炭水化物 代謝経路イメージ図 アルコール グルコース インシュリ ン・運動 GLUT2 △I アディポネクティン GLUT4 グリ コーゲ ン グリコーゲン 脂肪細胞 グルコース グリセロール ジヒドロキシアセトンリン酸 ピルビン酸 乳酸 △I 肝臓 肺 糖 新 生 グリセロー ル3リン酸 中性 脂肪 中性脂肪 ピルビン酸 無 乳酸 酸 素 解 糖 骨格筋 系 コレステ ロール クエン酸 ミトコンドリア 遊離脂肪酸 腎臓 脂肪酸 有 酸 素 解 糖 系 ク エ ン 酸 回 路 △I 解 +I 糖 系 アセチルCoA 酸素 Co2 アミノ酸 血糖 グルコース6リン酸 +I タンパク質 リンパ管⇒ 血管 小腸 +I 1 脂肪 ケトン性 アミノ酸 リボゾーム 水 電子伝達 系 構造タンパク ATP 尿酸回路 糖原性アミノ酸 栄養素の代謝 2 炭水化物(糖類)は、小腸でグルコース(ブドウ糖)に消化され、GLUT2を介し、K/Naポンプにより小腸管で吸収され、門 脈を経由し、膵臓から肝臓に移行する。(Naと結合して吸収されるので、塩分はブドウ糖の吸収を促進する) 膵臓を経由する過程で、グルコース濃度に誘発され、インスリンが放出される。 肝臓に移行したグルコースは、4つの経路の何れかを進み、 ①一部はそのまま血管に放出され体内に供給され、各組織では、GLUT4を介し、脂肪細胞から放出されたアデポネクチ ンやインスリンに触媒され、細胞内に吸収される(骨格筋はグルコースの70%を吸収)。細胞質で無酸素解糖され、更に ミトコンドリアで有酸素解糖(クエン酸回路)され、電子伝達系によりATPを産生し生命活動を維持する。(無酸素解糖では 2モルのグリコーゲンから2モルのATP。有酸素解糖では37モルのATPを産生する)<グルコース放出・解糖> ②インスリン濃度が高い場合には、グルコース6リン酸からグリコーゲンとなって貯蔵が促進される。(骨格筋にも貯蔵さ れるが、多くは肝臓、70kgの男性で370gのみ600kcalの貯蔵可能)<グリコーゲン貯蔵> ③無酸素で解糖され、クエン酸から産生された脂肪酸と、グルコースから産生されたグルコース3リン酸とが結合しトリグ リセロール(中性脂肪)が合成される(グルコース50gで14gの中性脂肪)。<中性脂肪合成> ④又は、解糖系のアセチルCoAからコレステロールが合成される。<コレステロール合成> ⑤一部はクエン酸回路から糖性アミノ酸が合成され、蛋白質に転換する。<アミノ酸合成>アルコールの過剰摂取は、グ ルコースから解糖され中性脂肪が産生され、肥満を誘発する。 ⑥アエチルCoAは、ATPが不足している時(運動時など)はクエン酸回路にスイッチし、過剰なときは、クエン酸から脂肪酸産 生にスイッチする役割を果たす(グルコースの50%は、脂肪又は蛋白質に転換する。)②~⑥は黒矢印 食事時には膵臓から分泌されたインスリンが、グリコーゲンの産生を亢進するが、少ないとそのまま血中に放出される。 (肝臓の糖取り込み率の低下)また、骨格筋がインスリン抵抗性となると食後高血糖となる。 脂質は、小腸からリンパ管で吸収され、血管に放出され各組織に供給される。各組織では、脂肪酸とグリセロールに加水 分解され、グルコースの解糖系に入り、燃焼される。過剰な脂肪は、脂肪細胞に蓄積される。(蓄積されると脂肪細胞は膨 張し、肥満となる) 蛋白質は、小腸でアミノ酸に消化され、小腸で吸収され各組織に供給される。各組織は蛋白質を合成され、各種酵素、構 造蛋白(コラーゲン)に使用される。不要なアミノ酸は、糖新生でグリコーゲンに、解糖系から脂肪酸に転換される 空腹時(有酸素運動時)には、貯蔵してあったグリコーゲンの分解や中性脂肪と蛋白質の分解が促進され、糖新生により グルコースを産生する。また、無酸素運動時には、筋肉から放出される乳酸から糖新生される。 中性脂肪の加水分解により産生したグリセロールは細胞質でグルコースに、脂肪酸はミトコンドリア内に移行しアセチルC oAとなり、TCA回路を促進して糖新生に参加する。インスリンにより糖新生が抑制されるが、少ないと糖新生が亢進し、 空腹時高血糖になる。緑矢印 糖尿病のメカニズム 【2型糖尿】 NIDDM 3 過剰なカロリーの摂取 骨格筋量の低下 高インスリ ン症 腎臓でのN a吸収促進 交感神経刺激 Ca増加 水分過剰摂取 (のどの渇き) 高血圧症 骨格筋がインスリン抵抗 性(GLUT4の非活性)に 骨格筋でのグルコースの 吸収減少 過剰カロリーは、中性脂肪 に転換→脂肪肝・筋 遊離脂肪酸の増加→脂肪 毒の発現→インスリン抵 抗の拡大 肥満→アデポネクチンの産生 抑制→GLUT4の非活性 運動不足→非インスリンでの GLUT4活性化減少 隠れ糖尿 インスリン量の低下 ランゲ ルハン ス島の アポ トーシ ス 血中に余分な糖、中性脂肪が滞留 =食後高血糖 【1型糖尿】 脂肪細胞の脂肪 酸遊離抑制力の 減少 糖新生の抑制力減少 =空腹時高血糖 肥満の経路 加齢 運動量の減少 筋量の減少 脂肪毒の産生・ 血圧上昇・血糖・ 血中脂肪の増加 基礎代謝減少 アディポネクティ ン産生の減少 骨格筋グリコー ゲン満杯 脂肪細胞の肥大 =肥満 骨格筋インシュ リン抵抗性 脂肪細胞への脂 肪蓄積 骨格筋インシュリ ン感受性回復 アディポネクティ ン産生の増加 4 有酸素運動 骨格筋インシュ リン抵抗性でも GLUT4を活性 化し、グルコー スの取り込みを 亢進 クエン酸回路によ る、脂肪の燃焼 脂肪細胞の縮小
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