テキストサンプル (抜粋版) 交渉力強化研修 2011.10 <研修テキスト> 組織と人の価値創造のために MAximize・NAvigate・GEnerateを徹底サポート 代表 人材総合コンサルタント・研修トレーナー 眞下 仁(Hitoshi Mashimo) [email protected] www.hm-consul.co.jp 交渉力強化研修 はじめに 研修の目的 1.交渉とは、どのようなパフォーマンスかを理解する 2.交渉で持つべき心構えを理解・実践する 3.交渉の手順を理解・実践する 4.相手との関係構築方法を理解・実践する 5.交渉を成立に導くポイントを理解・実践する 研修の場 原理・原則 の理解 - 本日の研修の目的で す。この目的に向け、 また仕事での活用を イメージしながら参 加してください。 仕事の場 実践方法 の理解 活用・成果 1 1 (C)2010,ヒューマンマネージコンサルティング株式会社 交渉力強化研修 はじめに 交渉機会の洗い出し ●私が交渉をする場面(思いつく限り全て) - 普段やこれまでの経 験を思い出しなが ら・・・ ●私の成功体験・失敗体験(思いつく限り全て) 2 (C)2010,ヒューマンマネージコンサルティング株式会社 交渉力強化研修 交渉とは 交渉の3つの種類 【商談型交渉】 物を売る・買うなどの金銭と物のやり取りをする際 両者に妥当な条件・水準など(=等価のバランス)を決めるとき (例、価格交渉、仕様交渉) - 交渉を要する場面に は、凡そ左記の3つ があり、これらは交 渉の種類として分類 されます。 【解決型交渉】 利害の対立(一方へ有利・不利/有益・不利益が発生)において、 両者に納得できる調整をするとき (例、クレーム処理、労使交渉) 【意思統一型交渉】 考え方、判断・価値基準などが異なる場合に、 メンバーの意見・見解の一致を図らなくてはならないとき (例、会議、総会) 3 (C)2010,ヒューマンマネージコンサルティング株式会社 交渉力強化研修 交渉とは 交渉とは 交渉:ある事を実現するために、当事者と話し合うこと 1.「ある事を実現する」のための「話し合い」 例:「交渉が成立する」、「労使が交渉する」 2.「人との結びつき。かかわり、関係を作る」 例:「交渉をもつ」、「交渉を断つ」 - そもそも交渉とは、 どのようなパフォー マンスなのかを理解 しておきます。 - 辞書では、「交渉」 を左記のように定義 しています。 (大辞林 三省堂) 交渉の目的(1):交渉のゴール 交渉の目的は、 お互い(あなた・相手)の話し合いを通じた、 双方の合意形成 4 - 交渉には、「なにか を実現するための話 し合い」と「人(あ なた・相手)との関 係」の2つの視点が あり、それらにより 最終的に双方の合意 形成をすることが交 渉の目的です。 (C)2010,ヒューマンマネージコンサルティング株式会社 交渉力強化研修 交渉とは 交渉の目的(2):合意形成に要する取り組み - 交渉の目的は、「両 者が満足できる条件 やレベルを導き、合 意を得ること」です。 - この目的の達成(= 交渉の成立)に向け ては、「あなた」と 「相手」のメリット =WIN‐WINの最大化 を図ることで実現さ れます。 「自分」と「相手」のWIN-WINの最大化 ~WIN‐WINコミュニケーション~ 自分 相手 WIN LOSS LOSS WIN LOSS WIN LOSS WIN 【簡易演習】 5つのリンゴを取り合う兄弟ゲンカ この兄弟にとってのWIN-WINとはどのような結論になることか? また、この兄弟には、どのようなコミュニケーションを促すべきか? 5 (C)2010,ヒューマンマネージコンサルティング株式会社 交渉力強化研修 交渉とは 交渉の目的(まとめ) 「自分」と「相手」のWIN-WINの最大化 最良の答えとは、双方が協働して出したアイディアのこと 双方に配慮されたWIN-WINのアイディアが 協働して導かれたときが交渉の成功 協働による アイディアの構築 強制 自 分 へ の 配 慮 妥協 回避 服従 相手への配慮 (「二重関心モデル」より引用、一部表現を加工) 6 (C)2010,ヒューマンマネージコンサルティング株式会社 交渉力強化研修 交渉とは 交渉で準備・検討しておく事柄:3つの要素 - これまでの解釈を基 にして考えれば、 ~この3要素について事前準備・検討しておく(対人分析を含む)~ 「交渉」には①「交 渉するあなた」、 「交渉する相手」そ 【要素1】 【要素2】 して「交渉する内 容」の3つ要素があ 交渉するあなた 交渉する相手について (交渉) るといえます。 (自分自身)について - 「交渉」においては、 次の3つの要素があ 何人で臨むか どのような立場か ることを踏まえ、そ 既に出した見解は 意思決定の方法、権限は の3つについて準 求めている成果 相手の考え・見解は 【要素3】 備・実践に臨む必要 やこだわりは 等 求めている成果 交渉する内容について やこだわりは があります。 等 「交渉」には、3つの要素がある 「両者が満足できる条件やレベル」とは? ~WIN‐WINになる状況の仮説(複数の案)~ - そしてその検討から 交渉ストーリーを更 に組み立てて行きま す。 交渉ストーリーへ 7 (C)2010,ヒューマンマネージコンサルティング株式会社 交渉力強化研修 交渉準備 演習 あなたがこれまで経験した交渉を思い出し、 交渉の要素1.~2.を整理し、 双方がWIN-WINとなる状況を仮説立てしてください (考えられる限りの選択肢を列挙する) 8 (C)2010,ヒューマンマネージコンサルティング株式会社 交渉力強化研修 交渉の基本スキル:積極的傾聴 積極的傾聴の必要性 「協働して、双方のWIN-WINになる方法を話し合う」ために 積極的傾聴に取り組む 積極的傾聴のメリット 1. 押し付けであるという感覚を防ぐ(参画を促す) 2. 相手も参加しているという感覚を持ち、交渉成立に協力 的になる(協働を促す) 3. 今後に役立つ情報を得ることができる 4. 先に相手の考え方を知ることで、展開の手がかりを得る。 それを用いて先手を打つことで、こちらの展開に惹き込む こともできる - 「協働して、双方の WIN-WINになる方法 を話し合う」ことが、 交渉に求められます。 - その基本となるスキ ルが、積極的傾聴で す。 【ロールプレイ】 仕事や社会の出来事など(スライド参照)について、相手と話をしてください。 話し合いの結果、その出来事などについてお互いが、どういう共通の見解や 相違点を有しているかを整理してください(:話し合いの目的)。 9 (C)2010,ヒューマンマネージコンサルティング株式会社 交渉力強化研修 交渉の基本スキル:積極的傾聴 積極的傾聴の活用場面(1):相手のNOの原因の模索 相手にメリットがない 相手の負担が大き過ぎる 相手の興味が湧かない 相手にとって危険で不安(ハイリスク) 相手の根本の考え方と反する 相手の自尊心が傷つく 相手が優位な他のルートを有している 相手は他の代替案が可能と考えている 交渉相手(私)に好意を感じていない 積極的傾聴の活用場面(2):妥協点の模索 双方が容認可能なメリットの下限 双方が容認可能な負担の上限 双方が容認可能なリスクの上限 その結果から協働して代替案を検討する 10 (C)2010,ヒューマンマネージコンサルティング株式会社 交渉力強化研修 ロールプレイ (以下はフィクションです) 住民から「駅前商店街の自転車が乱雑に置かれ、 通行や買い物に支障があり、安全面にも問題があ る」との申し出があり(状況の詳細やそれぞれの言い分などは 別配布します)、その対応を市に考えてほしいとの依頼 がありました。 今から、あなた(市側)、商店会の代表者、申し 出の住民(数名)と話し合いの席を持ちます。 3者が共通してメリット(WIN)を獲得できる方 法を話し合い、協働して導いてください。 ※3者のWINの状況を仮説立てしてください ※あるWINの提示に対して出そうなNOがあれば仮説立てし、その代替 案も考えておいてください ※話し合いでは、積極的傾聴等のスキルを実践してください 11 (C)2010,ヒューマンマネージコンサルティング株式会社
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