第三章 ディジタル符号変換の基礎 3・1PCMパルス符号変換 3・2符号変換 3・3通信路符号形式 3・4スクランブル 3・1 PCMパルス符号変換 (1)量子化 直線的量子化の例(図3・1) 出力 3 出力 2 1 -3 -2 -1 1 2 0 3 入力 入力 -1 -2 -3 (a) mid tread 型 無入力で出力を生じない (b) mid riser 型 微小な信号を抑圧しない 正弦波の直線量子化(図3・ 2) 出力 t DV 階段で近似することになる 量子化雑音 入力との差は:振幅DV/2の三角波 Nq = 1 DV DV / 2 2 D V x2dx = – DV / 2 量子化ステップの数 12 2b = 2V / DV 信号対雑音比は: 2 S / Nq = V2 / 2 = 3 22b – 1 DV / 12 bを1増すと6dB改善される 信号の圧縮と伸長(図3・3) 小レベルでも信号対雑音比を悪くしないため 出力 出力 0 (a) 圧 縮 送信側で行う 入力 0 入力 (b) 伸 長 受信側で元に戻す 電話音声の圧縮特性 m 法則 (m-law) 圧縮 ln(1 + m x / xmax ) y = sgn(x) ymax ln(1 + m ) sgn (x) = { – 1 (x < 0) 0 (x = 0) + 1 (x > 0) 国際標準:m = 255 伸長 x = sgn (y) exp y ymax ln (1 + m ) – 1 xmax m (2)符号化 各種の2進符号の例:量子化レベルが8ステップの場合(表3・1) 量子化レベル 自然2進符号 交番2進符号 折返し2進符号 0 000 000 000 1 001 001 001 2 010 011 010 3 011 010 011 4 100 110 111 5 101 111 110 6 110 101 101 7 111 100 100 (3)PCM通信の構成 PCM通信の原理的構成図(図3・4) 2進数の列 標本化 圧縮 量子化 符号化 アナログ入力 通信路 パルス 補間 離散的振幅のパルス列 伸長 アナログ出力 低域フィルターを通せばパルス補間ができる 復号 3・2 符号変換 ディジタル通信の概念図(図3・5) 雑音 情報源 PCM (A/D変換) 情報源 符号化 通信路 符号化 通信路 通信路 復号 情報源 復号 情報源符号化:冗長度を低減してデータ量を削減 通信路符号化:冗長度を付加して誤りを訂正 D/A 変換 受信 3・3 1 1 0 通信路符号形式 1 0 0 0 0 0 NRZ:周波数成分が最も低い マンチェスタ:1や0が連続してもクロックが再生できる RZ NRZ マンチェスタ 3・4 スクランブル NRZでもデータに0や1が連続してもクロック再生を可能にする スクランブラ・デスクランブラのブロック構成(図3・7) 排他的論理和 (a) スクランブラ 原パルス列 送信側 通信路へ (b) デスクランブラ シフトレジスタ 通信路からの パルス列 受信側 原パルス列 このような回路を送受側で数段通過させる
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