ジェンダーアイデンティティと 外面的おしゃれの関連性 文学部心理学専攻 1613070143-8 増野 朋子 おしゃれとは 自分らしさの表現や生きがい 所属集団に認められるためには不可欠で義務 的なもの(太田,1992) 精神的価値と結びつき、社会や時代の価値が 投影される おしゃれ→外面的おしゃれ →内面的おしゃれ 先行研究 女子大生(娘世代) 外面的おしゃれは、ジェンダーアイデンティ ティが高い人ほど促進される (橋本・尾田・土肥・柏尾,2006) ジェンダーアイデンティティとは・・・ 自己概念において、認知された両性の性 格特性を自己概念として取り込む(土肥,1995) ジェンダーアイデンティティが機能する 社会が何を期待しているのか 自分はいかにありたいのか →適切にバランスをとっておしゃれをする (被服・化粧行動に反映させる) 目的 ジェンダーアイデンティティの高い人は 社会の期待に応えようとする意識と 自己の意識の両方を考え、 行く場所や一緒に行動する人物によって、 服装や化粧といった外面的おしゃれを変 化させるのではないか 方法 調査協力者 関西圏の女子大学生51名 (平均年齢20.6歳) ※2名の回答に欠損があり除外 質問紙調査の実施 方法 質問紙の構成 1、ジェンダーアイデンティティの測定 土肥(1996)のジェンダーアイデンティティ尺度 (女性用尺度)の「性の受容」と「父母の同一化」 の各10項目の計20項目を採用 →5件法での回答 方法 質問紙の構成 2、外面的おしゃれに関する項目 親、同性の友人、好意を持つ異性、後輩→4人物 外食、買い物、美術館、ボランティア→4目的 計16場面において 服装やメイクの色、テーマ→自由記述 服飾アイテム→提示した14アイテムからの 複数選択 結果 親 友人 異性 後輩 1.2 1.0 1.0 0.8 0.8 0.6 0.6 0.4 0.4 0.2 0.2 0.0 外食 買い物 美術館 ボランティア 1.2 0.0 父母同一化-高 父母同一化-低 父母同一化-高 父母同一化-低 性受容-高 性受容-低 図1 相手別アイテム数の変動 父母同一化-高 父母同一化-低 性受容-高 父母同一化-高 父母同一化-低 性受容-低 図2 目的別アイテム数の変動 結果 親 友人 異性 後輩 4.0 3.5 4.0 3.5 3.0 3.0 2.5 2.5 2.0 2.0 1.5 1.5 1.0 1.0 0.5 0.5 0.0 父母同一化-高 父母同一化-低 性受容-高 父母同一化-高 父母同一化-低 性受容-低 図3 相手別テーマの多様さ 外食 買い物 美術館 ボランティア 0.0 父母同一化-高 父母同一化-低 父母同一化-高 父母同一化-低 性受容-高 性受容-低 図4 目的別テーマの多様さ 考察 ジェンダーアイデンティティが高い人は 外面的おしゃれを促進する→仮説支持 ジェンダーアイデンティティが低い人も 外面的おしゃれを促進→仮説支持せず どちらか一方のみ高い人は 外面的おしゃれを促進せず 目的別のアイテム数に差は見られないが 人物によりおしゃれを変化させる 反省 質問紙内容の改善 服飾アイテムの質 自由記述回答における空欄 色について 質問内容の多さ 引用文献 土肥伊都子(1996).ジェンダーアイデンティティ尺度 の作成 教育心理学研究 第44巻,第2号,187-194. 橋本幸子 尾田貴子 土肥伊都子 柏尾眞津子 (2006). おしゃれの二面性尺度の作成およびジェ ンダーパーソナリティとの因果関係:母世代・娘世代 の比較 社会心理学研究 第21巻,第3号,241-248
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