CALSメッセ2005 実務者セミナー 電子納品地方展開の実態と課題 2005年1月21日 建設コンサルタンツ協会 CALS/EC委員会 藤澤 泰雄 目 次 1.地方における電子納品の制定状況 2.地方における電子納品の現状 3.電子納品の問題点・課題 4. 問題点・課題の解決に向けて 1.地方における 電子納品の制定状況 建設コンサルタンツ協会 普及・改善専門委員会調査 代表的な構成 要領(案)・基準(案)は、国土交通省版を準用 手引きの中で、各地方での独自規定を制定 – – – – – 管理ファイルの形式 報告書オリジナルファイルの形式 CAD図面ファイルの形式 ファイルの命名規則 紙媒体での提出 電子納品要領の有無 なし 41% あり 59% 管理ファイルの形式 独自 8% 国交省+ 独自 19% 国交省 73% 報告書オリジナルファイルの形式 上記以外 12% 一太郎系 4% 国交省準 拠 23% M S系 23% 協議 38% CAD図面ファイルの形式 S FC とオリ ジナル 11% P 21又は S FC 15% P 21又は オリジナ ル 19% P 21 22% S FC 33% ファイルの命名規則 国交省+ 独自 4% 独自 4% 国交省 92% 紙媒体での提出の規定 規定なし 34% 簡易製本 1部 23% 製本1部 27% 上記以外 12% 製本2部 4% 国土交通省チェックシステム使用の規定 規定なし 38% 使用する 62% 電子納品作成費用の記述 記述なし 54% 記述あり 46% 2. 地方における電子納品の現状 建設コンサルタンツ協会アンケート結果より 「電子納品実施状況調査」 の内容 実 施 日 : 平成16年9月 対象調査企業 : 本部CALS/EC委員会参加企業および 支部CALS/EC関連委員会参加企業(52社) 対象調査業務 : 平成15年度電子納品対象業務と明記された業務 および担当者より指示を受けた業務 対象調査府県 : 栃木県、山梨県、岐阜県、三重県、大阪府、兵庫県 愛媛県(2003年度で本格運用を行っている県) 回答数 : 33社 529件 回答のあった業務件数 愛媛県 101 兵庫県 124 大阪府 63 三重県 56 岐阜県 125 山梨県 31 栃木県 29 0 20 40 60 80 100 120 140 設問1 協議で電子納品に関する指示 指示なし 30% 業務完了前に 実施の指示あ り 63% 業務完了後に 実施の指示あ り 7% 設問2 報告書(文書)のオリジナルファイル形式 D ocuW orks 5% その他 6% 一太郎 11% 協議 岐阜・三重・ 兵庫 MS系 大阪 愛媛・山梨・ 上記以外 栃木 W ord 78% 設問3 CAD図面の電子納品は P21 三重 SFC 岐阜・大阪・兵庫・ 山梨・栃木 その他 7% S X F(p21) 20% P21または オリジナル 愛媛 DW G 39% S X F(sfc) 19% DXF 15% 設問4 報告書ファイルの最大容量の指示 指示あり 8% 指示のあった最大容量 未記入 1 10M byte 指示なし 92% 13 5M byte 16 2M byte 7 0 5 10 15 20 設問5 電子納品チェックシステムの利用 うまく利用でき なかった 0% 利用しなかった 49% 使用する 岐阜・三重・兵庫・山梨 規定なし 愛媛・大阪・栃木 利用した 51% 設問6 納品の検査方法は? 併用して実施 9% 電子的に実施 3% 紙成果品で実 施 88% 設問7 納品検査時の使用機器 発注者 9% 受注者 2% 使用しない 89% 過去の国土交通省の調査との比較 設問1 協議で電子納品に関する指示 業務完了前 H 14国交省 1288 20% 指示なし 1511 178 333 H 16地方 0% 93 1579 H 15国交省 業務完了後 1135 37 40% 60% 159 80% 100% 過去の国土交通省の調査との比較 設問5 電子納品チェックシステムの利用 利用した H 14国交省 979 うまく利用できなかった 1299 0 1987 H 15国交省 667 244 H 16地方 0% 利用しなかった 20% 240 40% 60% 80% 0 1 100% 過去の国土交通省の調査との比較 設問6 納品の検査方法は? 