テレビのインターネット配信

テレビ番組のインターネット配信
大妻女子大学 浅井ゼミ
大宮 后世
関口 麻美
山川 美紗
目次
1.視聴時間・接触時間
2.狙い
3.配信方法
4.広告
5.有料化
6.メリット・デメリット
7.問題点
8.まとめ
1.視聴時間・接触時間
・1日あたり平均メディア時間の推移
・ブロードバンド/ナローバンド接続環境別に
見たインターネット利用者数の推移
・インターネット利用により、減ったと感じるメ
ディア
1日あたり平均メディア時間の推移
1日あたり平均メディア利用時間の推移
時間(分)
3:50
3:21
2:52
2:24
1:55
1:26
0:57
0:28
0:00
平成12年
平成13年
平成14年
テレビ
新聞
インターネット
メディア
グラフから・・・
・テレビの視聴時間は、年々減少している
・インターネットの利用時間は年々増加し
ている。
・テレビの視聴時間が、新聞・インターネッ
トと比較すると圧倒的に多い
ブロードバンド・ナローバンド接続環境別
インターネット利用者数の推移
ブロードバンド/ナローバンド接続環境別
インターネット利用者の推移
利用者
(単位:千人)
20000
15000
10000
5000
20
20
01
年
12
月
02
年
20 2月
02
年
20 4月
02
年
20 6月
02
年
20
8
02 月
年
20 10
02 月
年
1
20 2月
03
年
20 2月
03
年
4月
0
ナローバンド
ブロードバンド
ブロードバンド・ナローバンド接続環境別
インターネット利用者比率の推移
接続環境 2001年12月 2002年4月 2002年8月 2002年12月 2003年4月
ブロードバンド 16.6% 24.5% 29.5% 42.5% 53.6%
ナローバンド 83.4% 75.5% 70.5% 57.5% 46.4%
ブロードバンド初期利用者
→イノベーターがほとんど
2003年4月
ブロードバンド利用者が過半数を超える
→ “普通の人”がたくさんはいってきた
ブロードバンドの普及期
インターネット利用により減ったと
感じるメディア
イ ンターネットにより利用の減ったメディア
特になし
携帯電話
ラジオ
TVゲーム
書籍
新聞
雑誌
テレビ
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
インターネット利用により最も減ったと感じ
ているメディア
→「テレビ」
速報性・詳細情報・情報検索
→インターネットに置き換わる
2.狙い
・デジタル放送に伴う、放送と通信の融合
・広告収入の限界
放送のデジタル化
2011年7月 デジタル放送の完了予定
(→でも、もっと遅くなるかも・・・)
このため、放送と通信の融合を行う
放送と通信の融合によって・・・
ドラマとクイズなどを組み
合わせた放送番組
パソコンの情報端末で
楽しめる
テレビで紹介された
商 品
その場ですぐ購入でき
るようになる
友達同士が自宅で同
時に視聴している番組
画面で会話しながら見
れたり、テレビでチャッ
トができる
広告費の限界
テレビは広告収入に頼るだけでは限界がある
※ネットでの広告の方が相手が特定できる
有料のネット配信で儲ける
3.配信方法
・KDDIの例
・NTTの例
(まだ本格的に始まってないので配信実験の例)
KDDIの例
KDDI
2002年3月末~9月
FTTHインターネットを使用
NTT東日本の光ファイバーの未使用部分を
利用
受信者
テレビやパソコンに専用のSTBを接続
NTTの例
NTT 2002年3月下旬~2003年1月
スカイパーフェクト・コミュニケーションズと共同
インターネット接続サービスとデジタル放送
サービスを同時に提供
受信者
STBを使用
STBとは??
セットトップボックス(STB)
STBはルーターなどを経由して、光回線の回線終端装置と接続される
5、広告
・ネット広告とテレビ広告
・今後のネット広告
特徴
ネット広告
テレビ広告
・顧客行動が一直線
・短期間に大量広告可能
・広告効果が測定可能
・五感に与えるインパクト
が強い
・見るつもりのない人へも
情報を伝えられる
・詳細なしで商品理解可
能
・ターゲッティングが可能
・リアルタイム告知が簡単
広告費
◎日本の総広告費
(2004)
5兆8571億円
マスコミ四媒体広告費‥‥3兆6760億円
インターネット広告費‥‥1814億円
媒体別広告費 対前年比
%
60
53.3
50
40
40
30
2003年(15年)
2004年(16年)
20
10
3
0
2.6
-0.3
-0.3
費
-10総広告
費
マ
告
広
体
ミ四
コ
ス
媒
0.6
-1.9
聞
新
-1.6 -0.7
-0.4
-1.6
誌
オ
雑
ラジ
4.9
0.7
ビ
テレ
ター
ン
イ
費
告
ト広
ッ
ネ
出典:電通「日本の広告費」
最近のネットやネット広告の位置づけ
インターネット
ネット広告
複数のメディアが相互に補完・依
存し合い、新たな生活者メディア
接触状況へと変化
ネット広告を重要な役割を担うメ
ディアとして位置づけ
ネット広告市場を活性化させる要因
①ネット広告でテレビCMや動画広告を流す
「ネットCM」
②ネット検索機能に広告手法を組み合わせた
「SEM」
③ブロードバンド対応の大容量広告スペース
が開発・販売
→表現力の高度化、サイズの大型化などに
より、売り上げ加速か?!
