スライド 1

光の進み方について②
(屈折と全反射)
(2時間目)
平成20年9月25日(木)
致遠館高等学校
○本日の内容について
■(実験)屈折率の測定と全反射
・屈折率の測定
(寒天と台形ガラスについて)
・全反射について
■光の進み方のまとめ
(確認)屈折の法則
• 屈折率n12について
入射光
速さ v1
波長 λ1
入
射
角
i
反
射
角
j
反射光
速さ v1
媒質Ⅰ
n12:媒質1に対する媒質2の屈折率
波長 λ1
媒質Ⅱ
屈
折
角
r
屈折光
速さ v2
波長 λ2
[実験ワークシート①] 光の屈折率の測定
• 目的 空気中から寒天やガラス(台形ガラス)に入る光に
ついて,与えられた入射角iに対する屈折角rを測定し,
それぞれの屈折率を調べる。また,媒質による屈折率
の違いをみる。
• 方法 Ⅰ [空気1→寒天2]
Ⅱ [空気1→台形ガラス3]
与えられた入射角に対する屈折角を測定 → 屈折率を求める
実験Ⅰ [空気1→寒天2]
空気に対する寒天の屈折率n12について
寒天の屈折角の求め方
・LED光源をO点にあるスリットに向け
てあてる。
・鏡による,反射光と,スリットを抜け
た屈折光が観察できる。(反射光はス
リットのスペースにより光線の中心部
分が陰になる。)
・反射角を見ながら入射角を調整する。
入射角が決まったら,屈折角を読みと
る。
例:入射角40度の時(反射角も40度)
→ (実験により)屈折角30度
三角関数表(教科書p284資料6)で正弦
(sin)の値を読む。
sin40 → 0.6428
sin30 → 0.5000
n=0.6428/0.5000
=1.2856
実験Ⅰ [空気1→寒天2]
測定データを表にまとめて屈折率を求めよう
入射角 i(度)
sin i
屈折角 r(度)
sin r
屈折率n12=sin i/sin r
30度
40
45
50
60
屈折率n12の平均(
与えられた入射角に対する屈折角を測定し、三角関数表でsinの値を
求めます。 それから屈折率を求めます。
※ 入射角をいろいろ変えてやってみましょう。
)
実験Ⅱ [空気1→台形ガラス3]
空気に対する台形ガラスの屈折率n13について
寒天を台形ガラスに変えて
やってみましょう
台形ガラスの屈折角の求め方
・LED光源をO点にあるスリットに向け
てあてる。
・鏡による,反射光と,スリットを抜け
た屈折光が観察できる。(反射光はス
リットのスペースにより光線の中心部
分が陰になる。)
・反射角を見ながら入射角を調整する。
入射角が決まったら,屈折角を読みと
る。
例:入射角50度の時(反射角も50度)
→ (実験により)屈折角30度
三角関数表(教科書p284資料6)で正弦
(sin)の値を読む。
sin50 → 0.7660
sin30 → 0.5000
n=0.7660/0.5000
=1.532
実験Ⅱ [空気1→台形ガラス3]
測定データを表にまとめて屈折率を求めよう
入射角 i(度)
sin i
屈折角 r(度)
sin r
屈折率n13=sin i/sin r
30度
40
45
50
60
屈折率n13の平均(
与えられた入射角に対する屈折角を測定し、三角関数表でsinの値を
求めます。 それから屈折率を求めます。
※ 入射角をいろいろ変えてやってみましょう。
)
屈折率について
光が真空中→物質(媒質)中に進む時の屈折率
絶対屈折率 または 屈折率
表し方の例:n, n1, n2
光が空気中1→寒天中2に進む時の屈折率
空気中1(媒質1)に対する寒天中2(媒質2)
の屈折率
表 物質(媒質)の絶対屈折率
波長5.893×10-7mの光に対する屈折率
(啓林館 高等学校物理Ⅰ改訂版 p236 表1)
相対屈折率
表し方の例:n12
注:光の波長や物質の温度、圧力によって屈折率は異なる。
屈折率の意味するもの
真空中
i
真空中(光速c,波長λ0) 物質(媒質)中(光速v,波長λ)
(光速c,波長λ0)
物質(媒質)中
(光速v,波長λ)
r
c = n・v となり n>1より c > v
真空中の光速cは物質(媒質)中の入ると遅くなる。
[実験ワークシート②] 屈折率と全反射
実験Ⅲ[寒天2→空気1] 寒天に対する空気の屈折率n21について①
目的:与えられた屈折角rに対する入射角i
を調べ,空気中から寒天に入る光の
道筋と比較しよう。
測定データを表にまとめよう
入射角 i(度)
sin i
屈折角 r(度)
sin r
30度
40
45
50
60
実験Ⅰ[空気1→寒天2]での
入射角,屈折角の関係と比
べてみよう。
実験Ⅰ [空気1→寒天2]
実験Ⅲ [寒天2→空気1]
(反転)
光の進み方は逆でも,その道筋は 同じ
光の 逆行性
屈折率n21はn12の 逆数
ここで 寒天中(光の速さv2,屈折率n2)
空気中(光の速さv1,屈折率n1)
真空中の光の速さc
実験Ⅳ [寒天2→空気1]
寒天に対する空気の屈折率n21について②
目的:臨界角i0を測定し,入射角が
臨界角を超えると全反射する
ことを確かめよう。
全反射について
光の進み方 寒天中→空気
屈折率
屈
折
角
r
空気
(屈折率n1)
r=90度
全反射
臨
界
角
i0
入
射
角
i
寒天
(屈折率n2)
n2 > n1
入射角i < 屈折角r
i → i0 の時 r= 90度
i0 : 臨界角
入射角がi0より大きいとすべて反射
光源
この現象
全反射
やってみよう
寒天を細長く切って,端
から光源をあてると・・・
光が屈折をくり返して進
む様子がわかります。
全反射の利用の例
内視鏡
(啓林館 高等学校物理Ⅰ p237 図5)
本日の学習したことのまとめ
○光の屈折率
・直進する光が異なる媒質の境界で進行方向の角度を変える割合
・2つの媒質を逆に進む光の道筋は同じ
・物質(媒質)中において,光速は真空中より遅くなる( c=n・v)
・絶対屈折率(真空に対する媒質の屈折率)と相対屈折率(媒質1に対する
媒質2の屈折率)がある
○全反射
屈折率が大→小の媒質へ光が進むとき,入射角が臨界角i0より大きくなると
光はすべて反射する
○光の進み方は,波の基本性質に従う
(直進性,反射,屈折)
前回までに学習