経済活動と先進国・途上国

先週からの続き ~
産業革命以後のジェンダー
ジェンダー別経済活動の誕生
先進国・途上国の相違
産業革命以後、
経済開発が進みながら、新たな働き方、
そして働き方に伴う新たな世帯の形態が
誕生して来た。
1
先週からの続き ~
産業革命以後のジェンダー
国別の産業革命の広まり(歴史上)
1.英国 1800年前後。 18世紀末から技術発明や
資本の蓄積による、多量生産を可能にした小規模工房制度、
19世紀から技術革新や融資による工場制度という働き方が設置
されてきた。
2.日本 1900年前後から~
3.発展途上国(アジア):1950年から現在へ続く、産業革命初期
上記の3つともの場合、最初に多量に製造され販売されたものは
–被服
–鉱山からの金属
なぜこのふたつ?利用可能原料、設備を含める工程の簡素化。
3カ国ともに、初期の主な労働力は、女性と子供
2
ジェンダー別経済活動の誕生
先進国・途上国の相違
なぜある働く人は、国の経済への寄与が見えなくなったか?
工業化の初期に、なぜ女性は主な労働力か?
~労働者階級(男女)、発展途上国の労働力について~
1.産業革命時からの上流階級による、現在の開発計画による女性と
男性の理想的な役割
戦後から現在までの国際調査によると、
経済開発計画の観点からの「女性」と「男性」の定義は
• 男性=生計を担う人、世帯主 であるはず
女性=補助する人間 であるはず(“再生産労働”に従事する)
• 男性労働=世帯の土台、主な労働力 であるはず
女性労働=(夫、生計)を補助する労働 であるはず
3
ジェンダー別経済活動の誕生
先進国・途上国の相違
なぜある働く人は、国の経済への寄与が見えなくなったか?
労働者階級(男女)、発展途上国の労働力
2.経済計画による統計データの前提や収集方法の問題点
• 国レベルのデータ:国の国際順位だけを示す。が、国内の富の分配
を問わない(国内所得格差など)
• GDP:「国」の所得を示す。が、一般の人の購買力、そして階層別、
ジェンダー別、地域別データを見せない
• 企業や他のデータ収集の対象となる正式な部門 =
「公式経済」による「資産と負債」又は「収入支出計算」を見せる。
が、
公式経済やGDPの測定に反映されない“非公式経済”に従事する
60%~80%の労働力の家計を見せない。
4
ジェンダー別経済活動の誕生
先進国・途上国の相違
「非公式経済」=インフォーマルセクターに属する諸部門
インフォーマルセクターの定義:契約や保証のない労働
男性におけるインフォーマルセクターの労働(主な例)
・個人店舗、小作農、自己消費のための農業、タクシー。
・日雇いや季節労働:小作農、運輸、建設。
女性におけるインフォーマルセクターの労働(主な例)
・個人店舗、小作農、自己消費のための農業。
・日雇い・季節労働(小作農、建設)、嘱託、内職。
・使用人としての家事労働、在宅介護や看病。
5
工業化と国内外のジェンダー
工業化
(産業革命)
初期
インフォーマル
セクター:
女・子
男
工業化 と
工業化
(産業革命)
中期
フォーマル
セクター
管理職
一般職
男
女
脱工業化の
国外
インフォーマル
セクター
女
子
男
アウトソーシング
国内・外
下請け
インフォーマル
国内 男
女
国外男
女
・
子
6
公式経済に載らない労働(インフォーマルセクター):
インド(約80%)、タイ(63%)、ラオス(約80%)
インドの例:個人店舗
タイの例:内職
ラオスの例:小作農
7
ジェンダーと世界経済の展開:
国際市場の途上国への影響
輸出指向型経済への変化
輸出指向型経済 = 地域における自己消費のための生産ではなく、
外国貨幣を獲得するための市場がある国への輸出のための余剰生
産、自己消費が不可能な生産物を造る過程。
輸出志向型経済の要素:
•プランテーション農業(一つのアグリビジネスが大きな
面積で単一収穫を行う農業)
•国内又は先進国向きの必需品・食品の加工
•先進国向きのエレクトロニクス(電気製品や部品)
•国内又は先進国向きの安価なグッズ(洋服、文具、金物)
•先進国向きのぜいたく品製造工場
8
ジェンダーと世界経済の展開
70年代アジアにおける「新興工業経済地域(NIEs)の例:
•台湾、韓国、香港、シンガポールや、輸出指向型経済における、
「安い労賃が競争力の切り札となる」ことの意味
•繊維生産、電気用品製造、電気部品の組み立てなどの軽工業
に従事する主な労働力は女性
(女性=「安価な労働力」という説を参照)
その背景(一つの“プッシュ・ファクター”):
–貧困地域である農村部から都市部にある労働市場・
雇用市場に参入しに来る波。
9
ジェンダー別経済活動と先進国・途上国の相違
3.経済開発、開発計画がめざす生活水準の向上は、
本当に女性・農民・インフォーマルセクター・
貧困者の生活向上に貢献するのか?
10
男性労働の都道府県別現金給与額
第一ページ
男性労働者の都道府県別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び
年間賞与その他特別給与額(産業計、企業規模計)
都道府県
勤続年
数年齢
所定内実労働
時間
超過
実労働
時間
きまって
支給する
現金給与額
所定内給与額
年間賞与
その他特
別給与額
歳
年
時間
時間
千円
千円
全国計
40.9
13.6
168
15
373.5
340.7
01
北海道
41.7
12.5
172
16
325.3
297.0
02
青森
40.3
11.9
170
14
286.8
263.2
03
岩手
41.4
12.7
170
14
299.4
273.3
04
宮城
40.6
12.7
169
15
344.3
313.1
05
秋田
41.6
13.4
168
13
303.1
279.5
11
男性労働の都道府県別現金給与額
第一ページ
男性労働者の都道府県別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び
年間賞与その他特別給与額(産業計、企業規模計)
都道府県
勤続年数
年齢
所定内実労働
時間
超過
実労働
時間
きまって
支給する
現金給与額
所定内給与額
年間賞与その
他特別給与額
歳
年
時間
時間
千円
千円
全国計
40.9
13.6
168
15
373.5
340.7
06 山形
40.4
12.7
170
14
304.1
278.2
07
福島
40.9
13.3
169
14
323.8
295.2
08
茨城
40.1
13.8
168
15
370.7
337.2
09
栃木
40.6
13.9
168
18
366.9
327.3
10
群馬
41.1
14.1
169
18
360.8
320.1
12
男性労働の都道府県別現金給与額
第一ページ
男性労働者の都道府県別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び
年間賞与その他特別給与額(産業計、企業規模計)
都道府県
勤続年数
年齢
所定内実労働
時間
超過
実労働
時間
きまって
支給する
現金給与額
所定内給与額
年間賞与その
他特別給与額
歳
年
時間
時間
千円
千円
全国計
40.9
13.6
168
15
373.5
340.7
11
埼玉
40.4
13.0
169
17
376.1
340.9
12 千葉
40.7
13.4
166
15
380.6
345.0
13
東京
40.5
13.7
164
14
440.1
406.0
14
神奈川
40.5
13.8
166
17
404.5
365.4
15
新潟
41.3
13.9
172
13
328.7
300.7
13