電子的 紙成果品 併用 H 14国交省 41 2422 226 H 15国交省 50 2450 247 H 16地方 13 430 45 0% 20% 40% 60% 80% 100% 過去の国土交通省の調査との比較 設問7 納品検査時の使用機器 発注者 受注者 使用しない H 14国交省 H 15国交省 194 159 H 16地方 0% 2288 44 12 425 20% 40% 60% 80% 100% 3. 電子納品の問題点・課題 「電子納品実施状況調査」 で寄せられた意見のまとめ 貸与品の電子化 PDFファイル CADデータ 写真データ チェックシステム 発注者の対応 納品全般 その他 貸与品の電子化に関する問題 電子化の費用手間 基準外の電子貸与品 電子化する原図や紙図の汚れ 測量地形図のデジタル化要求と精度管理 貸与品電子化の費用が加味されていない PDFファイルに関する問題 PDFファイルの容量制限が厳しい PDFへの変換時間や、スキャン時間の手間 特に観測手簿、電算アウトプット等の枚数が多い 成果では負担 使用ソフトからのPDFファイルへの変換精度 (鮮明さ等) CADデータに関する問題 SXFの対応ソフトが少ない SXF変換の効率と精度に問題 P21形式に変換するとデータ量が多い レイヤ数・線種が少なく表現力が不足する 写真データに関する問題 地質土質調査・測量の電子納品の問題 写真データ容量が大きい 写真枚数が多い場合データ管理が煩雑で、納 品CD枚数が多くなる 地質の色塗り・ハッチング SXFでは対応出来ない場合がある 測量のフォルダ構造が複雑 DMデータ以外での納品の要求が強い チェックシステムに関する問題 チェックシステムの統一 システム毎にチェック基準が異なっている エラー内容がわかりにくい 場合により過剰なエラーがでる 発注者側に起因する問題 電子納品の理解度不足 電子納品成果の管理と運用 ソフト・ハードの整備不足 特にSXF対応CADとプロッターの整備 オリジナル作成ソフトに関しての指定 電子成果による検査対応 納品に関する問題 紙成果での検査 紙納品の要求、原図・原稿の納品 PDF、SXF等とオリジナルデータの提出 容量が大きい場合CD枚数が多くなり煩 雑 納品後の修正によるCD焼き直し その他の問題 業務途中からの電子納品指示 対応するための設備投資(ソフト、ハード) 電子納品対応スタッフ(費用)が必要 納品要領が統一されていない 4. 問題点・課題の解決に向けて 留意すべき事項 運用による問題解決に向けて 事前協議ガイドラインの活用 貸与品、電子納品、使用ソフトなど 最新の要領・基準類の確認・Q&Aの利用 禁則文字適用緩和(H16.6改訂)等 今後の更なる検討事項 SXFの展開とSXFのバージョンアップ 納品要領やチェックシステムの統一要望 電子納品に対応したソフト・ハードの整備 電子納品成果の利活用の推進 最新情報の入手を 電子納品の要領・基準、ガイドライン、Q&A http://www.nilim-ed.jp/ (国土技術政策総合研究所) 電子納品協議協議マニュアル 他 http://www.jcca.or.jp/iinkai/cals/index.htm (建コン協CALS/EC情報コーナー) 電子納品支援ツールなど http://www1.bstream.jp/~thjacals/joho/johogen_siensoft.htm ((財)日本建設情報総合センター 東北地方センター) 電子納品保管・管理システム チェックシステム http://www.nilim-ed.jp/index_dl.htm (国土技術政策総合研究所) CALSメッセ2005 実務者セミナー 電子納品地方展開の実態と課題 おわり 2005年1月21日 建設コンサルタンツ協会 CALS/EC委員会 藤澤 泰雄
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