致しているこ
次に、数値解析において入口・出口の圧力差を
とが分かる。また、解析結果において各角柱に作
正弦波状に時間変化させた場合の断面平均流速の
用する揚力係数は、調和振動的な振幅変動を示す
時間変化を図8(a)に示す。このとき、時間平均レ
ものの、一定周期で増減を繰り返しており(図省
*
イノルズ数=1039,無次元脈動周期:St =0.159,
略)、実験結果と同様、各角柱からカルマン渦が
脈動振幅比:Q 2 /Q 1 =0.28であった。断面平均流速
放出されていることが分かった。以上の比較によ
は流路レイノルズ数として無次元表示し、計算領
り、脈動流に関しても、数値解析は実験結果とよ
域中の3つの区間各々における圧力勾配を1∼3
く一致することが明らかとなった。
の番号を付けて示す。図より、入口・出口の圧力
差を正弦波状に時間変化させると、断面平均流速
が周期的に増減し、脈動流となることが分かる。
各区間における圧力勾配は、その波形が脈動
1500
して、横揺れ時及び定傾斜時の炉心部熱伝達率を
10
1000
#1
5
#2
500
#3
0
0
0
1
2
t/ τ
3
4
5
関しては、幾つか報告 20)∼23)があるが、定傾斜、
Reynolds Number
Re
あるいは動揺状態での熱伝達について研究した例
は見当たらない。
図9に舶用炉の横揺れ時自然循環実験に用いた
実験装置の概略を示す。実験装置は一体型舶用炉:
NSR−724)を高さ方向に実寸で、断面方向にはヒ
ーター出力に比例して縮小して模擬した装置であ
り、動揺台に搭載されている。
-500
Hot Leg
Rooling Axis
θ <0
Side B
0
0
-10
-500
0
1
2
t/ τ
3
4
5
断面平均流速と圧力勾配の関係
(a) 解析結果,(b) 実験結果
周期ごとに変動するものの、ほぼ同一位相で脈動
Secondary
Coolant Outlet
6
a te
1 61
500
150r R o
ds
0
10
He
1000
0
20
3 00
Re
12 0
1500
Reynolds Number
Pressure Gradient
(b)
30
θ >0
Side A
Heat Transfer
Tubes
Side A
303
4 38
1 68
6
Cold Leg
153
Side B
5 30
Pressure Gradient
舶用炉の横揺れ時自然循環実験のデータを整理
求めた 17)∼19)。垂直な管群の自然対流熱伝達に
(a)15
-5
4. 舶用炉炉心部の横揺れ時熱伝達特性
Secondary
Coolant Inlet
(Dimensions in mm)
図8
図9 横揺れ自然循環実験装置
図 10 に正立時及び定傾斜時の炉心部平均熱伝
達率を示す。横軸はレイリー数である。図中の破
線及び一点鎖線は El-Genk らの実験結果
20)
であ
は実験結果を良く整理できている。式(2)も本実験
結果と比較的良く一致していると言えるが、式(2)
は炉心部平均熱伝達率を過大評価する傾向を示し
り、
Nu m 0 = 0.178 Ra 0.27
:P/dc =1.5
(2)
Nu m 0 = 0.057 Ra 0.35 :P/d c =1.25,1.38
(3)
ており、レイリー数の増大につれて本実験結果と
の差が次第に増大し、ついには測定誤差範囲を越
えてしまう。また、図から明らかなように、本実
験の範囲では定傾斜時の炉心部平均熱伝達率は正
立時の値と殆ど変わらないことが分かる。
と示される(∴P/d c は燃料棒の配列ピッチ)。本
図 11 に横揺れ時の炉心部平均熱伝達率を示す。
実験結果はデータのばらつきが少なく、正立時の
横軸は動揺のリチャードソン数: Ri R であり、そ
実験データの最適相関式
の値は動揺周期が短くなるにつれて減少する。縦
Nu m 0 = 0.517 Ra 0.207
:P/dc =1.44
(4)
軸は、横揺れ時の平均熱伝達率を正立時の平均熱
伝達率で正規化した値である。図より、Ri R ≦2
では動揺のリチャードソン数の減少に伴って炉心
40
部平均熱伝達率が単調に増加していることが分か
Eq.(3)
35
る。よって、横揺れ運動の慣性効果が増加するに
つれて炉心部の熱伝達は促進されることが分かる。
30
この伝熱促進は横揺れ運動により誘起される炉心
Eq.(2)
25
部の内部流れ(図省略)により起こるものと考え
Num
Eq.(4)
られる。一方、Ri R >2では炉心部平均熱伝達率
|θ |
22.5 °
15 °
0゜
20
15
6× 107
2× 108
108
正立時の値とほぼ同じであることが分かる。
Ri R ≦2の領域における横揺れの効果を詳細に
検討するため、図11の結果を次元解析により整理
したのが図12である。実験結果は0.05<RiR ≦0.3
の範囲ではほぼ一定値であり、動揺のリチャード
Ra
図 10
は動揺のリチャードソン数によって殆ど変化せず、
炉心部平均熱伝達率(正立・定傾斜)
ソン数によって変化しない。よって、この範囲
0.5
3
Num / Num0
2
1
0.9
0.8
0.4
Num / ReR0.5 Pr0.33
QSCR Θ
(40, 15°
)
(40, 22.5°
)
(60, 7.5°
)
(60, 15°
)
(60, 22.5°
)
(80, 15°
)
(80, 22.5°
)
0.3
0.2
Region A
0.1
1
2
10 20
0.15
RiR
図 11
QSCR Θ
(40, 15°
)
(40, 22.5°
)
