おさなごと楽しむ遊び ~子育て・孫育てに生かす知恵~ 樟蔭東女子短期大学 保育福祉研究センター 瀧 川 光 治 はじめに ひとりのお年寄りがなくなるのは、 図書館が一つなくなるのと同じだ (ギニアの昔からの言い伝え) 家庭とは、ほんとうに私たちが安心して失 敗することのできる場所 (大江健三郎『あいまいな日本の私』) 遊びを通してさまざまなことを学ぶ 遊びは・・・ ・人間関係(コミュニケション能力)の基礎を培う ・好奇心をくすぐり、何かを追求しようする探究心 を養う ・遊びを楽しくしようとすると、頭も働かせるし、相 手に伝えるための表現力も必要となる 遊び(その1) 「紙コプター」で遊ぶ 別紙の細長い紙を使って、「紙コプター」を作ってみる。 くるくる回りながら落ちるので、少し遊んでみましよう。 遊び(その2) 「紙皿まわし」で遊ぶ 皿まわしで、コミュニケーション 紙皿 ボンドでくっつける 紙コップの底(切り取ったもの) 遊び心~充実感いっぱい その遊びに没頭して、真剣に遊ぶと、手に アセにぎり、額にも汗がでてくる。 = 充実感いっぱい ⇔ いい加減に遊ぶと、充実感がもてずに、 中途半端。 = 達成感がもてない 子どもの育ちをどう見るか 大人社会が必要としている能力は、どこで育っていく のか? 乳幼児期 0歳 中学 高校 小学校 6歳 12歳 大学等の 高等教育機関 社会 18歳 社会 大人社会が必要としている能力 基礎学力 コミュニケーション能力、対人関係の調整能力 場の空気が読める能力、相手の立場に立って考える 能力 表現力 問題解決能力(与えられた課題を解決する能力) 問題発見能力(新たな課題を見出す能力) など 乳児期に大事にしたいこと 発達(育ち)の面 「育とうとする力」を持って生まれる 0歳児前半~快い情感の共有 0歳児後半~特定の人の獲得 1歳児~歩けることによる自分の世界の広がり 遊びの面 幼児期に大事にしたいこと 発達(育ち)の面 2歳児~「自分でする」「探索活動」→こだわり、第1反抗期 3歳児~自我の芽生え、「イッチョマエ」、3歳児の論理 4歳児~ふりかえりはじめる4歳児 5歳児~自分を受入れ、相手を認めるゆとりを持ち始める 遊びの面 児童期に大事にしたいこと 発達(育ち)の面 小学校低学年~幼稚園・保育園から上手な接続 小学校中学年~「ギャング・エイジ」(子どもたちだけの集団) 小学校高学年~自立と自律の確立 遊びの面 地域と子育て むかし いま 地域 (Area) 地域(Community) 少子化と地域子育て支援 東大阪市の場合 保育所・幼稚園での子育て支援 公立保育所(14箇所)、私立保育所・園(44箇所) 公立幼稚園(19箇所)、私立幼稚園(24箇所) 子育て支援センター 51万2000人、21万3000世帯 長瀬、荒本、鴻池子育て支援センター 地域コミィニティでの子育て力UPのために おわりに 乳児・幼児・児童期に遊ぶことで育つものを大事にす る 小学校以上において「勉強」だけではなく、社会を生 きぬく力を養っていく ~土台作りは幼児期から
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