まとめ
• ターゲットを絞ることで、効果的で売れる広告が可
能に。
• ブロードバンドで動画を交えた広告も使えるようにな
り、利用価値を再評価。
• テレビ広告のような、インパクトのある広告も可能に。
以上のことが、ネット広告が注目を浴び、広告費が
伸びている理由だろう。
6、有料化
• 有料化にする理由
• 新たなビジネス
有料化にする理由
➀幅広い視聴者に少しずつ費用を負担してもら
うため
②報道機関として中立性、客観性を保てるため
③広告収入には頼れなくなるため
(→これが最も大きい理由では‥?!)
③広告収入には頼れなくなる理由とは‥
ハードディスクレコーダー出荷台数
万台
500
400
300
出荷台数(万
台)
200
100
0
2003年
2004年
出典:MM総研「ハードディスクレコーダー市場概要」
• ハードディスクレコーダーの普及により、
テレビCMの効果が疑問視
CMスキップにより2005年のテレビCM
市場の約2.6%、金額にして約540億円
の価値が失われたとしている
例)テレビと携帯電話の連携
• 携帯電話契約者数は、現在頭打ち
通信料の伸びは、これからは期待できないと
いうことで、新たなビジネスを生み出し、課金
代行など手数料収入増やす!!
ということが、目的。
まとめ
• テレビ業界は広告収入だけでやっていくには
限界がある
• 「テレビと携帯電話の連携」のように、新たな
ビジネスを生み出す必要がある
これらから、新たなビジネスとして有料のテレビ
のネット配信が生み出されたのでは‥
7.メリット・デメリット
・ネット配信をするにあたってのメリット
・ネット配信をするにあたってのデメリット
メリット
・パソコンを使って好きなときに好きな番組が見
れる
→「ビデオ・オン・デマンド」
・動画CMなどの広告収入が見込める
・ネットで流すことによって視聴者の反応がわか
りやすい
デメリット
・番組は有料となる
→1番組105円~525円
・テレビ画面に比べて、パソコンの画面は小さい
・著作権問題
8、問題点
・著作権
テレビのネット配信における課題
➀権利保護
(→著作権処理)
②信憑性
➀著作権
• 放送番組の場合
著作権
→番組全体、脚本家、使用音楽や
その歌詞
著作隣接権
→番組が放送やビデオ販売などで
使用されるたびに、出演者や使
用音楽の歌手
ライツ料金による悪循環
*ライツ料金=放送権、著作権、肖像権のような
権利に支払われる料金
ライツ料金は上がる
収入確保のため、広告料金が上がる
番組の質の低下
②信憑性
• ネット上の情報は信頼できるものばかりでな
い
ジャーナリズム性・公共性が疑問視
9.まとめ
まとめ
現在は、権利処理の手間やコストを考えると、
どこまでのビジネスになるか手探りの状態
今春、著作権使用料の配分比率モデルが定められた
「情報量収入の8.95%+広告料収入の1.35%」
主な参考文献
・独立行政法人情報通信研究機構
http://www.nict.go.jp/overview/inde
x-J.html(2005年11月閲覧)
・ネットレイティングス株式会社
http://www.netratings.co.jp/press_rele
ases/0526_2003Ranking_J_final
(2005年11月閲覧)
・NHK放送文化研究所 メディア経営部
『テレビを超えるテレビ 世界のデジタル放送』
・『インターネット白書2004』
・ASCII24
http://ascii24.com/news/i/serv/article/
2004/12/03/652911-000.html
(2005年11月閲覧)
・朝日新聞 2005年7月13日
2005年11月4日
・読売新聞 2005年7月13日
2005年7月20日
2005年10月8日
・日本経済新聞 2005年9月16日