(60, 7.5°
)
(60, 15°
)
(60, 22.5°
)
(80, 15°
)
(80, 22.5°
)
横揺れ時の炉心部平均熱伝達率
図12
0.05 0.1
Region B
0.3
RiR
1
Region
C
2
横揺れ時炉心部熱伝達率の3領域
5
では炉心部平均熱伝達率は動揺のレイノルズ数:R
おける流量変動と圧力勾配の挙動は実験結果と一
eR のみによって整理され、横揺れの慣性力が炉心
致している。
部熱伝達に支配的な役割を果たすことが分かる。
⑤舶用炉の正立時自然循環における炉心部熱伝達
この結果、横揺れ時の炉心部熱伝達は次の3つの
率はレイリー数によって整理される。また、本実
領域に分類される。(1)熱伝達が横揺れの慣性力に
験範囲では、炉心部熱伝達率は傾斜の影響を受け
よって支配される領域A(0.05<RiR ≦0.3)、(2)
なかった。一方、横揺れ自然循環時の炉心熱伝達
熱伝達が横揺れの慣性力と自然対流との複合効果
率は横揺れ運動によって促進され、動揺のリチャ
に影響される領域B(0. 3<Ri R ≦2)、(3)熱伝
ードソン数により3つの領域に分類される。
達が自然対流に支配される領域C(Ri R >2)。
これらの熱伝達相関式は以下の通りである。
参考文献
0.05<RiR ≦0.3:
Nu m = 0.203 Re 0R.5 Pr 0.33
1)H. Murata et al., Nucl. Eng. Des., 118(1990), p
(5)
0.3<RiR ≦2:
p.141-154
2)日本原子力研究所, 「原子力船研
究開発の現状(1995)」, p.51
3)井口ほか,機論,
51-464, B (1985),pp.1139-1146
Nu m = 0.246 Ri R0.16 Re 0R.5 Pr 0.33
(6)
Ri R >2:
4)角田ほか,
機論,53-486, B (1987),pp.341-348
5)中村ほ
か,機講論,No.922-1(1992-9),pp.163-165
6)
村田ほか,第71回船研講演会,(1998-6), pp.69-74
Nu m = 0.517 Ra 0.207
(4)
7)村田ほか,可視化情報, 19-別 冊 1 (1999-7), pp.
401-404
8)村田ほか,船研報告, 36-6(印刷中)
9)澤田ほか,原子力学会年会要旨集,(1999-3),H
5. まとめ
複雑流路における脈動流の熱水力挙動を明らか
31
10)澤田ほか, 第73回船研講演会, (1999-6),
pp.293-296
11)澤田ほか,原子力学会年会要旨
にするため、脈動流の可視化実験、数値解析を実
集,(2000-3),E21
施し、既存の舶用炉炉心部熱伝達データの整理を
erical Heat Transfer & Fluid Flow",
行った。その結果、次のことが明らかとなった。
McGraw-Hill,(1980), p.131
①角柱・円柱列を挿入した定常流の可視化実験か
J. Comp. Phys, 98(1992), pp.108-118
ら、角柱列の場合にはL/d≧6.67で、円柱列の場合
ほか, 第65回船研講演会, (1995-6), pp.119-122
にはL/d≧3.25でカルマン渦が周期的に放出され
15)H. Murata et al.,Proc. 3rd KSME-JSME
ることが明らかとなった。また、そのストローハ
Therm. Engng Conf.,(1996-10),I-31
ル数は、約0.3である。
か, 第67回船研講演会, (1997-6), pp.13-18
②円柱列を挿入した脈動流(L/d c =6.5)におい
17)澤田ほか,船研報告, 36-2 (2000-1),pp.47-56
て、脈動振幅比:Q 2 /Q 1 =0.19の場合には、脈動
18)H. Murata et al.,Proc. Eurotherm Seminar
による影響は見出せない。しかし、Q 2/Q 1 =0.5
No63,(1996-9),pp.341-350
*
9の場合には、St >0.119で脈動流の及ぼす影響が
顕著であり、ストローハル数は減少する。
③角柱列を挿入した定常流におけるストローハル
数に関して数値解析結果と実験結果を比較したと
12)S. V. Patankar, "Num
13)T. Hayase et al.,
14)村田
16)村田ほ
19)H. Murata et a
l., Nucl. Sci. Tech., 37-6 (in print)
20) M. S.
El-Genk et al., Int. J. Heat Mass Transfer, 36
(1993), pp.2359-2374
21) M. Keyhani et al., J.
Heat Transfer, 107(1985), pp.611-623
22) S.
ころ、L/d=6.67,Re=1000の場合を除いて、解析結
Kim and M. S. El-Genk, Int. J. Heat Mass Trans
果は実験結果とよく一致しており、ほぼ妥当なも
fer, 32(1989), pp.1321-1336
のであることが示された。
et al., Int. J. Heat Mass Transfer, 33(1990), pp.
④本数値解析において圧力勾配を時間的に変動さ
1289-1297
せると、流れは脈動流となる。また、数値解析に
pp.877-882
23) M. S. El-Genk
24)入江,舶用機関誌,7-12 (1972),