価値観の違いから見る 中国と日本

価値観の違いから見る
中国と日本
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吉原 美奈子
“いま”の中国になるまで
追放
地域社会
素封家
信頼の保証制度
毛沢東による破壊
地域社会
素封家
①1951年:1年間で71万人銃殺
人民公社
②文化大革命
中央集権的独裁政治
中国人の価値観
①封建主義・社会主義・資本主義的価値観が混ざり合った混乱期
儒教中心
封建主義
マルクス・毛沢東
の思想
社会主義
市場主義
資本主義
②法律は常にそのときの政治勢力の管理下におかれ、時々権力
が、法律の力を上回ることがある
中国
• 皇帝が法律
• 法律は常に政治勢力の
管理下
• 統治者により自由に解
釈変更可
欧米
• 一般庶民の味方
• 自由を保護する武器
1990s以降・市場経済の急激な発展→経済分野・消費者保護の法律の整備
・WTO加盟→WTOルールに沿った法律
法的に問題を解決するという、法を遵守する意識が上がった
職業倫理観
①中国文化の土壌では、社会に対する道徳心を基礎とする職業倫理を育てることは
難しい
外人:他人
自己人:友人など
人間関係
自己:自分
自家人:家族・親族
②「社会主義的な教育」が立場を超えた道徳心を追放させている
社会的道徳
学校から最大
級の賛辞
立派な人間がも
つもの
世俗的な
人間に
・目の不自由な人を助ける
・バスで老人に席を譲る
etc
社会道徳と現実
との乖離
社会的道徳
心の追放
対日観
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•
•
•
加害者の記憶・被害者の記憶
日中戦争にかかわる行事・施設
ネットで増幅する反日感情
日中文化の兄弟関係
漠然とした
「日本人が
嫌い」
という感情
「中国人の価値観」李年古著より抜粋(2006)
日中の文化的血縁関係
日本の文化的ルーツは中国
中国と日本は血縁で結ばれた兄弟
近代に入り、兄は弱くなり、弟は力をつ
けた
兄は弟の恩返しを期待したが、弟は兄
を殺しにやってきた
日中が兄弟であることが中国人が「恩將仇報」の日本人を許さない深層的な原因
靖国論争-死生観の違い―
死者に対する受け止め方
日本
人は死んだら、生前の罪は全て許され、霊は成
仏して浄土や天国に行き、仏様・神様になる
「死んだ人に罪はない」
中国
人は死ぬと、魂と魄(肉体)に分かれる
魂=陽性で天に行く
魄=陰性で地に降りる
行き場の無い霊は、
魂は天に昇華
肉体は地に潜る
鎮魂式・葬式
よみがえり・・・「招魂」
・靖国神社に眠る軍国主義者であるA級戦犯達の霊が招魂され、蘇ったらどうなるか
→軍国主義者の復活につながる靖国参拝は絶対に許さない
・(特にエリート)魂・宗教・神様を信じないことが逆に理性的な人間の証
→「追悼」ということが理解できない
以上から
・大国としての日中が、相互信頼のもとに協力・
協調の関係を構築できるのか
・損得の付き合いを超え、友好・親善の関係に
なる必要性、可能性はあるのか
・今後、日本と中国はどのような関係(距離間)
を保つべきか
・靖国神社への公式な参拝は必要か否か
参考文献
「日本と中国は理解しあえない」
日下公人・石平著2008年発行
「なぜ中国は日本にケンカを売るのか」
孔健著2006年発行 講談社
「中国からの留学生」
佐藤喜彦 編著2008年発行